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川柳月組コミュの6月度オープン句会 互選 肩・閉じる・昼

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「肩」

1 肩越しに冷えてゆくしかありません  
2 肩越しに見るのは止める夢のいろ 
3 肩幅の道を抜けたら逢えますか       
4 期限付きで許可する肩の疼痛 
5 肩の力抜いたら風になっちゃった   

6 良い肩の形あなたが好きでした   
7 肩越しに見ている恋の終りなど     
8 肩ふるわせてこんなところに来てしまう 
9 肩甲骨グルグルやっと青い空   
10 わたくしの肩に乗ってる異邦人   

11 消えてまたすぐに歯型のついた肩  
12 抵抗はとっくにやめた肩パット    
13 花柄の浴衣の肩に蝶止まる           
14 わたくしの肩にチョコンと温きもの   
15 無頼だね肩を揺らしてやってくる         

16 最後には肩も凝らなくなりました  
17 なで肩の端からすべり落ちる嘘    
18 水色の肩整然と自習室       
19 濡れる肩私は何を待てばいい  
20 再会の肩からいなくなるバッグ    

21 いいかげん降りてください肩車 
22 なで肩はやめた 今日からいかり肩     
23 肩揉んでもらう明日から梅雨らしい 
24 僕の肩借り手もいない加齢臭 
25 肩越しに蛍がひとつ 恋だった       

26 今はまだ肩叩く側なんだけど     
27 これもツケ肩腰膝に出る痛み 
28 ほんとうの婆さんになり肩軽し
29 泣きじゃくる肩持て余す夜の鏡  
30 泣き止んで肩から落ちてゆく夜露   

31 肩まで沈んだらわかる親心    
32 肩までの髪素顔には戻れない 
33 たそがれは肩の方からやってくる     
34 取り敢えずを貼った本日右の肩 
35 肩先に視線外して待つ返事       

36 マネキンの肩から先はロストラブ   
37 うっかりと荷物を載せる左肩  
38 6月の肩 錆びている蝶番     
39「待たせた」と肩をすぼめてやって来る     
40 肩を抱く六月の雨降り止まず  

41 右肩に採点欄がついている     
42 母の日の黄ばんでもうた肩たたき券  

     



「閉じる」

1 閉じてみる少し私になってみる      
2 閉じたドアからはみ出している手足 
3 手動ドアいつ閉じるかは決めてある  
4 閉じこめていたら子どもが謝った        
5 窓をみな閉じて葦刈る鎌を研ぐ    

6 カーテンを閉じて始まるような恋  
7 模範囚お口を閉じて手はお膝        
8 ありがとうございましたと目を閉じる 
9 パッタンと詩集を閉じて今日終わる     
10 目も耳も心も閉じてまだしゃべる

11 トランクは閉めたし腹も括ったし  
12 閉じないでおくれ扉を あの人が来る  
13 閉ざしてるこころ視ている柘榴の実
14 叶わないなあ目を閉じてみたけれど   
15 六月を閉じて私は風になる   

16 なりゆきにまかせ閉じたり開いたり 
17 これまでのことは忘れてたまご閉じ     
18 閉じている方に未来があるらしい   
19 都合よく変えて残像 目を閉じる 
20 結んでは開くこの恋深みゆく   

21 夏が来る前に閉じねばならぬ窓     
22 あらかたを閉じるあらかた積み直す  
23 閉じている君が笑っているあいだ  
24 やわらかいところを閉じているわたし 
25 閉じている蓋の中味は濃ゆい情   

26 今の世にあきらめ心閉じる嗚呼 
27 羽少しひろげこの世を閉じている      
28 とりあえずきょうという日を閉じておく 
29 友だちをいったん閉じる衣更え   
30 閉じ方もいろいろあってオンナです     

31 あてずっぽう片目を閉じて指をさす 
32 蝶番ひとつひとまず閉じましょう
33 四捨五入して閉じこめる好き嫌い     
34 閉じ込めておけば発光するお味噌 
35 窓閉じる 入道雲は入り込む    

36 父の日にじっと眼を閉じ父偲ぶ        
37 二つ目のカギ閉じてから君のこと 
38 閉店の前のシールから逃げる 
39 たこ焼きに閉じ込めたんで早いうち
40 ココロより先に閉じるの体って     

