川柳月組コミュの11月度雑詠大会　作者発表

入選＝★　特選＝☆

１　しばらくは人に紛れて人になる　　　ぺコ　　☆★★★★ 　　

２　嘘をつくことから上手くなる遊び　　ミマナ　★

３　零れゆく今掻き寄せる一の酉　　　コッコ

４　葉の裏は少し昔を考える　　　　　キリン　★

５　簡単な話のなかに落ちてみる　　　　しえな　☆☆★★★

６　揚羽蝶よそのお庭で遊んでる　　　コアラ

７　箸になる木棺になる木倒される　　　ちー

８　君の背で泣いたヒトコマから雪崩れ　ルイ

９　日溜りや影絵狐の鳴きどおし　　　みかん

10　せつないねと言ってくれる人がいて祐輔　　★

11　レモンパイ笑って済ますことばかり　ききょう★

12　ちょうどよい温度できっと嘘だろう　　紺　　☆★★★★

13　冬鴎汚れて渡る海がある　　　　　　抹茶　　★

14　生き様のかすれ具合を咎めだす　　蛍

15　二階から優しい声が降って来る　　ｍａｍｉｙ　★

16　西日差す部屋からピアノ売りに出すＲｙｕｕｋｏ

17　どこまでもどこまでも温燗が往く　　雷

18一枚の紙に溶けようとするふくらみ　キリン

19　怒り鎮めてオリオン座流星群　　　ききょう　★

20　反省はしない　銀杏踏んで行く　　コアラ　☆★★★★

21　母性よりブーツでしょうよピラカンサ　抹茶

22　体温を湿った風に奪われる　　　　　ミマナ

23　満月を少し傷つけ逃亡者　　　　　　雷

24　風がささやく竹薮通り心まで　　　ｍａｍｉｙ

25　滝壺で痩せ衰えた水を待つ　　　　Ｒｙｕｕｋｏ★★

26　ひとしきりののしる声は母に似る　　蛍　　　☆★

27　明けようとしている空も私も　　　ぺコ　　☆★★★★

28　問われても困るよ今はコップ酒　　ルイ

29　口紅のはみ出た人になじられる　　ちー　　★★

30　綿棒で拭う剥製の細部　　　　　　みかん　★

31　湯気だけがあたたかかった日が終わるしえな　☆★

32　もう月がどんなかたちだって平気　　紺　　☆☆★★★★

33　ピンクには子がいるそれも二人いるキリン　★★

34　１１月真正面から見るつもり　　　ききょう★

35　わたくしが悪かったのか夜鳴蕎麦　コッコ

36　どっちみち焼かれてしまう泡立草　　祐輔　　★

37　この先は妖しいほうへ灯が揺れる　　蛍　　★★

38　チューブから絞り出すのは鰯雲　　　ルイ　★

39　ほどほどに息をしてますほどほどに　雷

40　もうひとり願うとおちてしまう星　　紺　　☆★★★

41　揺れながら根を張りながらコスモスとしえな　★

42　深海に引きずり落とす夜勤明け　　　ぺコ

43　童謡が聞こえるようになった耳　　　コアラ　★

44　生きていた匂いダンボールをたたむ　ちー　☆☆★★★

45　書き捨てるゆるいタイトルをつけて　みかん　☆

46　焼かれたらきみと一緒に消える模様　　ミマナ

47　いつの日まで降り続く雨なのだろう　祐輔

48　焼き芋あげる星の貧しき街なれば　　　抹茶

49　女とや　かがりび花の反り返り　　コッコ　☆★

50　生きる食うどちらが先か日が暮れるｍａｍｉｙ

51　太鼓連打無理やりつけた踏ん切りにＲｙｕｕｋｏ