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楽遊国コミュの「楽遊国SS」by蓮華

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その1〜親友からの手紙〜

ある日、蓮華の元に手紙が届いた。
宛名書きをみると懐かしい字。つい二年ほど前に旅立っていった親友、星奈のものだった。



『やほー、蓮華!元気してる?
今、私はすんごい素敵な国に仕官して大きな仕事をしてるの!
聞いて驚かないでね、それはなんと天下統一なのだっ!
でも、正直ちょっと人が足りないんだよね〜。
よかったら〜蓮華、きてくれない?建業ってトコにいるからさ。
じゃ、待ってるね〜。』



…書き方はあくまで軽かったが、内容はけっこう重かった。
しかし、類は友を呼ぶ…という言葉がある。
そしてこの二人もそれに大いに当てはまるタイプだったわけで…
(最近暇だし行ってみよっかな?)
それでいいんかいとツッコミを入れたくなるほどに、大事な事を軽く決め、
さくさくと建業へと旅立つことにしたのであった。



その2〜君主は洗剤のCMに出演中(嘘です)〜

イザ来てみると建業は寂れていた。
少々不安になりながら、同封されていた地図に書いてある場所へ向かう
…と、ここには不似合いなんじゃないかと思うほどの立派な屋敷…(というより、もはや城)が建っていた。
「こんにちは〜誰かいますか?」
ドアをくぐり、蓮華にしては少々緊張しつつ、声をかけてみると、
なんともまあ優しそうな青年がこれまた穏やかな微笑をもって迎えてくれた。
青年の微笑みに少し心を軽くして、用件を伝える。
「あ、あの〜ここに仕官したいんですけど…」
「あぁ、仕官の方ですか?」
「はい〜。それで、君主様は…」
「あぁ、私です」
「へ!?」
にこにこにこにこ…変わらず穏やかに笑う青年。

(この…人畜無害・平和主義の固りの様な人が世界を制覇すると!?)

蓮華の想像では君主とは、三国でいえば曹操、戦国でいえば織田信長といった
野望むき出しの人物であった。
まさか洗剤のCMができる様な爽やか好青年が
『他国侵略して全国統一してやるぜ!野郎共続け〜!!』
という事を考えているなんて誰が思うだろうか?いや、思わない。(反語)
もしかして、さっき聞き間違えたんじゃあなかろうか?
そう思っていた矢先、好青年はサラリといった。
「初めまして。君主の趙雲です。我が国への仕官、ありがとうございます。」

(言っちゃったよこの人)
結構失礼な事を思いつつ、売り言葉に買い言葉(違う)とばかり蓮華は返した。
「はじめまして。蓮華です。頑張りますのでよろしくお願いします!」
「蓮華さんですね?こちらこそ、よろしくお願いします…それで。蓮華さん」
「はい、なんでしょう?」
「軍師、やりませんか?」
「へ?」
にこにこにこにこ…
この一言がこの国をとんでもないことにしてしまった元凶かもしれないということなぞ、
まだ誰も知らない…




あたりまえだけど!(笑)



その3〜あれは現か幻か?美少女発見いたしました!!〜


―お母様、お元気ですか?星奈のお手伝いをしに建業へときましたが、
何があったのか蓮華はめでたく軍師となりました。とりあえず大任っぽいので頑張ってみます。
それでは、くれぐれもお体にはお気をつけて。

追伸:ダイエットといいながら食べる事ばかりしてても意味ないですよ?
運動、して下さい(切実)


「はぁ…」
筆を置き、蓮華は一つため息をついた。
「私も、ダイエットしなきゃあなぁ」

そっちかい。
まぁともかく、蓮華は軍師たるもの何をすべきかを考えていた…が、何をすりゃいいのか分からない(笑)
とりあえず君主の指令に従い、農業開発を指示することにした。
指令をするだけすると暇になったので、気分転換に散歩をしようとドアを開けた…瞬間。
「…!?」
美少女に会った。
その肌は透き通る様に白く、唇は綺麗な桜色。髪はさらさらと綺麗なセミロングだった。
「あ、初めまして。私…」
「知っています…蓮華さん…軍師…の方…」
小さな声でぽそぽそ話す。照れ屋なのだろうか?
「そうですそうです!で、貴女は?」
「ねいり…」
「ねいりさんvこれからよろしくっ!…って、あれ?」
気が付けばねいりといった美少女は消えていた。幻をみたのだろうかと、首をかしげる。
その時、懐かしい声が聞こえた。凄まじい衝撃と共に…
「蓮華あぁあぁっ!来てくれたのねっ!!」
がばあっ!