41 閉店の知らせ金釘流で書く         
42 すんなりと閉じる楽しみ方ふたつ  






「昼」

1 隅取られあっと言う間に真昼間 
2 紛れ込む乾いた声の昼マック    
3 ジャスミン茶真昼琥珀になるわたし
4 ひとりの昼食 遠くのバッファロー  
5 朝昼晩食前食後愛一錠     

6 逢瀬までただひたすらに昼電車  
7 あの人のあれがお昼の貌なのか     
8 なにもないいつもの昼に腰おろす  
9 閑かさや正攻法の昼の飛車 
10 油断して次の昼まで寝てしまう  

11 ここからは昼寝の振りがむずかしい  
12 昼からを雲は浮かんで考える        
13 太陽に負けて休憩してる昼      
14 部屋に来て真昼の吐息妻が吐く         
15 ご免ねが言えず誘ってみるお昼     

16 真昼間 口内炎が主張する    
17 昨日から考えていた昼の雨    
18 昼間からそんな話をしませんか  
19 昼の蚊をこん畜生と追いかける         
20 昼顔の花が聞いてる独り言 
      
21 今日もまた日替わりランチ箸落とす 
22 昼までは涙乾かす時間です  
23 Tシャツの端をつまんでいる真昼      
24 折り皺が気になる昼の交差点      
25 そんなとこ出ていたんだね昼の月

26 白昼に花を盗んでいった人   
27 哀しみを道頓堀の昼に聴く         
28 炎昼へぬっと突き出す認印     
29 昼間から何を削っているのです    
30 昼までに返事が来ると思います
  
31 昼休み弾けるシャツが神々し    
32 ぱらぱらとパンセ読む昼動くヘビ 
33 蟻の死を蟻が運んでゆく真昼     
34 朝食の話題決まって昼ごはん 
35 ぽっこりとわたしに似合う昼の月 
     
36 昼休みひとりぼっちのダンゴ虫   
37 昼前にひとつ浮かんで雲になる   
38 昼の月脱毛クリームの微香
39 手をつなぎ歌っていてね昼の星    
40 みんなみんないなくなって昼の月
  
41 昼過ぎの段ボール クタクタになっている 
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない 

★まず、ご自分の句をご確認ください。訂正などありましたらご一報ください。   

コメント(21)

ゲストで参加されたイワヒバさんからお預かりしました。

【肩】

5 肩の力抜いたら風になっちゃった
19 濡れる肩私は何を待てばいい
31 肩まで沈んだらわかる親心

〈特選〉
41 右肩に採点欄がついている

5/「なっちゃった」がとぼけていて面白い。
19/傘をさしかけてくれる人を待ちます。
31/私は何歳になっても父と母の子です。

41/「採点欄」にドキッとしました。カンニングもばれていますね。


【閉じる】

3 手動ドアいつ閉じるかは決めてある
28 とりあえずきょうという日を閉じておく
29 友だちをいったん閉じる衣更え

〈特選〉
11 トランクは閉めたし腹も括ったし

3/決めているけど、イザとなったらためらう気がします。
28/「きょう」が平仮名なので、そんなに悪くない一日だったのではないでしょうか。
29/また来年、スッキリした顔で逢えるように願っています。

11/決心が伝わってきます。


【昼】

12 昼からを雲は浮かんで考える
22 昼までは涙乾かす時間です
24 折り皺が気になる昼の交差点

〈特選〉
30 昼までに返事が来ると思います

12/雲が羨ましい。
22/夜は、ぐっすり眠りたいですね。
24/昼だから、人が多い交差点だから気になるんです。

30/わかりました。お待ちします。と言ってしまいそうです。

遊飛さんからお預かりしました。

「肩」

15 無頼だね肩を揺らしてやってくる         
21 いいかげん降りてください肩車 
特選
41 右肩に採点欄がついている     

 15/小さな男の子か草食系男子か
 21/あんたはもう嫁いだ身なんだからね
 特41/確かにテスト用紙の右上に得点欄があったけれど
    私の右肩に乗っている私の評価点は私には見えない。

「閉じる」

5 窓をみな閉じて葦刈る鎌を研ぐ    
15 六月を閉じて私は風になる   
23 閉じている君が笑っているあいだ  
特選
17 これまでのことは忘れてたまご閉じ     

 05/誰かの背中を刺すために
 15/・・・他に沢山の方の点が入ると思うので評はその方たちに任せます。
 23/自分以外の人と笑っている君を見ていられない。
 特17/たまご閉じが最高ですね。これまでの良かったこと悪かったこと
    自分の成果他人の失敗、ひとまずなかったことにして、卵に閉じ込め・・・。

