はい、その通りです。フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』(約1665年)については、2018年の大規模科学調査「The Girl in the Spotlight」(マウリッツハイス美術館主導)で、現在の姿とはかなり違っていたことが明確に判明しています。
主な発見(科学的に確認された点)
• 背景:現在はほぼ黒い平坦な空間に見えますが、もともと暗い緑色のカーテンが描かれていました。黒い下層の上に、インディゴ(青)とウェルド(黄色)を混ぜた半透明のグレーズ(釉薬のような層)を重ねて濃い緑を出していたものです。光や時間で有機顔料が退色し、今の状態になりました。右上にはカーテンのひだを示す斜めの線も確認されています。
• まつ毛:肉眼ではほとんど見えませんが、茶色の細いまつ毛が両目に描かれていました(マクロX線蛍光分析などで可視化)。
• その他:耳の位置や頭巾の形、首の後ろなど、描きながら修正した跡もあります。唇や顔の影も、もともとより赤みや暖かみがあった可能性が高いです。
これらは復元(物理的な修復)ではなく、非侵襲的な分析による「元の姿の推定」です。1994年の修復時にも背景がもともと緑だったことは指摘されていましたが、2018年以降の詳細スキャンでより具体的になりました。
公式のデジタル再現画像について
マウリッツハイス美術館は2023年頃、調査データを基に当時の色彩をデジタルで再現した画像を公開しています。公式サイトでは「then and now」(当時と現在)を比較できるスライダー付きの可視化や、タイムラプス動画が用意されており、緑のカーテンやまつ毛、より鮮やかな色合いが確認できます。朝日新聞などでも「360年前の姿」として報道されました。
「完全に公開されない」という印象は、高解像度の公式再構築画像が博物館の体験ページや展示(例:Who’s that Girl?)に限定的に使われているためかもしれません。ネット上で簡単に高画質で見つかりにくいのは事実です。
AIによる復元は可能か?
可能です。科学的データ(顔料分析、X線・赤外線画像、クロスセクションなど)を踏まえて、緑のカーテンを背景に、まつ毛を復元し、色の退色を補正した「推定復元画像」を生成できます。ただし、これは仮説に基づく近似であり、公式の博物館再現とは精度や意図が異なります。フェルメール本人の正確な筆致や光の効果を100%再現できるわけではなく、研究者が計算した色変化を基にしたものです。
ご希望であれば、現在の画像を基に、緑のカーテン・まつ毛・より鮮やかな色調を反映したAI復元版のイメージを生成することもできます。具体的に「どのような雰囲気で(例:より写実的に、または柔らかく)」と指定いただければ対応します。
公式の比較画像を直接見たい場合は、マウリッツハイスの公式サイト(Girl with a Pearl Earringのストーリーページ)で「What did she look like?」のセクションを確認するのが一番確実です。 Groc