「ぐはっ!せ、せいっ…ぐえっ」
あぁ、武人タイプとと文官タイプの悲しさよ。
鍛えられた星奈のアタックを受けとめきれずに倒れる蓮華。
それに驚き、慌てるは星奈。頭をかきつつ苦笑する。
「あ、あれ?かるぅく突撃したつもりなんだけど…」
「つ、強く…なったのね…お母さん、嬉しいわ…がくっ」
「蓮華あぁぁぁっ!」
幸いたいした怪我もなく(当たり前)しばらくすると蓮華の意識は戻った。
その後、親友、星奈と久々の再会を喜んだのは言うまでもない。



その4〜いきなり絶体絶命大ピンチ!?〜

「みなさーん、おはようございまーす!!」
次の日、君主に謁見にいくと、またまた知らない顔が二つあった。
一人は洒落たスーツを着て、これまた洒落た鼻眼鏡をかけ、綺麗にに顎髭を生やしている紳士。
蓮華に気付くと優雅に礼をする。
そしてもう一人。
実は168センチも身長がある蓮華が相当上をみあげる程の巨漢。
黒い鎧をびっちりと着込み、油断も隙もない様な印象をうける。
彼は無愛想な様子で軽く蓮華に視線を流すと、まるでなにもなかったかの様に元に戻った。
「あぁ、蓮華さん。おはようございます。元気ですね、いいことです」
君主、趙雲はいつもの洗剤(以下略)の様な穏やかさと爽やかさで挨拶する。
「おはよう〜蓮華っ!」
後ろから相変わらずの元気な笑顔で星奈も来た。
「おはよう…ございます」
その横をすたすたと美少女ねいりが通る。
(あぁ、よかった…あまりの可愛さに妖精さんか幻かと思ったけど違った)
思わず安堵した。なんとなく。
その時、君主、趙雲が口を開いた。
「さて、皆さん集まった事ですし…紹介しますか。
ある有名軍師のご子息であり、次期当主である、風邪の用心棒さん。」
「よろしく」
紳士はまた優雅に礼をした。しかしご子息ってことは実は結構若いのだろうか?…
「また、こちらは王仁丸さん。成蜀より傭兵として来られました」
「よろしく…王仁丸だ…」
いうと、無愛想に少し頭を下げた。寡黙なタイプなのだろうか?
また、動きにすら無駄がない。
「ちなみに風邪の用心棒さんには軍師補佐をやっていただきます。」
(はい?)
蓮華は思った。
(軍師のサラブレッドが私より役職が下!?)
ここの君主はそんなに自分を買っていてくれるのだろうか?いや、それはない。(ぱっきり)
なにかがおかしい…。
蓮華は考えた。そしてハッと気付いたのである。
「すみません、君主!質問が!」
「はい?なんでしょう?」
「人数これだけですか?」
「はい、6人…といっても王仁丸さんは傭兵なので、実質5人ですね。しかもお隣の黒龍武神国がとても大国なんですよ〜」
にこにこにこにこ
背中に嫌な汗が走った…楽遊国、なかなか前途多難な上に始めから大ピンチである。
でもまぁ、このメンバーなら何かできるかもしれない…たぶん、おそらく、きっと。



その5〜幼馴染とドア〜

この国は、人がヤバイくらい足りない。
それが痛いほどわかった次の日、蓮華はさっそく幼なじみの明智マースケに手紙を書いた。
というのは…蓮華の幼なじみ、明智マースケは幼い頃から狩りの天才であった。
剣の扱いにもなれていたし、彼なら戦力になるだろう…