「昼」

12 昼からを雲は浮かんで考える        
28 炎昼へぬっと突き出す認印     
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない 
特選
24 折り皺が気になる昼の交差点      

 12/朝から何ぼ〜っとしているのだか
 28/あまり暑すぎだといってそのハンコ大丈夫か
 42/白昼の夢はコチコチコチコチと、あらぬ方へ
 特24/この折り皺の物語は終わりがない。交差点を渡ってどこへ行くのか、
    気になって仕方がないのかどうでもいいのか、昼の気だるさが漂う。
【肩】
18 水色の肩整然と自習室   
40 肩を抱く六月の雨降り止まず  
41 右肩に採点欄がついている     
特選なし


18―不安と希望を肩に乗せている受験生とみた。水色があらわすのは未来
40―憎いくらい絵になり過ぎている
41―有るかも!と思った。右の肩コリはそのせい?


【閉じる】
18 閉じている方に未来があるらしい
21 夏が来る前に閉じねばならぬ窓        
33 四捨五入して閉じこめる好き嫌い
<特選>
23 閉じている君が笑っているあいだ  


18―未来は自分で開いて行くもの、納得
21―報われない恋句と詠んだ
33―ざっくりだけど判りやすい区別の方法、おもしろい
23―君を見守る僕のやさしさが静かに伝わってくる


【昼】
5 朝昼晩食前食後愛一錠
8 なにもないいつもの昼に腰おろす        
17 昨日から考えていた昼の雨  
<特選>
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない 


5―全て漢字で傑作!
8―こんな幸せもあるんだな
17―雨には雨の理由があって降っているのか・・つい自分の物差しが出てしまう
42―無機質な音に急き立てられている恐怖と不安、昼だからこそ怖い


「肩」
6 良い肩の形あなたが好きでした   
良い思い出ですね。

11 消えてまたすぐに歯型のついた肩
どういうこと、噛み付いた、噛み付きなおした。

35 肩先に視線外して待つ返事       
どんな返事か気になります。

「閉じる」

1 閉じてみる少し私になってみる      
閉じて分かることがあるのですね。

19 都合よく変えて残像 目を閉じる
生きていく術ですね。

24 やわらかいところを閉じているわたし 
何時開くのでしょうか。

特選
30 閉じ方もいろいろあってオンナです     
人生色々ですね。また、咲き乱れることもあるのでは。

「昼」

7 あの人のあれがお昼の貌なのか
人の意外な一面、誰にでもあるのですね。

11 ここからは昼寝の振りがむずかしい
何か深刻な話でも始まったのでしょうか。

14 部屋に来て真昼の吐息妻が吐く         
共感的に理解いたします。思い当たって身につまされました。

特選
36 昼休みひとりぼっちのダンゴ虫   
やっぱり、一人は寂しい。下五が良く表していると思いました。
「肩」
          
17 なで肩の端からすべり落ちる嘘
34 取り敢えずを貼った本日右の肩 
41 右肩に採点欄がついている 

<特選>
9 肩甲骨グルグルやっと青い空 

       
17 男の人はこんな嘘が好きなんでしょうね。
    一度くらいやってみようと思いますが、かなしいいかり肩です。
34 取り敢えず、だましだましの積み重ねが日々の暮らしなのかも。
    明日は左の肩か、それとも胸?             
41 相手がちらちらと見ているのがわかります。いやだー。
    でも私も相手のを真っ先に見てしまうなあ。
    きっと自分のは見えないんでしょうね。こわいなあ。
9 人に揉んでもらうのではなくて、自分で回す肩甲骨。
    それしか方法はありません。そのご褒美の青い空です。 

   
「閉じる」

23 閉じている君が笑っているあいだ 
18 閉じている方に未来があるらしい 
11 トランクは閉めたし腹も括ったし
21 夏が来る前に閉じねばならぬ窓 

<特選>
29 友だちをいったん閉じる衣更え


11 もしかして、旅行に出かけたあの方かなあ。
   トランクの上にのっかって鍵を閉めて、
   「よし!」なんて言ってる姿が浮かびます。              
18 閉じているほうに興味を示す作者。
   開けないほうがいいのかもしれないほうの未来。
   明るい未来ばかりではないですよと言いながら、
   でも私まで作者のうしろからのぞいているんですね。      
21 やっておくべき仕事なのか。それともあきらめなければならないことか。
   せつないなあと思ってしまうのは、後者だと思っているからなのでしょう。
23 閉じている/君が笑っているあいだ
   閉じている君が/笑っているあいだ 
   どっちかなあと読んでみる。私は、最初のほうが好きかな。 
29 友だちでいることを、一旦やめるんでしょうか。
   また来年の衣更えの頃、箱から取り出してみましょう。
   「ときめく」と「ときめかない」に分けるんだそうですよ。
   いるのかいらないのかはそのときに。              
                     

