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チェダゼミナールコミュの学習指導案 地理B 自然環境と人間の共生 

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地理歴史科指導案(地理B)
福岡県立筑紫高等学校
指導者  与田 光将
日時       
実施学級 二年三組
場所 二年三組教室
1 単元(教材)名
第三章 人間による環境の改変
第二節 自然環境と人間の共生

2 単元設定の理由

◇ 単元(教材)観
環境に優しい事をすることは、人間にとっては厳しい事なのであろうか。生活水準を下げなければできない事なのだろうか。最近よく言われていることに「持続可能な開発」(Sustainable Development)という概念があるが、果たしてこれは可能なのであろうか。
産業革命以来、鉱山資源や地下資源、森林資源などを大量に使い、それにより世界は経済発展を遂げてきた。しかしながら、今までのような資源の使い方ではやがて地球は滅びてしまうということで、自然に考慮した資源の使い方が求められている。環境問題について学ぶことは最も重要なことのひとつである。
環境問題を論じる時の要諦は、環境汚染を起こしやすい産業はどうしても発展途上国に集中するようになっていることを考慮する事である。これは従属理論やプレビッシュ理論にも帰結する。アジアNIEs(韓国・香港・台湾・シンガポール)のように順調に発展してこれた地域もあるが、これは稀なケースである。大部分は、然したる資源や技術力に恵まれず貧困に喘ぎ、さらに環境汚染にまで悩まされるという状況に陥っている。
環境問題と南北問題、南南問題は切っても切れない関係にある。この教材を通じて、開発と環境保護の両立の糸口を生徒と共に見つけ出す事が狙いである。
◇ 生徒観
地球環境が今、危機的状況にあることは漠然とイメージはできているようである。ただ、あまり身近な問題として感じていないのも事実である。対処法についてもどうしてよいかわからないといった状態である。また、一口にクリーンエネルギーを使えば良いと思う生徒もいるが、その基盤を作るために多大なるコストとエネルギーが必要なことを見落としている生徒も多い。例えば、例えば車を燃料電池車に切り替えるとしても、製造過程で火力発電を使うので、結果としては環境に悪影響を及ぼすかもしれない。また紙オムツから布オムツへの切り替えは3倍以上のエネルギーを消費し、10倍もの水質汚染を生むと言われている。環境問題について考える場合には、直感で判断するのではなく、社会システム全体を見なければならない。
◇ 指導観
まずは世界の環境情勢がどのような状況にあるのか大観させる。そして、そこからどのような解決策があるのかを共に考えていく授業スタイルにする。
直感で判断させるのではなく、統計や資料を上手に活用する技術を身につけさせ、その資料から論理的・合理的に考えが導き出せるように考慮する。





3 単元の指導目標
・環境問題は、地理的背景、経済的背景、政治的背景、歴史的背景が絡んでいる事に気づかせ、社会構造を広い視野で見る目を養わせる。
4 指導計画(時間)単元の配当時間 時間

第一節 地球規模の環境問題 
1 さまざまな環境問題   (2)
 2 アマゾンの熱帯林破壊  (1)
 3 サヘルの砂漠化     (1)
 4 ヨーロッパの酸性雨   (1)
第二節 自然環境と人間の共生 (1)本時

5 本時の指導目標
 ? 本時

1指導計画
「自然環境と人間の共生」 1月9日○時間目 2年3組教室

2本時の指導観
 日本は1960年代〜70年代に公害問題を経験したけれども、何とか克服し、経済成長を遂げてきた。日本は現在の発展途上国の見本にならなければならないし、技術提供や資金提供が求められている。
 またチェルノブイリの放射能汚染や、中国の黄砂のように、島国である我が国にも影響を及ぼす。つまり環境問題は自国の問題だけでは済まされない事から、地球規模で対策を講じなければならない。

3本時の主眼・指導目標
?「持続可能な開発」の言われだした経緯・趣旨を理解させる。
?先進国の経済発展は、主に発展途上国にある資源を使うことにより成長を遂げてきたことを理解し、先進国のおかれている環境への責任について理解する。