それから。
何日かして、騒々しい足跡が聞こえてきた。
(きてくれた…)
蓮華はさっそうと飛び出そうと自室のドアを開けた。瞬間。

ばこっ!
凄い勢いでドアが吹っ飛んだ。
どうも、蓮華が開けた瞬間それは誰かにクリーンヒットし、
なおかつその誰かが恐ろしく頑丈な為に普通なら人間が飛ぶところを
ドアが吹っ飛ぶことになってしまったらしい。
蓮華は心の底から思った。
(ドアノブから手を離していてよかった!)
思えば蓮華の部屋の入り口は何かとトラブルが多い。部屋からでた瞬間危険がいっぱい。
常に死と隣り合わせとはこういうことだろうか?(絶対違う)
まぁ、とにかく。
蓮華はドアをぶっこわした恐ろしく頑丈で…勢いあまってドアを顔面にくっつけている人物に声をかけた。
「マースケ、久しぶり!」
「あ、蓮華か!やほ、久しぶり!…顔がみえないんだけど、なんでだ?」
ドアが傾いた。首をかしげているんだろうか…?蓮華はため息をつき、言った。
「それはマースケの正面にドアがくっついてるせいだと思うな」
「うん、何かおかしいとは思っていたんだ」
そこで明智マースケはやっと顔面からドアをひっぺがし、満面の笑顔でいった。
「一心不乱の友情の為に!!明智マースケ見参!!
助けにきたぜっ!蓮華っ!みんなでこの国盛り上げような!」
蓮華は笑顔でそれに応えた。
明智マースク、散々な登場であったが、非常に義理堅く頼りになる幼なじみなのである。
しかしそうはいってもまだ、7人。(しかも一人傭兵)
道程はまだまだ遠い…



その6〜苦労人決定☆軍師補佐・風邪の用心棒〜

「うーん、うーん…」
蓮華は悩んでいた。内容はお馴染み、人材確保の件…ではなかった。
「こっちの方がいいかなぁ?それとも、こっち?」
チャイナドレスの青とピンクを交互にあわせ、鏡を覗き込んでいる。
つまり、着る服を選んでいるだけらしい(なにやってんだ)

「やっぱり軍師だし、おとなしくしとくか…」
そうやって彼女が選んだのは鮮やかな青。彼女的には自重したらしい。
「よぉーっし、じゃあいくぞっ!」
化粧も服も万全。蓮華は張り切って外へでた。とたん、なんだか止められた。
「れ、れ、蓮華さん?一国の軍師とあろう方がなんて姿ですか!」
クールなエリート風邪の用心棒が珍しく焦っていた。そんな彼に蓮華は無邪気に答える。
「チャイナドレス〜。ほら、このスリットがいい具合でしょ?」
言って軽く足をあげる。すると風邪の用心棒は洒落にならない汗をかきつつ叫んだ。
「うわ〜!うわ〜!駄目です、駄目ですよ!アナタ何考えてるんですかぁああっ!!
もうアナタ一人の体じゃないんですよっ!?」
なんだかすっごく誤解をうみそうな台詞をはきつつ必死でとめようとする風邪の用心棒。
しかし、蓮華はうれしそうに笑いながら窓から飛び降りた。
「うぎゃああああっ!蓮華さん!?」
「じゃあいってきまーす。帰りいつになるかわからないので晩ご飯はいいでーす。」
下からぶんぶん手を振る蓮華。
「アナタがよくても私がよくないですよっ!」
窓から身を乗り出し叫ぶ風邪の用心棒。
「なら私の分あげますから〜じゃ、後はよろしく〜」
蓮華、超笑顔。
そんな彼女をみて風邪の用心棒(紳士)は、なんだか泣きたくなった。
(くっ…これで、これで…この国大丈夫なんですか!?神よ…)

天然君主に暴走軍師…そんな上司を持ってしまった中間管理職、風邪の用心棒…
これから彼の苦労が絶える事はない…



つづく

コメント(11)

その7〜猫か少女か!?最強の癒し系参上〜

城から飛び出した蓮華は城下街を歩いていた。
そこは皆で内政を頑張った成果か前より少し賑わいをみせていた。
しばらく歩いていると、お腹がすいたのでマ○ケンのワッフルを買った。
(美味いんだな、これが〜♪)
どっかで聞いた台詞をはきながら幸せに浸り、もくもくとワッフルを食べる
…と、なんか後ろに凄い視線を感じた。
(なに?)
みると相手は幼い少女
…しかしただの少女ではなく、さらさらした髪を突き抜けて飛び出しているものは猫耳。
そんな猫耳な少女は大きな目をキラキラさせながらワッフルをみていた。
「なに?欲しいの?」
こくこく。
猫耳をぷるぷる震わせ、頷く。
「じゃああげるよ、はい」
蓮華はごそごそともう一つのワッフルを出し、渡した。
「にゃああっvvv」
とても嬉しそうに飛び付く少女…いや、猫?
しかし「おいしいにゃ」「しあわせだにゃ〜」なんて言いながら食べているのでどうやら言葉は通じるらしい。
それにしても
…と、蓮華は思った。
(か、可愛いなぁ…連れて帰りたい…
あぁ、でも城のなかでペット飼ったりしちゃいけないかも…?バレなきゃいいのよね…)
気分は可愛い捨て猫を見付けたマンション暮らしのOL(しかも一人暮らし)である。
「う〜むむむ…」
蓮華が腕組みをして考えだした頃、周りが騒がしくなった。
馬が走ってきている。
しかも、人がいるのにこちらに向かって突進している。
このままでは明らかにひかれる。やっばい。
分かってるのなら避けろということだが、蓮華はなぜかぼけらっと静観していた。←だからなにしてんだ。
しかし直前でその馬は人一人分程ずれ…蓮華の体は浮いていた。
「なっ、なに〜!?」
蓮華は叫んだ。どうも町中を騒がせていた馬に乗った人物にさらわれたらしい。
かなり信じられないが。
しかし、次の瞬間更に信じられないことが起こった。
猫の鳴き声…というかおたけびが聞こえた、まさに一瞬。
蓮華をさらった人物は馬ごと激しい蹴りをくらい、どぅと倒れた。
それを見計らったかの様に少女は叫んだ。
「美味しいお菓子をくれた人にそんな狼藉は許さないにゃ!」
風がさあっと吹いて、彼女?の髪をさらさらとなびかせた。
まるでそれに反応するかの様にぴくぴく耳が震えていた。