「昼」

15 ご免ねが言えず誘ってみるお昼
28 炎昼へぬっと突き出す認印  
38 昼の月脱毛クリームの微香

<特選>
12 昼からを雲は浮かんで考える 

15 かわいい人ですね。
   「ご免ね」は、ひらがなのほうがやさしい感じがする気がしますが。      
28 なんにでも押してしまいそうですね。なんだかアニメっぽい。
38 娘たちは毎日脱毛にご熱心。私には経験がないので不思議でした。
   でも人知れず毎日必要なことらしいです。
   「昼の月」と「脱毛クリーム」の取り合わせが、とってもいい雰囲気。
12 私も似たようなものですが、なかなかこんなふうにできません。
   上五でストーリーが始まっています。素敵な序章です。      
              
「肩」
入選
3 肩幅の道を抜けたら逢えますか
8 肩ふるわせてこんなところに来てしまう
19 濡れる肩私は何を待てばいい

特選
25 肩越しに蛍がひとつ 恋だった

3/「肩幅の道」狭い道をやっとの思いで抜けたらいとしい人に逢える切なさ。
8/怒っているのか怯えているのか。「こんなところ」がどのような場面か想像します。
19/「待てばいい」と自問する。静かだが私にも問われているような気がしてハっとしました。

25/「肩越しに蛍」が恋を物語っています。

「閉じる」
入選
1 閉じてみる少し私になってみる
24 やわらかいところを閉じているわたし
18 閉じている方に未来があるらしい

特選
23 閉じている君が笑っているあいだ

1/閉じて私になるのは無理をしない、素直になるということでしょうか。
24/「やわらかいところ」は大切なところ、自分らしいところ、「閉じている」は守ると読みました。
18/未来はこれから開けるのですが、この「閉じている方」は自分の中の眠っている、未開発の方で希望が込められているように思います。

23/君が笑うのが何より嬉しくて自分は無になっている。

「昼」
入選
22 昼までは涙乾かす時間です
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない
12 昼からを雲は浮かんで考える

特選
40 みんなみんないなくなって昼の月

22/昼までに気持ちを落ち着けて昼からの時間に期待したいです。
42/早いテンポだと思います。夢中になると止まりません。「白昼」と「メトロノーム」が効いています。
12/情景がすんなりイメージ出来ました。雲は寝転ばないで浮かんで考えるのですね。

40/「昼の月」は何を想っているのでしょうか。「みんなみんないなくなって」が心に迫ります。                                                  
「肩」
入選
18 水色の肩整然と自習室
35 肩先に視線外して待つ返事
36 マネキンの肩から先はロストラブ   

特選
22 なで肩はやめた 今日からいかり肩 

18/水色の夏の制服の少女たちを思いました。
  自習室の張りつめた雰囲気を感じます。
35/私には恋の告白をして返事を待つ姿が見えました。
36/腕の無いマネキンとロストラブ。
  都会的な取り合わせがステキです。

22/やる気満々な感じがいいなあと思いました。

「閉じる」
入選
34 閉じ込めておけば発光するお味噌
38 閉店の前のシールから逃げる 
41 閉店の知らせ金釘流で書く 

特選
39 たこ焼きに閉じ込めたんで早いうち

34/発酵でなく発光。開け放てば蛍のように飛んでいくでしょう。
38/安売りは嫌よ、というプライドかと思いましたが、
  閉店そのものから逃げているのかも。
41/閉店の知らせは自分の字、自分流で。
  それがいいと思います。

39/面白い。たこ焼きの中にあるのは愛でしょうか。
  アツアツのうちに食べなくちゃ。

「昼」
入選
4 ひとりの昼食 遠くのバッファロー  
9 閑かさや正攻法の昼の飛車
11 ここからは昼寝の振りがむずかしい  

特選
40 みんなみんないなくなって昼の月

4/どう書いていいかわからないが好きな句。
  バッハァローと人間の並びが魅力的。
9/お天道様の下ではただ真っ直ぐな飛車がいい。
  すがすがしい。
11/ふふふ。なんだかおもしろい。
  作者は良い人と思います。

