鹿児島では西郷南州先生ゆかりの地、城山を訪ねました。海側から絶壁の要害になっており、西に裾野沿いに迂回すると車で登る道がついています。山城というよりは巨大な要塞にふさわしい地勢で、もしお金をかけてベトンで塗り固めた上に要塞砲でも備えたら、鉄壁の守りが可能な感じがありました。私学校がもとになった一部的勢力ですから、江戸時代のような薩摩一国で維新のやり直しを目指したわけでもないですから、最初から勝負は見えてますが、当時の国の理想を追求する人たちの思いはいかに強く深いものがあったことでしょう。脱線しましたが、桜島の美しい風景に別れを告げ、西郷先生が野に親しんだ日当山温泉も今回は泣く泣くパスし北上、霧島連山の重なるえびの高原を目指しました。道行きは、高野山に続く深い谷間を縫うかのような中盤までのコースとその先はつづら折りになって霧島温泉群をどんどん高度を登っていくダイナミックなコースです。別府から九重へいく途上もそうですが、九州の高原は海岸から競り上がったように山がつらなる面白さがあります。この地勢は全国どこにいってもありません。雲仙も同様でドライブにはとても素敵です。新湯は、火山活動が活発な新燃岳に近く、期待感が沸いてきます。標識もしっかりしていて分かりやすく。つづら折りで高原地帯にのっこすすぐにあります。お湯は硫黄の強い温泉で熱湯です。露天風呂はほどよく冷ましていて混浴ですが、広さもあり心地よい山のいで湯となっています。新聞などにも取材されたようでたくさん効能に関する記事が張り出してありました。関東ならずばり奥鬼怒温泉郷の日光沢、加仁湯の雰囲気です。硫黄で白濁していますが、マグマ蔵出しレベル5は確実なので、臭みが少ないです。立山室堂にあるみくりが池温泉にも近い感じがありました。や〜ほんとに旅程さえ許せば一泊して天候の回復を待ち、翌日は霧島連山を間近に見たかったです。たちよりでしたが十分お湯を満喫し、高原をおりて霧島を遠く拝み、雨中八代にトンネルを抜けました。
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