最強猫少女、なーるちゃんの参上です。彼女の戦争での活躍っぷりは素晴らしかったですよ、マジで。
その8〜城下で噂の賢人、しかしその実態は…〜

猫耳少女なーるには先に楽遊国へ行ってもらうことにした。
今の楽遊国には人手がとてもじゃないが足りなかったし、実は蓮華にはある目的があったからだ。
その目的とは、今城下にひっそりと住むというとある賢人の話…。
普段は全く人前に姿を現さないのだが、この町に何か災いがあるとなるとどこからかふと現れて問題を解決していってくれるという…
しかし問題は…
(その人がどこにいるかってことよねぇ)
何の情報もないままとりあえず飛び出した己自身が一番問題のような気もするが、せっかく風邪の用心棒をまいてきたのだ。
このまま何も手がかりを得られず帰ることはできない。
(うぅうむむむ)
珍しく蓮華は考え込んだ。
その時、鼻腔をくすぐる甘い匂い。
甘酒だった。
(頭の回転をよくするには甘いものが有効だってね)
さっきワッフル食ってたくせに…
いや、まぁそんなわけで。蓮華は甘酒をそそくさと頼むと優雅にティータイム(?)を楽しんだ。
…どころか、その甘酒のあまりの美味しさにもう一杯注文した。
その時だった。
がたんという大きな音、悲鳴、罵声…
あたりはいっきに喧騒に包まれた。
見ると先ほど蓮華が甘酒を買った甘酒屋の出店が目茶苦茶にされている。
様子を見ていると、どうもこの一帯を取り締まっているつもりらしいヤクザどもが、新しく出店したその甘酒屋に場所代を請求しているようなのだ。
蓮華ははっきりいって頭にきた。頭にきすぎて気がつけば親分株らしい男を一人蹴り倒していた。
「てんめぇ何しやがる!!!」
ナンバー2らしい体の大きな男が蓮華に詰め寄る。
負けじと蓮華はどなった。
「貴様らみたいなどブスがここら一帯を歩いていいとでも思ってんの!?それとも…死にたい???」
どっちがヤクザなんだか…。(ってか酷い)
しかしそこはナンバー2だけはある。少々ビビりつつも後ろで見守る子分達の手前、引き下がれない。
「言わせておけば言いたい放題いいやがって野郎ども!相手は女一人だ。さっさと締め上げてしまえ!!」
するとぞろぞろと屈強な男達が10人ほど現れた。
(その女一人に大の男が大勢かかるってのはどうなんだっつの!!)
しかし、強がってみてもいくらなんでも不利なことは蓮華にも嫌というほどわかっていた。
背中を嫌な汗が一つ、流れる。

その時、一人の老人が蓮華の前に現れた。
その老人はにこにことこの場に不似合いすぎな超笑顔で話し出した。
「もし、お前さんら。ただ暴力で解決しようとすると得がなくなるぞい。
そこで提案じゃ。ワシが今からお前さんらとこのオナゴになぞなぞを出す。
もしお前さんらが先に解けたらこのオナゴを好きに出来るようにしてやろう。
逆にこのオナゴが先に解けたら、お前さんらはここら一帯を出て行くがいい。
どうじゃ?悪い提案じゃないと思うのじゃが??」
先ほどのナンバー2が一歩前に進む。
「好きに出来るようにって、んなこと出来るのかよ、じじい」
「ふぉふぉふぉ、この痺れ薬を使ってな。なんならお前さんらの要望に合わせて媚薬なぞを入れてやってもいいぞい」
「よし、のった!!!」
「ほう?じゃあなぞなぞを出すぞい。耳の穴かっぽじってよーっく聞くのじゃ」
気がつけば相手はノリノリである、やる気満々。
そして全く何も言っていないのに思いっきり参加者になっちゃっている蓮華。
(おいおいおいおい、じーーーーーーさんっ!!!!!!)
しかし彼女の空しい抵抗はやはり空しく、じいさんは声高らかに問題を出した。