40/人の世はなんと切ないことか。
  白い昼の月が悲しい。
「肩」
15 無頼だね肩を揺らしてやってくる
   肩は口ほどに物を言い。時には無頼を気取ってみる。

31 肩まで沈んだらわかる親心
   そういえば十まで数えさせられたなあ。

41 右肩に採点欄がついている
   採点欄が右肩にあるとは知らなんだ。
   今さら気付いても遅いけどね。
特選
33 たそがれは肩の方からやってくる
   肩が前に傾けばそれが人生のたそがれ。

「閉じる」
11 トランクは閉めたし腹は括ったし
   そして男はうろたえる。

30 閉じ方もいろいろあってオンナです
   そして翻弄されるだけのオトコ。

37 二つ目のカギ閉めてから君のこと
   世を忍ぶ恋にはたくさんのカギが必要。

特選
8 ありがとうございましたと目を閉じる
   これがオーソドックスな人生の終わり方。

「昼」
28 炎昼へぬっと突き出す認印
   真夏の昼のけだるさが伝わってくる。

30 昼までに返事が来ると思います
   何とも言えぬとぼけたアバウトさがいい。

40 みんなみんないなくなって昼の月
   「昼の月」が持つ様々なイメージ。
    この句では人の世の儚さをうまく重ね合わせている。

特選
38 昼の月脱毛クリームの微香
   そしてこの句では「脱毛クリームの微香」と「昼の月」
   という意表を突く取り合わせで、夏の日のアンニュイさを
   見事に表現している。
「肩」
 8 肩ふるわせてこんなところに来てしまう
10 わたくしの肩に乗ってる異邦人
12 抵抗はとっくにやめた肩パット
特選
21 いいかげん降りてください肩車

 8 肩ふるわせているのにこんなところに・・・。
   自分の意志と違うほうにきてしまったかもしれない。
   なのにとぼけた味もあって面白い。

10 道理で生きづらいと思ってた。
  おや?異邦人はわたしの方?

12 そうそう、これからは肩で風切ることもない。
  なで肩でいきましょう。

特選
21 ご本人の必死さは伝わってくる。
  でも笑わせてくれる。
  思わず私も後ろを振り向いて確かめてしまった。


「閉じる」
11 トランクは閉じたし腹も括ったし
16 なりゆきにまかせ閉じたり開いたり

特選
 1 閉じてみる少し私になってみる


11 これでいつでも出ていけるね。
  あなたのもとから。

16 まあまあ気楽にいきましょう。

特選
 1 閉じるのも悪くない。ゆっくり自分にむかえ合える。
  「閉じる」という言葉が前向きでいいですね。
  少しというのもとってもいい。


「昼」
 5 朝昼晩食前食後愛一錠
16 真昼間 口内炎が主張する
24 折り皺が気になる昼の交差点

特選
41 昼過ぎの段ボール クタクタになっている


 5 そうそう忘れずに飲んでおかないと。
   すぐに欠乏するからね。

16 無駄のない言葉の羅列。
  場面が想像できて面白い。痛みまで伝わってくる・

24 折り皺、昼、交差点ということばの組み合わせ。
  作者の後ろ姿が見えるようだ。

特選
 41 「うん?」と思った。
   よく読むと共感する。
   うちにもあるあるクタクタの段ボール。
   それはわたし・・・。
   意外性があって特選。
【肩】
入選
5肩の力抜いたら風になっちゃった

 あっけからんとした面白さ。いいですねえ!

21いいかげん降りてください肩車

 この気持ちわかります。本当にいいかげんにしろー!

34取り敢えずを貼った本日右の肩

 わたくしもとりあえずでずっとごまかしてまいりました。
 男は辛いねえ!

特選
41右肩に採点欄がついている

 採点欄という発想が何とも面白いですね。人生を背負う
 右肩にさて何点がつくのでしょうか?

【閉じる】

入選
30閉じ方もいろいろあって女です

 女がいいんでしょうね。男だったら馬鹿野郎です。

1閉じてみる少し私になってみる

 閉じると私になるという気持ちわかるような。
 開いていると大変ですからねえ。

2閉じたドアからはみ出している手足

 何とも元気な手足です。強烈な個性を感じます。
 ユニークな発想に乾杯!

