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詩書きの会コミュの壺中天

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俗界には持っていけませんでした。だから内緒です。

コメント(21)

雨上がりの朝清々しい
寝不足のくま痛々しい
職場の始まり騒々しい

行きがけに思い出した
桜を撮るあの人の横顔
滲んだり浮かんだりと

せわしないそんな水曜
曇り時々晴れ夜は雷雨

弾けなかった鳳仙花

届かなかった心の種

枯れて砕けて干乾びて

何も産まずに消え失せた

心から望む
されど策は尽きる

せめて祈る
いつかは心折れる

やがて逃げる
それでも耐えられず

夢の残り香
そしてまた望む
目を見ることも

肩を抱くことも

心が通うことと

代替はできない
誰も信じないとうそぶいたあの人の

それを俺に言ってどうしたいんだという気持ちの

俺も彼もどこか寂しくなってしまったその空気の

いったい何をどうしたら何が変わるのか
こんなに太陽が白い夏の朝は
暑いねと笑った人を思い出す

こんなに道路が歪む夏の昼は
駆け込んだ並木の陰を思い出す

こんなに嬌声の絶えない夏の夜は
最後の醒めた真顔を思い出す
今年の秋は寒いねと
いつかの誰かの吐息に僕は
手を繋ぐことで思いを告げた
つもりだった

覚めてゆく視線に気付きながら
気付かぬ振りをして僕は
平和な笑顔を振り撒いた
つもりだった

最後に残された広い部屋で
抜け切ったコーラを含んで僕は
思いの外冷静に現実を飲み込んだ
つもりだった

何度目かの酷く肌寒い季節に
知らない誰かの横顔を見て僕は
忘れたはずの名前を浮かべ僕は
今度こそ本当に止まらずに通り過ぎた

「以上、宜しくお願いします。」
結んだ最後のメールを送って僕は
椅子にずり下がったまま伸びをひとつ

デスクの端に置いたスマホはブルブルと
何度目かの通知を厭きずに知らせ僕は
面倒で少しだけ恐ろしい気分に目を背ける

今日も今年も終わりが近づいて僕は
仕事以外にしたことに思いをはせて僕は
うっかりもっと前の記憶を開いて僕は
うっかり予定外のバーへの道に舵を切る

そんな良くも悪くもない夜の
そんな晴れて乾いた年末の夜の
そんな穏やかな愛すべき夜
こんなうだる日の朝は毎年
暑いとわめくあの人を思い出し
慌てて記憶の隅に押し込みながら
今日も今日とてアスファルトを踏む
足元の雑草
コンクリートを割って

梅雨も過ぎて
その色も強く

僕がへたれているうちに
その茎を伸ばしてゆく
僕も僕もと思いながら
伸びるがままを眺めてゆく

過ぎるがままを眺めてゆく

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