「昔、江東の華と呼ばれたそりゃもう美しい双子の姉妹がいたそうじゃ。姉の名は大喬といい…
妹が一人いた。その妹の名は…忘れてしまったのう。まぁ、それはいい。
それでのう、その双子の一人はいつも嘘をつくのじゃ。もう一人はその反対にいつも真実を答えるのじゃ。
そこで問題じゃ。お前さんらがこの双子の姉妹にあったとする。
そして、そのどちらかに一つだけ、応か否で答えられるような質問をして、どっちが大喬か見破って欲しいのじゃ。
さて、どんな質問をするかね?」

「んなっ!!そんなこと出来るわけねぇだろ!!ボケたじーさんの遊びには付き合いきれねぇ!!」
「たわけ。簡単な話でしょうが。そりゃあ馬鹿には分からないでしょうけどね」
「何ぃ!?」
勢いこんで拳を突き出すナンバー2の手を杖でピタリと止め、じいさんはいった。
「ほう?さすがじゃの。なら、答えを聞こうか?」
「正解はね…」
蓮華はすぅと息を吸い込むと両腕を腰にあて(無駄に偉そう)声高らかに言った。

[文字制限に引っ掛かった・・・]
「『大喬はうそつきですか?』でしょ?この質問なら、どちらが嘘つきでも「はい」と答えた方が妹。
そして「いいえ」と答えた方が大喬になるわ」
「…なるほど。そうか、確かにその通りだな…」
ナンバー2思いっきり納得。結構いい人なのかもしれない(少なくとも蓮華よりは)
そんなわけで、ナンバー2は潔く立ち去り、一件落着…ではなかった。



にこにことそれを見守った後、
「さて、わしも行くとしようか…」
と、立ち去ろうとするご老人のみぞおちにそっときっつい一発を食らわせる蓮華(あんた悪魔や)
「あなたが噂の賢人さんね?逃しはしないわv楽遊に来ていただきまっす♪」
ぽそっといって腕に担いで攫う。
しかし蓮華は全く気付いていなかった。
その賢人の手が蓮華の尻を撫で続けていたことに…。
楽遊城下の賢人、またの名を助平爺。
その名を梅爺といい、はるかなる昔、大国を率いた参謀であった。

こうして楽遊国は新たに強力な仲間を得て、さらにさらに大きな国へとなっていく
…といいなぁという感じである。



すみません、正直最後の部分手抜きしました。
いやぁ〜ってか、終わりっていっつも難しいよねぇ


つづく
その9〜愛とワナと覆面と〜

梅爺を小脇に抱えてひたすら走る蓮華。
しかしあるとき、ふと気付いた。
(…なんか、軽くなってないか…?)
ふと、見てみるとそこには丸太。
「なっ、なにぃいいいいい!?」
しかもよくみてみると何か紙が貼ってある。
『蓮華ちゃんへ
ワシを抱えて走るのも大変そうなので、一足先にワープしておきます。
蓮華ちゃんの尻はあんまんの如くいい感触じゃったぞい♪
P.S. ワシはつぶあんよりこしあんのが好みじゃのう』
「・・・こしあん」
けっこう複雑な気分で紙を握り潰す蓮華。
しかし、まあともかく梅爺は楽遊国へ仕官してくれるらしい。
「なんせ登用文オッケーさせたから、逃しても連れ戻せるしね!!」
…それもどうなんだろう?
まあともかくどうやら自主的に行ってくれたらしい梅爺に感謝しつつ、
買い物などをしつつ帰ろうかと歩き出した矢先だった。
「…何?あれ…。」
なんだか道にたたずむ覆面の男。
何故かそれには目のマーク?らしきものも描いてあり、かなりあやすぃ。
しかもそんなあやすぃ男が道の真ん中で正座してのの字を書いている。
…怪しい、怪しすぎる…。
しかし、そんな怪しすぎる男だが、なぜか人気があるらしく…
道を通りすがる人に遊び半分にボディブローされたり覆面に火をつけられかけてたり
かと思えば毒矢を一斉射撃されてたりしてとても楽しそうだった(え?
(ふむ…人望がある人…なのかなぁ?多分)
そんな奇抜極まりない男の格好、そして挙動は蓮華の心をかなりくすぐった。
今更のようにいうが、蓮華は変わった人間が大好きなのである。
そのため、楽遊にはかなり濃ゆい連中が集まってしまったのだが…。