特選
23閉じている君が笑っているあいだ

 情念のようなものを感じます。おー恐い!
 でも人間を真近で見ている感じがたまりません。

【昼】
入選
25そんなとこ出ていたんだね昼の月

 昼の月とはご自身のことでしょうか?
 達観した感じ好きです。

12昼からを雲は浮かんで考える

 のんびりしたような切羽詰ったような
 気になる句です。

11ここからは昼寝の振りがむずかしい

 ニコニコしてしまいました。
 あなたとお友達になりたいです。

特選
42白昼のメトロノームが止まらない

 メトロノームの音はどんどん大きくなっていきます。
 あー!!
 

 
「肩」

入選
19 濡れる肩私は何を待てばいい
25 肩越しに蛍がひとつ 恋だった
41 右肩に採点欄がついている

特選
12 抵抗はとっくにやめた肩パット

  19/待ち続けていることに疑問が…。濡れた肩の重さが伝わってくる。
  25/秘めていた恋。蛍に託した儚さに共感。
  41/そういえば答案用紙の右肩には採点欄アリ。人生の採点はまだまだ先?

特12/肩パットが、頑張っていた時期もあったと…。


「閉じる」

入選
15 六月を閉じて私は風になる
18 閉じている方に未来があるらしい 
22 あらかたを閉じるあらかた積み直す

特選
11 トランクは閉めたし腹も括ったし
        
 15/半年のけじめ。いったん風になってみるのもいいかな。
  18/二者択一の迷いはいつもある。閉じている方に可能性をみた作者。
  22/閉じるべきものと、新しく始めるもの。あらかたに作者の思いがこもっている。

特11/思い切りの良さ、が良い。トランクはもう決して開けないのだ。


「昼」

入選
5 朝昼晩食前食後愛一錠
18 昼間からそんな話をしませんか 
28 炎昼へぬっと突き出す認印

特選
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない 

  5/リズム感が良く、コマーシャルのよう。大事な一錠ということに共感。
  18/そんな話、のフレーズに惹かれた。深い意味がありそう。
  28/思いがけない「認印」。何を認めたのだろう?

 特42/メトロノームのリズムが心配、でも夢中になっているものがあるらしい。
【肩】

41 右肩に採点欄がついている 
16 最後には肩も凝らなくなりました
32 肩までの髪素顔には戻れない 

特選
28 ほんとうの婆さんになり肩軽し

41/「あなたなら何点をつけますか?」なんて、なんだか採点欄に詰め寄られているような。
16/妥協か諦念か。これもひとつの境地ですねえ。
32/肩あたりまで伸びた髪。中途半端に揺れる思い。
特選/「ほんとうの婆さん」に笑ってしまった。「肩軽し」の達意。

【閉じる】

34 閉じ込めておけば発光するお味噌 
29 友だちをいったん閉じる衣更え   

特選
11 トランクは閉めたし腹も括ったし 

34/世にも奇妙な物語。鬱屈により発光するお味噌? あるかもしれない。
29/ちょっと強引に題に寄せた感はあるが、心情に共感。
特選/一読明快、すかっとパワフルな一句。

【昼】

9 閑かさや正攻法の昼の飛車 
7 あの人のあれがお昼の貌なのか
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない

特選
4 ひとりの昼食 遠くのバッファロー  

9/「正攻法の昼の飛車」、リズムも字面も美しく目を引いた。が上五がちょっと地味かなあと。
7/見てみたい!
42/エンドレスが生み出す恐怖。
特選/ひとりぽつねんと昼食をとる作者と、遠くのバッファローは地続きにあると思う。その孤独感、秘めた野生において。バッファローとは発見。
【肩】

<入選>
30 泣き止んで肩から落ちてゆく夜露   
39「待たせた」と肩をすぼめてやって来る
19 濡れる肩私は何を待てばいい 


30 泣き止んで肩から落ちてゆく夜露
      季節的なこともありますが、草花から作者に重ねていきますと
      おもしろいはずの「夜露」が
      どうしても突然すぎるように感じてしまう。

39「待たせた」と肩をすぼめてやって来る
      男の人の言葉に対する表情のおもしろさですが、
      こだわれば、「待たせた」の声とやってくる姿の
      作者との距離に違和感があります。

19 濡れる肩私は何を待てばいい 
      この「何を」に悩んだりせず、
      そのことに関わりながらの表現に、その人そのものがあらわれると
      僕は思っています。

