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チェダゼミナールコミュの21 ルネサンス Renaissance 教科書P76〜77 資料集107〜111

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【新しいヨーロッパ】〜神中心の中世から、人間中心の近世へ〜
ルネサンスとはよく聞くが、そもそもルネサンスとはどういう意味なのだろうか。例えば、都市基盤整備公団と地域振興整備公団が合併して出来たUR(都市再生機構)はUrban Renaissanceの略である。Urbanとは都市の意であり、ルネサンス Renaissance という語は「再生」(re- 再び + nessance 誕生)を意味するフランス語なのである。
中世ヨーロッパ(キリスト教公認(313年、ミラノの勅令)以降のローマ帝国が衰退した時代)はしばしば1( 暗黒時代 )<ダークエイジ>と呼ばれる。なぜこのような言い方をされるのかというと、中世ヨーロッパはすべて2( 神 )が支配していたからである。山も河も海も大地もすべてを作った(天地創造)のは神だと信じられていた。ヨーロッパには奴隷がいたから、面倒な仕事は奴隷にさせていたため、機械も発明されなかった。科学はいかがわしいものとされ、宗教(キリスト教)がすべてとされていた。
しかし、中世末期のヨーロッパは伝染病3( ペスト )の大流行や飢饉、イギリスVSフランスの戦争4( 百年戦争 )<1337年〜1453年>などの戦乱でヨーロッパの人口の3分の1が死亡し、社会全体が危機的な状態にあった。そんな中で人々は生と死について深く考え、いかに生きるべきかを強く意識するようになった。中世以前の古代ヨーロッパでは、ギリシャ・ローマ文化が花開いていた時代である。資料集25の?や資料集32の?をみても分かるように、当時は様々な科学・文化が生まれている。神中心の古い因習を否定して、人間中心だった古代ギリシャ・ローマ時代に再生しようと動き出したのがルネサンスである。人間中心主義のことを5( ヒューマニズム )という。
ルネサンスの始まりの時期は、ポルトガル・スペインによる大航海時代の少し前の時代である。ルネサンスが最初に花開いた地は、古代ローマの文化遺産が数多く残り、東方貿易で繁栄したイタリアの諸都市である。また、オスマン帝国によって滅ぼされた、6( ビザンツ帝国 )<東ローマ帝国>の多くの科学者がイタリアに移住したことも、ルネサンスがイタリアから始まった理由の一つである。そのイタリアの中でも、商工業・金融の中心地で、花の都の意味の7( フィレンツェ )がルネサンスのトップバッターであった。フィレンツェの大富豪8( メディチ家 )は芸術家・学者のパトロンとなり、支援した。パトロンというのは、タダでお金を出してくれる人、支援者の意味なのだが、パトロンはそれなりの見返りがあるからこそ、お金をタダで投資するわけです。例えば中州や銀座の世界でのパトロンは、気に入ったホステスに沢山投資をします。そのホステスがベッドの上で「私、独立して自分の店を持ちたいわ」と言えば、相手の男性は大金をタダで出します。もちろんタダと言っても、見返りを求めてないわけじゃなく、「その女性とこれからも付き合っていきたい」という下心があるからこそ、タダで投資するのです。
それでは、ルネサンス期におけるメディチ家などのパトロンの目的(下心・野望)とは何だったのでしょうか。前述したように、当時のヨーロッパ社会は、神中心の社会です。つまり、当時の権力者は、神に仕える仕事をする人、つまり神父などの教会関係者です。メディチ家は企業家・実業家で、確かにお金は沢山持っているかもしれませんが、権力では教会関係者には所詮かないません。なぜなら、当時のヨーロッパの人々はお金よりも神様を信じているからです。キリスト教の中の旧教である
