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創作小説研究向上委員会コミュのせっかくなので

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せっかくコミュニティに入ったので、ちょっと作ったものを投下してみようと思います。
某掲示板のお題を貰って短い小説を作るスレに投下したものです。

続きそうな感じで終わりますが、特にこのあと続けようと思っていません。
無理やりまとめてる感が否めませんが、読んで感想をくれるとうれしいです。

---



高校三年間と聞いて、ほとんどの人は青春だとか熱血だとかそんな単語を思い浮かべるだろう。
勉強に部活、恋愛にアルバイトなど。人生で一番大切なことを学ぶ時期なのだと、
ある人はいうかも知れない。

ただ、俺に言わせてみればそんなのはただの幻想であり、
美化された思い出の反芻でしかないんだ。

実際、俺の部活は帰宅部だし、学校の成績は中の下がいいとこ。
アルバイトなんて年末年始毎度お馴染みの郵便局臨時配達員くらいしかやったことがない。
恋愛は……まあ、ここではあえて伏せておく。しかし過度な期待は禁物である。


以上のように、人生の無駄遣いを体現している俺が、これから先で高濃度な青春時代をすごせるという
保障はどこにもなく、時間はこうしている間にも無駄に過ぎていくのだった。
いや、言い換えよう。無駄に過ぎていく予定だったのだ。
その予定は本日をもって大幅に変更することを余儀なくされた。

何故かって?
うむ、驚かないで聞いてほしい。



今俺の目の前で、一人の少女が倒れている。それも、超がつくほどの美少女だ。



いや、ちょっと待て。誤解しないでほしい。
これは俺の辺鄙な頭脳が作り出した妄想でも空想でもなんでもない。ゲームの世界の話でもない。
実際に、目の前に倒れているのだ。美少女が。


先ほどまでのことを振り返ってみよう――――

俺は、普段のようにマイ自転車に乗って下校していたんだ。
平素となんら変わりの無い帰り道を、いつもと変わらない時間に、いつものように通りがかった。

以前雨宿りをしたことがあるボロアパートの路地を曲がったところだった。
不意に、俺の目の前になんと言ったらいいか分からない色の亀裂が走った。
色は、そうだな。ドブの水に油を垂らした感じ……他に例えても、例え切れないような気がする。

さらに、驚かないでほしいのだがその亀裂は道の真ん中にできていた。
何も無い、道の真ん中の空間を引き裂くかのように亀裂が走ったんだ。想像できるか?
実際にその光景を見なければできないだろうね。

俺はしばらく自転車に乗ったまま呆然としていた。
しばらく呆けていると、突然亀裂の中から「何か」が出てきた。
一瞬の出来事だった。何だろうと思う間もなく、その亀裂は強い閃光を放った。
まるで目の前でマグネシウムの塊を燃やされたような閃光だ。


―――― そして時系列は今に戻る。
今、その亀裂から出てきたであろう女の子が倒れている。俺の目の前に。


状況報告にしかならなかったことを詫びよう。しかし、そんな感じだったんだ。
今俺の目の前で起こったことを有りのまま伝えた。
残念ながら俺自身も、自分の置かれている状況を全く把握できていない。


「おい、大丈夫か!?」
自転車を投げ出し、駆け寄ってみた。流石にこの状況で声をかけないのはないだろう。
しかし、返事がないな。

「ええっと……生きてるのか?」
依然として呼びかけには答えないが、どうやら息はしているようだ。
それに、人の温かみがある。少し安心した。

少し落ち着こう。とりあえず、周囲に人はいないようだ。
それにしても……なんだこの格好は。上下とも下着同然じゃないか。
上半身は白いタンクトップのようなものしか身にまとっていないし、下半身は……
いやいや、変な気を起こすなよ俺。落ち着け。今はこの子の身の安全の確保をしなければいけない気がする。
第一、俺一人ではどうしようもないし、救急車でも呼ぶべきだろうか。

そう思いながら、俺が自分の学生鞄から携帯電話を取り出したときだった。
膝元から、小さな呻き声が聞こえた。

「ん……んぅ……」
気がついたようだ……おい、なんだこれは。
目覚めたその少女の両眼は、まるで宝石のような緑色をしていた。
どうみても明らかに人間の虹彩の色ではない。この世にこんな目を持つ人がいるのだろうか。
髪の毛の色は黒くロングなストレートヘアーなので、目を閉じていれば綺麗な日本人のようなのだが。

「え?ここは……?」
あたりをキョロキョロと見渡すその年端も行かない美少女に、
俺はなんて言葉をかけたらいいのだろうか。
我が脳内辞書をいくら検索しても、その状態に則した言葉は出てこなかった。

「あなたは誰ですか?ここはどこ……なの?」
翡翠色の目を持つその少女の頭の上には、次々と疑問符が浮かんでくるようだ。
俺だって色々聞きたい。お前は誰なんだ。何処から来たんだ?

そのとき俺は気づいたんだ。
ああ、そうか。俺のつまらん人生は、たぶんこの時をもって徐々に狂い始めたんだろう。ってね。
歯車の音まで聞こえそうだ。

キリキリとかみ合わない運命仕掛けのブリキの旋律が、耳の奥のほうでさ。





---
以上です。

コメント(9)

続けよ!
とか言いつつ、続き物をネットで見る事はほとんど無い、コウロウです。どうもっす。

なかなかいい感じですね。こういうの好きですよ。

ただ、SFちっくにしなくても、普通に倒れている少女を助けるでも良かった気もします。その方が親近感があるかなーと思いました。

まあ、お題の中に含まれていたのかもしれませんが、文章力に関しては自分もヘタレで評価できませんが、読みやすかったです。
>コウロウさん
ありがとうございます。
なんか書いているうちに話が広がってしまって…
読みやすかったですか、ありがとうございます。
>カルディアーさん
ありがとうございます。
そうですね、ただのお題消化のためだけに書いた形になってしまいました。
ここに投下するときは、スペース挿入は今後気をつけたいと思います。
貴重な意見ありがとうございました。
>夏都@土西ね03a
ありがとうございます。
実際、他にも数点投稿している作品があります。
どれもお題をもらって書いた作品ですが作品を通して関連性をつけているので、続編という形ではないですが、以前に作成した同じ主人公のお話を投下しようかとも考えています。

感想ありがとうございました。励みになります。
えーと、お題物ということで、
お題自体も書いてもらえれば、もうちょっとイメージがあったかもしれません。

で、カルディアーさんも言ったとおり、読んだあと、読んだだけって感じがありますね。
もうちょっと書き込めるかんじです。

主人公が読者に語るというスタンスはいいと思います。
入りも、なかなか引き付けれそうなかんじです。

その分、ぶつ切りの終わりがもったいない感じでしたね。

うーん、参考にならないなぁ

以上です。
>宵千紅夜さん
ああ、すいません。お題を乗せ忘れていました。
お題は「高濃度」でした。

お題とはまったく関係のない作品になったのは愛嬌ということで許してくれると嬉しいです。w

なるほど、確かにもうちょっと書きたかったですね。参考になります。
>>5
敬称略してしまいました。失礼しました夏都@土西ね03aさん。

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