余計なことですが、
38 月の肩 錆びている蝶番
      この段階では、書き方の新しさに惹かれていただいていました。
      けれども「月の肩」が難解で、「月のような肩」以上に
      イメージすることができませんでした。


【閉じる】

<入選>
24 やわらかいところを閉じているわたし
40 ココロより先に閉じるの体って
39 たこ焼きに閉じ込めたんで早いうち
18 閉じている方に未来があるらしい


24 やわらかいところを閉じているわたし
      ひとりのやわらかいところ。
      みんなのやわらかいところ。
      ひとりのものをみんなのものにする勇気。

40 ココロより先に閉じるの体って
      心と体のずれが起こるのは年齢。これは仕方ありません。
      ここは「ココロ」と表記すれば
     「体」は「カラダ」でもと思ったりしています。

39 たこ焼きに閉じ込めたんで早いうち
      たこ焼きに込めた思いはどう伝わるのだろう。
      どうぞ熱いうちに。

18 閉じている方に未来があるらしい
      現在を思うと、
      それぞれの「未来」は不安ばかりです。
      それでもあきらめないでと思います。


【昼】

<入選>
28 炎昼へぬっと突き出す認印
17 昨日から考えていた昼の雨
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない 
21 今日もまた日替わりランチ箸落とす


28 炎昼へぬっと突き出す認印
     「ぬっと突き出す」でいただきましたが、
      日常としての「認印」に少しもの足りなさを感じています。

17 昨日から考えていた昼の雨
     「昨日から」が、なるほどと「昼の雨」につながります。
     「考えていた」のが作者であったとしても。

42 白昼のメトロノ―ムが止まらない 
      メトロノームのかたち、そして音。
      確かにイメージは「白昼」
     「止まらない」は少し言いすぎかもしれませんが。

21 今日もまた日替わりランチ箸落とす
     「箸落とす」がいいです。
      もう店の人にチェックされているかもしれませんが、
      落とすときは落としてしまうのです。
      それが川柳。
 
【肩】
<入選>
5 肩の力抜いたら風になっちゃった 
   風=自由なのでしょうか。私はまだ迷い、肩に力が入ってます。  
28 ほんとうの婆さんになり肩軽し
   上の句と似ている。逆らうのか成り行きに任せるのか、難しいところ。
33 たそがれは肩の方からやってくる 
   なんとなくわかる気がするから不思議。私の肩の辺りはもう真っ暗。 
<特選>
17 なで肩の端からすべり落ちる嘘
   いかり肩ならとどまるのでしょうか。何れにしても嘘は滑り落ちるもの。

【閉じる】
<入選>
15 六月を閉じて私は風になる
   六月でなくともという気もするが、こだわりを捨てるという意味で普遍性が。   
18 閉じている方に未来があるらしい
   未来はいつも閉じている。安易な方は日常のリフレインに過ぎないのだろう。   
29 友だちをいったん閉じる衣更え 
   リセットしての再起動。外見のみならず自分自身の更新の時期なのかも。  
<特選>
1 閉じてみる少し私になってみる
   日常性や常識を一旦棚上げしてみる。世情にまみれた私とは違う私が・・・。

【昼】
<入選>
8 なにもないいつもの昼に腰おろす
   う〜ん、日常の受容?それとも理由付けなどを越えた自己肯定?
12 昼からを雲は浮かんで考える
   杓子定規からの離脱?でも、成り行き任せではない。考えるのだから。
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない 
   白昼の刻むリズムとは?そしてその持続とは?分からないが魅力的。
<特選>
40 みんなみんないなくなって昼の月
   夜の月はひとが集うイメージ。しかしぽつねんとした昼の月は・・・。

「肩」

入選
7 肩越しに見ている恋の終りなど
真正面から見ないところが切ないです。     
   
17 なで肩の端からすべり落ちる嘘
なで肩だからと油断は大敵。
    
33 たそがれは肩の方からやってくる 
ついうっかりしているとたそがれて
しまうのですよね。          
     
特選
3 肩幅の道を抜けたら逢えますか
すれ違うこともできない細い道の
先に優しさが待っていますよ。きっと! 