9( カトリック )は、「お金を稼ぐ奴は悪い奴だ」「皆、平等じゃないとダメだ」という考え方です。だから、メディチ家はいくら金を手に入れても、社会的地位は低かったのです。資料集P110を見てください。ルネサンス期の作品には、人間の美しさを描いた作品が数多く見られます。ミケランジェロ作の10( ダヴィデ像 )は、人間の男性の肉体の美しさを表現しています。レオナルド・ダ・ヴィンチ作の『モナ・リザ』や、ラファエロ作の『大公の聖母』は人間女性の素朴な美しさを表現しています。ルネサンス期以前のそれまでは、人間の彫刻や絵画よりも、神の方が多く描かれていました。つまり「神様よりも、人間の方が素晴らしい」とアピールすることで、メディチ家は、教会関係者よりも優位に立とうという思惑がありました。だからこそタダで、芸術家達に投資をしたのです。メディチ家が投資した芸術家達は、どんどん出世していき、メディチ家自身も二人のローマ教皇を輩出し、フランスのアンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスがいる。
前期ルネサンスで最も有名なのが、万能の天才11( レオナルド・ダ・ヴィンチ )です。有名作品には、『最後の晩餐』『モナ・リザ』などがあります。ちなみにダ・ヴィンチは、同性愛者との噂もあります。
後期ルネサンスは、北西ヨーロッパの経済の中心地で、のちのオランダ・ベルギーにあたる12( ネーデルラント )でも花開きます。後期ルネサンスの代表人物は13( エラスムス )です。彼は、西欧各地で人文主義者として活躍し,教会を批判した著書『痴愚神礼賛(ちぐしんらいさん)』が有名作品です。教会を批判することは、中世の神中心だった時代からは考えられないことです。
【三大発明】資料集110
科学技術の面においては、ルネサンスの三大発明と言われる14( 火砲 )(火薬)・15( 羅針盤 )・16( 活版印刷 )は必ず覚えておきましょう。実は、これらは全部先に東アジア(中国)で発明されていたものである。それをヨーロッパ人が改良し、実用化したというわけである。このルネサンス三大発明品は、単に名称を覚えるだけでなく、その発明がもたらした社会的影響を理解することがより重要である。
火砲(火薬) 戦いのプロである17( 騎士 )の没落
羅針盤 18( 大航海 )が可能に!
活版印刷 19( 本 )が安く大量に作れる! 聖書の普及→宗教改革に影響
因みに、中国で発明された紙を用いて、活版印刷をヨーロッパに普及させたのが20( グーテンベルク )である。これにより、高価な写本に代わり, 聖書や人文主義などの本が印刷可能となり、後の宗教改革や科学革命につながるのである。
【天文学】
ポーランド人の21( コペルニクス )が、従来の天動説を否定し, 地動説を提唱する。しかし、教会は従来の天動説を支持していたため、地動説を公表したのは彼の死の数日前だった。そして彼の地動説を望遠鏡を用いて証明したのが22( ガリレオ・ガリレイ )であった。前述したように、教会は天動説を支持していたことから、ガリレオは教会から破門される。裁判にかけられたガリレオは、自説の地動説をムリヤリ撤回させられたが、「それでも地球は動く」とつぶやいたエピソードは有名である。やはり当時は、まだ神の力は絶大であり、新しく出てきた科学は異端、変なものとされたのである。教皇庁が正式に誤りを認めて、彼(ガリレオ)の破門を解いたのは、1992年で、359年後のことである。
【文学】
 活版印刷が発明されたことで、文学が発達し始めた。代表的なものを表にしておく。
作者 生きた時代 出身国 代表作
ジェフリー・チョーサー 1340年−1400 イギリス 23( カンタベリー物語 )
24( シェークスピア ) 1564年−1616 イギリス 四大悲劇『ハムレット』『マクベス』『オセロ』『リア王』をはじめ、『ロミオとジュリエット』『25( ベニス )の商人』『夏の夜の夢』
トマス・モア 1478年−1535 イギリス 26( ユートピア )
セルバンテス 1547年−1616 スペイン 27( ドンキホーテ )近代小説の始まり
各国の知識人が交流する上で、中世以来の国際語であった28( ラテン語 )が重要な役割を果たした。イタリア語・ルーマニア語、スペイン語・フランス語・ポルトガル語などはラテン語から派生した言語である。また、ドイツ語・オランダ語・英語などのゲルマン諸語にも文法や語彙の面で多大な影響を与えた。

右図は人体の理想的状態を描いた、レオナルド・ダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人間」。NTTdocomoのお財布携帯iDの広告にも使われている。

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