まぁそれはさておき。

「なんかあいつ楽しそう」
そんな結構簡単な理由で蓮華は楽遊へ覆面の彼を誘う決断をした。
「こぉおんにちわぁv楽遊のお色気担当、蓮華ちゃんでーっす。
よかったら、あなたも仕官してみなーい、アハーン」
ピ○ンクレディーばりのポーズをつけつつ言ってみたが、覆面には完全無視された。
(オイ)
なんかちょこっと腹がたった…が、怒りをぶつけるその前に、蓮華は覆面男の呟きを聞いてしまった。

「仕官は…もう、いいんです。」

謎の覆面男から発せられた、ある中年サラリーマンの様な呟きを聞いた…気がする。
「ま、またそれはどうしたの?」
「私の望むようなところなんて…もうないんです。私は…放浪の旅を…放浪
…っちちちチチチチィイイイぃいッィイイイイイイ!!!!!アツイ熱い厚いアツィぃいいい!!」
「うわあああああぁあああ!?」
知らないうちに燃やされていたらしい。
なんというか、モテモテだ(…
とりあえずこれではマトモに話すら出来ない。
熱く愛される彼はとりあえず燃やされる運命にあるらしい。
そこで…
「とりあえずあそこで熱く語り合ってみない?」
と、蓮華が指差したのは…
とある湖。
「私の思うに〜あそこにFF10のディー○とユ○ナのごとく浸かっちゃえばいけると思うんだよねぇ〜。」


そんなわけで…。

「はい、始まりました〜湖での対談〜どんどんぱふ〜」
「始まりました〜大変冷たいです。足の底の底から冷えていきます〜」
「でもここなら燃やされないので安全です〜」
「です〜」
「ってなわけで〜聞いちゃっていいかな?なんで仕官ダメなの〜?」
そこで無駄に明るい雰囲気は崩れ去り、一気に暗くなった覆面の男は語りだした。
なんというか「ほの暗い水の底から(確かこんなタイトルの本あった)」といった感じだ。

「それはですね…海より深く…空より高い理由があるのですよ…
私はですね…昔はそりゃもうとても大きく素晴らしい国で働いていたことがあったのです。
その国はそりゃもう素晴らしい国でした…。
戦争にはバンバン勝ちまくり、敵という敵をなぎ倒し、国民の顔にはいつも笑顔が溢れる…。
そんな軍事力と内政力と人望を兼ね備えた素晴らしい国、そしてそんな世界を現実に築き上げていく
素晴らしい君主のいる国だったのです。
私はそこに仕官できたことに誇りを持ち、ここで一生懸命人々の為に働こうと頑張ろうと心に誓い
ました。そして、君主の為その通り努力し、ある程度の地位と名誉を手に入れた瞬間、気付いたのです
…君主の、隠れた性格に。ある日私はお茶に招かれたのですが、招いた当人が離れ屋へいるということで、そちらへ出向いていったのです。
そして君主の後姿が見え、声をかけようとした瞬間。
炎の矢がこちらへ大量に降り注がれてきました。
まあとっさにテレポートしたので無事でしたがね。
手違いで私に大量の矢を降り注がせた(しかも火矢)君主は申し訳ないと頭を下げてくれました。
まぁ、立場が立場ですし、もちろん笑って許しましたが。私、寛大ですから。
しかし…その後、何回か通って分かったことが一つ。
どうやら、君主。
私で新作の兵器を試しているみたいなんですよね…。
いや、兵器だけじゃあありません。
その他、人を殺す道具などをすべて臣下で試しているようなのです、あの君主は。
「殺傷レベルがどんなものか知りたいんだから逃げちゃダメだよ〜?」
もういい加減いろいろとバレているのに気付いたのか、太陽のような笑顔で話す彼を見た瞬間。
私は、感動したのです。
あぁ、なんてこの国は、そしてこの君主は…
ひたむきで、まっすぐで…腹黒いのだろうと。
そんなわけで、毎日毎日がロシアンルーレットのようなスリルに溢れた充実した日々でした。
しかし、ある日そのことに耐えられなくなった部下の一人が君主を暗殺してしまい、崩壊してしまったんですよ…。
あんなに、あんなに素晴らしい、国だったのに!!!(叫)
そんなわけで、もう私は普通の国ではもはや耐えられないような体になっているのですよ…。

あぁ、そうそう、そういえばあの時もこんなことが…」

そうして、壊れたファービーの如く話続ける覆面の男。
どうやら彼の中で何かが外れてしまったらしい。
蓮華は一つ、ため息をつき、覚悟した。
(よっし、ココまできたらとことん付き合ってやろう!!!)