「閉じる」

入選
14 叶わないなあ目を閉じてみたけれど
ちょっと愚痴りながらもそんな自分を
楽しんでいるみたい。

29 友だちをいったん閉じる衣更え
喧嘩したわけでも嫌いになったわけでも
ない。間をおくともっといい面が。   

22 あらかたを閉じるあらかた積み直す
仕切りなおし完了。明日から全く別の
気持ちで歩き出す。 

特選
11 トランクは閉めたし腹も括ったし
旅立つ時のちょっとした緊張感が伝わります。 
 

「昼」
入選
7 あの人のあれがお昼の貌なのか
貌の字の使い方が巧みです。フォー!という
声が聞えてきそうです。     

12 昼からを雲は浮かんで考える 
ほんわかほんわか考えれば名案も浮かびそう。
       
28 炎昼へぬっと突き出す認印
認印ですか。     

特選  
42 白昼のメトロノ―ムが止まらない 
同じところを行ったり来たり。一歩踏み出す
勇気が欲しい。

キリンさん  肩の38 月の肩でなくて6月の肩です。
作者よりご指摘があって発表後に修正したのですが…。
【肩】
入選
15 無頼だね肩を揺らしてやってくる
17 なで肩の端からすべり落ちる嘘
40 肩を抱く六月の雨降りやまず
特選
なし

15/無頼だね がいい。
17/するりと嘘がおちていくのが見えるようだ
40/寂しさが伝わる

【閉じる】
入選
1 閉じてみる少し私になってみる
8 ありがとうございましたと目を閉じる
特選
18 閉じている方に未来があるらしい

1/全開のわたしから静かに自分をみつめる私へと。
8/感謝はこういう形で。

18/希望がある。

【昼】
入選
23 Tシャツの端をつまんでいる真昼
29 昼間からなにを削っているのです
特選
33 蟻の死を蟻がはこんでゆく真昼

23/つまんでいる が面白い。
29/不思議感があふれている

33/生きること死ぬこと、、人生とは。
【肩】
入選
18水色の肩整然と自習室   
33たそがれは肩の方からやってくる
38 6月の肩 錆びている蝶番 
41右肩に採点欄がついている 

18 リズムがびしっと決まっていて映像が目に浮かびます。
33 体の部位としての肩の特徴がよく出ている気がした。
38 半年の終わりには夏越の祓いというものもあって一区切り。
41 着眼点が面白い!

【閉じる】
入選
34閉じ込めておけば発光するお味噌
41閉店の知らせ金釘流で書く
23閉じている君が笑っているあいだ
特選
1閉じてみる少し私になってみる

34 発光が発酵でない所に注目
41 どんだけ書き直しても閉店なんです、という感じがよくわかる
23 不思議な句で、何が閉じるのかを想像する読み手が入りこむ余地を提供している。
作者に聞いてみたい。
特選
1 普通は自己開示というけれど、そうじゃない。あるがままでいることを肯定したい。

【昼】
38昼の月脱毛クリームの微香
12昼からを雲は浮かんで考える
特選
9閑かさや正攻法の昼の飛車

38 もわっとした脱毛クリームの香り、久しく忘れてしまっていたけれど取り合わせ抜群!
12 雲が主体 のんびり感がメルヘンに通ずるよう
特選
9 一読のスパッと感が爽快。特に「正攻法の昼の飛車」のフレーズはカッコいい。こういう句に会えるとうれしくなる。

 今月も 送信しようとして また消えました。カナシイ。

 また これから 書きいれます・・。


肩 入選

  5  肩の力抜いたら風になっちゃった

      よかった! 押してもダメなら引いてみな・・。


  17 なで肩の端からすべり落ちる嘘

      たくましい生き方かも


  35 肩先に視線外して待つ返事

      必死な思いで 耐えてお返事待ってます

  特選

  33 たそがれは肩の方からやってくる

      まことに 気がつけば すっぽり わたしもたそがれ中 


閉じる 入選

  8 ありがとうございましたと目を閉じる

      わたしの理想です。

 
 28 とりあえずきょうという日を閉じておく

      とりあえず とじておく生き方に賛成

  特選

  22 あらかたを閉じるあらかた積み直す

      積み直す おだやかな軌道修正 なかなか出来ませぬ


昼 入選
 
  8 なにもないいつもの昼に腰おろす

      退屈なれど とても幸せな方ですネ・・。


  36 昼休みひとりぼっちのダンゴ虫

      身につまされました


  37 昼前にひとつ浮かんで雲になる

      寅サン雲

  特選

   18 昼間からそんな話をしませんか

       いろいろ な 舞台が用意されていますネ

    
 今度は無事 届きますように!
 

  
一旦、集計を作者発表のトピに載せますが、選をしていただけるなら
こちらに選評は入れてください。

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