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オスモ・ヴァンスカ応援団コミュのヴァンスカ&ラハティ響(10/10東京文化会館)

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「シベリウスの専門家だと思われたくない」ヴァンスカが今回のツアーに臨むにあたって語った言葉です。御意。ベートーヴェンだって、ポスト・ピリオドの新たなベートーヴェン演奏像を打ち立てる表現者には、間違いなくこのヴァンスカが筆頭格で含まれていることでしょう。

しかし、彼のシベリウスは素晴らしいの域を超えて、いまや「凄い」段階に達しています。そのことを実感した10/10上野公演でした。 そうなのです。今回の三公演中で、演奏の充実度では東京文化会館公演をもっとも高く評価したいと私は思います。上野はデッドなレゾナンスのホールですが、演奏側の水準が高ければ高いほど、優れた演奏に聞こえるホールです。その限りにおいて響きが濁ることも少ないホールです。トリフォニーよりも硬質な響きですが、ラハティ響の格調の高さも清澄感も自然の鳴動も、ほぼ等身大に響かせてくれました。

私はこのホールの開館時から聴いてきた古い聴衆の一人ですが、響きが古臭くなるどころかますます好ましい特性に磨きが掛かってきたことを感じています。ただし、レヴェルの高いオケでないと悲惨な結果になりがちですが。椅子自体の設計はよく出来ていると思います。ワーグナーの楽劇を通して聴いても腰を痛めることは、人にもよりますが、あまり無いはずです。しかし前後左右の間隔が狭いことは、このホールの寿命を不当に短くする要因になりかねません。

さて、グリーグは10/8のサントリー公演とは打って変わって指揮とピアノの緊密な一体感が見事な演奏でした。オケの丁寧さは破格です。こんな指揮者と共演できるソリストは幸せです。たぶんリハーサルで綿密な修復がなされたのだと思います。ポポヨネンも強い確信を込めて弾ききっていました。しかしアンコールは一曲のみ。高齢者が目立つ都民劇場の聴衆の反応は、やや若いサントリーの感動期待過多型と比べると冷静というか、やや冷やかか?

圧巻は「第2交響曲」。全曲のどこをとっても完璧な表現力で描ききった「第2番」でした。第2楽章など、どうしたらここまで表現できるのかと、驚くやら呆れるやら言葉もないのでした。こうまで完璧な表現を前にしては、一滴の涙も出ません。アンコールも要りません。でもしっかり3曲聴きましたが、ヴァンスカとラハティ響に名残を惜しむためです。

アンコール:*「悲しきワルツ」(1904)
      *交響詩「フインランディア」(1900)
      *「ミュゼット」〜劇音楽「クリスチャン2世」
               組曲(1898)より

きっとまた来てくださいね。今度はミューザ川崎シンフォニーホールで演奏することを薦めます。ラハティ響の真の“響き”を、ミューザ川崎ならば余さず伝えてくれるはずです。

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