5時間後。
彼らは救助部隊によって発見され、城に運び込まれることとなる…。



ついに楽遊的大本命(w 覆面でありカエルなあの人の登場です…。
あまりにネタが多い人のため、大変でした。いろいろと。
ちなみに楽遊が滅びた原因はこの人の魅力が素晴らしいからだという説があるのですが?
<オマケ>
楽遊SS外伝〜センヌキ背のびの巻(タイトル意味なし)〜

楽遊BBSでつかず離れずな甘酸っぱい光景を日々繰り広げているアヌビスとK子…

しかしある日、アヌビスはついに決心した。

ふとキーボードの左をみると映画の招待券。
うん、悪くない。定番だが、誘うにはもってこいだろう。
そして彼は唯一K子との接点となる楽遊BBSに震える手で書き込むのであった。

―『彼女』はパソコンの前でほくそえんだ。
 「なるほど、そうくるか。悪くない、悪くないわ…」
『彼女』は歌うように呟き、おもむろに携帯を取り出した。

―午後八時。『彼』が仕事を終え、そのメールに気付いた時間だ。
 『彼』はメールを開き、内容を読む。
 「全く、彼女らしいですね。さて、私も頑張りますか」
 しかし、その表情は口調を激しく裏切っていた。
 『彼』は明らかに楽しんでいた。

―午後十一時。『それ』は正直疲れていた。
 できうることなら今すぐ布団に入って眠ってしまいたかった。
 しかし、『それ』にはそうできない理由があった。
 今日は赤いアイツとの久々の交合なのである。
 芸人としてこれは譲れない。
 さあ、今日のネタあわせはどうしよう…
 そう考えていた矢先であった。
 メッセージが入っていた。
 そこには、こう書かれていた。

「楽遊奥様戦隊、始動」と。
デート当日。
約束の時間、13時の15分前。
アヌビスは待ち合わせの定番、忠犬ハチ公前で待っていた。
BBSにて自分の服装を教えてはいるが、
よく考えると、この大勢の待ち人の中から人一人を服装を頼りに見つけるというのは
少し難しいかもしれない。
というのも、BBSには考えに考えた挙句。こう書き込んだのだ。

「K子さん、映画の無料招待券を手に入れました。
よかったら一緒に見に行きませんか?映画は二時からなので、
○月×日の1時に忠犬ハチ公前で待ってます。
僕は、黒のパンツに青のシャツで。目立つように黄色の帽子をかぶっているようにします。
後、念のためにシャノさん経由で携帯番号を教えておきます。
シャノさん、お手数ですが宜しくお願いします。」

一応こちらは写真を見せているということで。
顔を知られているアヌビスとしては待つ方に徹した方が出会いやすいとの判断だ。
ちなみにK子からの返信は文面で見る限りとても嬉しそうだった。
それがとても嬉しかった…のだが。

本当に彼女はくるのだろうか。
よく考えれば見知らぬ男にいきなり映画など誘われて…表向きではああいう反応を
してくれているが、本当は嫌なのではないだろうか?


と、同時に期待も膨らんでいった。
K子は一体どんな顔をしているのだろう、どんな声をしているのだろう。
そして実際どんな性格をしているのだろう…。

アヌビスは青年らしく。
時間がたてばたつほど期待と不安で押し潰れそうな気になりながら。
ただ辛抱強く待っていた。


一方。
「…なんていうか。じれったいですわね、奥様」
「もう少し方法もあったような気もするんですがねぇ…え、えと。奥様」
「いやいやいや、K子さんは携帯持たない主義みたいですから。
アレが最善策だったみたいですよ… オクサマ」