6 指導上の留意点
環境問題についての原因は科学者の間でもまだ解明されてないことが多いので、あまり高度な事象には深入りしない事に留意する。
7 教材
教科書

台本
皆さんは北九州市や宇部市には行った事があるでしょうか。

この二つの都市はどちらとも工業都市なのですが、私が行ったとき感じたのは、空気が少し悪いと思ったのと、空が常に曇っている感じがしました。

それでも今はまだまともな方で、P103の上の写真にあるように、1960年代の北九州の工場から出る煙は今よりもっとひどかったのです。

そして、今このような公害問題が深刻な地域が発展途上国です。

発展途上国は、開発をすれば公害問題が起き、開発をしなければ貧しいままというジレンマに陥っています。

開発と環境保護は共存しうるのでしょうか。

今日は開発と環境保護の取り組みについて考えていきたいと思います。

まず、「持続可能な開発」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

この言葉は1992年の「環境と開発に関する国連会議」(地球サミット)における中心概念です。

そして、そのサミットでは環境破壊の責任は先進国にあるとして、先進国から発展途上国への資金提供や技術提供を求めるようになりました。

「環境と開発に関する国連会議」(地球サミット)⇒「持続可能な開発」

環境破壊は先進国の責任! 板書

そこで先進国は、発展途上国の工業化を進めるため、政府開発援助(ODA)という形で資金援助や技術提供を行うようになりました。

また、非政府組織(NGO)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

この組織は産業関係者や市民から構成され、政府開発援助だけでは目の行き届かない部分を補っているグループです。

政府開発援助(ODA)⇒資金援助(贈与・借款) 技術提供

非政府組織(NGO)⇒政府開発援助だけではできない様々な事を行う 板書

ODAやNGOのおかげで順調に発展している地域もありますが、そうでない地域では借金が返せなくなり、借金にまた借金を重ねてしまうという、累積債務問題が発生(板書)しています。

そして借金を返すために、森林や山や川を無秩序に乱開発し、さらに環境問題が悪化するケースに陥ります。

森林を伐採せずに、同時に農業もできるやり方はないのでしょうか。

そのひとつの手法として、アグロフォレストリーというものがあります。

同じ土地の中で、樹木・畜産物・その他の農作物など多種類の品目を同時に育てるやり方です。

主にアフリカなどの熱帯地域を中心に行われています。

アフリカの伝統的農法を発展させたもので、アフリカの環境に適しています。

そのため、高い生産性を確保した上に、土地の荒廃を防ぐというメリットがあります。

もう1つに環境スワップというものがあります。

スワップとは交換・取引という意味です。

これはNGOなどの自然保護団体が、途上国向けの債権を購入して債務を肩代わりする代わりに、途上国政府に自然保護団体が立案した自然保護計画実施のための財政援助をしてもらうという仕組みです。

アグロフォレストリー(混農林業)⇒林業と農業を組み合わせ、森林の持続可能性に考慮
環境スワップ⇒途上国の借金をNGOなどが買取り、途上国は得た資金を環境保全などに利用する仕組み 板書

それでは今から環境問題の課題について勉強します。

環境問題とは決して自国だけの問題ではありません。

島国の日本でさえ、外国の影響を受けます。

ウクライナにあるチェルノブイリ原発事故では、放射能物質が偏西風により、日本まで飛んできました。

また、中国の砂漠の砂である黄砂も年中日本に飛んできています(特に春ごろに多い)

また日本が外国に迷惑をかけているケースもあります。

むしろ日本が外国に迷惑をかけているケースの方が多いでしょう。

例えば二酸化炭素排出量は約5%で第4位の排出国となっている。

この量は中南米とほぼ同じ、アフリカ全体の約1.6倍に相当します。

つまり、先進国から率先して地球環境問題に取り組んでいかなければならない事を意味しています。
環境問題は皆の問題!! 板書

我々には何ができるでしょうか。

地球環境を良くしていくためにあなたなら何をしますか、どんなことに心掛けますか 発問

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