川柳月組コミュの４月句会　作者発表

【雑詠】

1　遠雷と思っていたら足元に　　　　　　　 Ryuuko
2　願い事清書してから折り鶴に　　　　　雷公
3　手作りマスク裏に息子のよだれかけ　　　あやめ
4　春の日の雲を映した水たまり　　　　　　　★★★★キリン
5　正座して春の行方を追ってみよ　　　　　★抹茶

6　強く弱く私小説めくタップの音　　　　　 sakurara
7　中継の渋谷に浮かぶ蜃気楼　　　　　　　★★みかん
8　今頬に確かに触れた花の息　　　　 ☆★★遊飛
9　本題にまだ入りそうもない箸　　　　　　★よしの
10　来年は記憶の虹となればよい　　　　　　★★抹茶

11　生き様を全て知ってる股関節　　　　　　　　★雷公
12　こんなときなのに笑っていたりする　　　　　☆★★キリン
13　八重桜満開したたるようにさくら餅　　　　　★あやめ
14　例によりバニラアイスになってゆく　　　　　★★遊飛
15　なんか違うと桜も想っている　　　　　　　☆☆☆★★★★よしの

16　噴水の笑い続けるYouTube　　　　　　　　みかん
17　覚悟して塗り替えました明日の地図　　　　　Ryuuko
18　いつの間にか摘んでしまった素直の目　　　　sakurara
　　

【しじみ】

1　気が抜けない砂が抜けない蜆汁　　　 ★よしの
2　紺碧の海を見てみたいとシジミ　　　　　 ☆★sakurara
3　どこまでも蜆ちまたの偽陽性　　　　　　 ★抹茶
4　冷凍シジミ賞味期限が切れている　　　 ☆★Ryuuko
5　ハナミズキしじみのグーを解きだす　　　 ★あやめ

6　まだ何も知ってはいないしじみ汁　　　　 ★遊飛
7　熟睡しシジミのままで終わる春　　　　　　　雷公
8　蜆汁首相が押し切られたかたち　　　　　　★みかん
9　生きることしじみは誰にまかせるか　　　　★キリン
10　過ぎてゆくしじみの殻を積みながら　　　　☆★遊飛

11　大きめのしじみは今年自治会長　　　　　　 ☆☆★★あやめ
12　ほっとする時間をつくる蜆汁　　　　　よしの
13　ふたりとも蜆の日々に戻られた　　　　　　 ★みかん
14　わたしはシジミどうかこの場で生きさせて　　 ☆雷公
15　やっぱりねしじみしじみと話したい　　　　　 ☆★キリン

16　好い加減の汽水　シジミたちのお里　　　 sakurara
17　碗になるまでは私語めく蜆　　　　　　　　 ★★抹茶
18　味噌汁の底にしじみの吐いた愚痴　　　 ☆★★Ryuuko

【写真から一句】

1　不要不急の日曜が建っている　　　　　 ☆★遊飛
2　その内に白が解決してくれる　　　　　 ☆★あやめ
3　新社屋　着工は再再延期　　　　　　　 ★★みかん
4　寂しい色と言わせたくない未来　　　　 ★★よしの
5　神さまが踏み潰したくなる都会　　　　　　雷公

6　人続く限り欲望の都市　　　　　　　　　抹茶
7　今の世は墓も車もシェアーする　　　　　 Ryuuko
8　春嵐検査陽性無症状　　　　　　 ★遊飛
9　触れている春のつるんとするところ　　　　 ☆☆★★キリン
10　いつのまにやら立派になってゆく模型　　　★雷公

11　冬うらら　今わたくしを充電中　　　　　　 ★sakurara
12　いまものを言えば退路まで白し　　　　　　☆抹茶
13　街は今だあれも居なくなって　窓　　　　　あやめ
14　ガラパゴスから来た亀たちが一休み　　　　 Ryuuko
15　かーごめかごめうしろのしょうめん　みよちゃん　 sakurara

16　昨日までが嘘のように黙り込んで　　　　　 ★★★よしの
17　消毒は五時　会見は七時から　　　　　　　 ☆☆★★★みかん
18　こんなはずないと探せば波の音　　　　　　☆★★キリン