物陰から怪しく見つめる3対の目。
周りの人も近づきにくいらしく、一定の空間をあけて歩いていく。
しかし、そんなことはこの者達には関係ない。
あくまで彼らの興味は目先なのだ。
「…っててて!!!!アレじゃないですか!?アレ!!」
『彼』が失礼にも指さすはすぐ近くの駐輪場のバイクの女性。
ライダースーツとまではいかないが、体の線にそった細身のデニムと紫のパーカー。
バイクから降り、ヘルメットを取るとるとさらっとセミロングの綺麗な髪が流れた。
「ちょちょちょちょ、どんな顔よ!顔!!顔!!!補佐!!!」
「まってください!今双眼鏡とカメラを!」
「いや、その前にお二人さん!!なんか…なんかいかめしい顔したおまわりさんがこっち向かってきますよ」
「なんですってぇ!?総員、一時退避!逃げ切れない場合はおとりを使う!!!」
「待ってください。その、おとりって誰が!?」
悲痛な叫びに思わず二人は顔を見合す。

「そりゃもちろん…」
「燕青さんですね」






「アヌビスくーん」
はっきりいって人前では呼びにくいこの名前を彼女は遠くから叫んだ。
一斉に周囲の目が彼女に集まる。
皆の目が言っている。
『一体誰だ。誰がそんな恥ずかしい名前で呼ばれているんだ』といわんばかりだ。
しかし、ココで答えなければ男が廃る。
「K子さん!!!」
アヌビスは真っ赤になりながらも応えた。
周囲の痛い視線を堪えながら。
(くっ、こういうことならせめてHNをもっと本名っぽくしておくんだった…)
「よかった、会えて。正直応えてくれるまで自信なかったのよね。
今日は映画、お招きありがとう」
笑顔で近づいてくる一人の女性。
先ほどは遠くからだったのでよく分からなかったが。
K子の美しさに、アヌビスは思わず息を呑んだ。
一言で言えば、「健康的な女性」だろうか。
少し茶のかかった強い印象を感じるであろう大きい瞳は女性らしい優しさを含み、
すっきりと通った鼻筋からは彼女の頭のよさを感じられ、
薄くオレンジの口紅が塗られた唇は、下品にならない程度につややかで。
内に秘める強さを感じられるその体はどこまでもしなやかだった。
彼女は自分の美しさをよくしっているのだろうか。
作り物でなく、自然のままの女性としての美しさ。
それを見せ付けられたような気がしてアヌビスは恐縮した。
しかし、K子はどこまでも優しかった。
「アヌビス君、思ってた通りやっぱり可愛いv
今日は一日楽しもうね!」
初めて会ったばかりの男と今から二人きりなのだ。
女性であるK子も勇気はいったろう。
そのK子にここまで気をつかわせていたら、男のしての自分はどうなのだ。
(漢を見せろ!俺!!)
アヌビスは己に活を入れ、大胆にもK子に手を差し伸べた。

「では、K子さん。いきましょうか」
「はい、喜んで」

K子は笑顔で手を取ってくれた。
ここから二人の第一歩が始まるのだ。








そしてまだまだ懲りない物陰から見つめる二対の目。
二人はぼそぼそと話し合っている。

「なんていうか…ねぇ」
「ふつーに甘いですね」
「…うん、つまらん。でもまあ、写真は撮っておくのよ?」
「それはいいのですが…蓮華さん。さっき警察の方に捕まっていった燕青さんはどうします?」
「ん〜なんとかなるんじゃない?それよりせっかくだし〜
私らも遊びましょ。せっかくの東京だしねー。」
「ですね、せっかく私達は関西から来ているわけですから。
で、どこに行きたいですか?」
「先生こそどこに行きたい??」
「じゃあ定番ですが。六本木ヒルズにいきましょうか?」
「もちろん、全部そっちのおごりねv」
「ええ、もちろん。…って。えぇえええ!?」
ノリで返したのはいいものの、風邪の用心棒は正直焦った。
六本木ヒルズ…そこはブルジョワの街なのである…。
彼の財布が持つか、彼の精神が持つか…神のみぞしる。

そして…もう一つ。

「れんかさーん、風邪の兄さーん。たーすーけーてー」
「るっせぇ!静かにしやがれこのカエル!!!」
「刑事さんも、私からはもう何も出ませんからとっととここから出すか、
カツ丼出すかしてくださいよ!」

延々と聴取され続けている青いカエルさんの姿がありました。
ふぁいと。



今回。正直消化不良。
ココだけの話ですが…最初、アヌたんはフラれる設定でした。なんてイッテミル

まあ、おいておこう(何
蓮さん
懐かしいものをありがとう!!
思わずにやけて読んじゃいました〜!
いやいやすごい懐かしい。正直あまり覚えてませんね。
ほんと、また騒ぎたいなぁ。同窓会的な感じでチャットかスカイプできたらいいっすよね〜
あ、ちなみに僕はアヌビスです

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