暮らしを楽しむコミュのありのままを楽しむ

『ありのまま』つまずいてみる。

『ありのまま』は、有りの儘　に変換される。

『有り』　事物や人が存在する意。
『存在のまま』と言うこともできるということ。
たとえば、癌細胞が存在したままを受け入れたままでは、遅かれ早かれということになるから、治療なり緩和なり受けるという選択をする方もいるだろうし、選択しない場合もあるだろう。癌細胞が『ありのまま』は必ずしも良いこととは言えそうにない。
たとえば、連続快楽殺人鬼が存在したままを受け入れたままでは、万が一にも我が身に降り掛かってくる可能性があることになって、これまた『ありのまま』ではよろしくなかろうと思う。

『ありのまま』が推奨されることをよく見聞きするけれども、必ずしも喜ばしいことばかりではないようである。
つまずいた。『ありのまま』って何？　ありのままで、いいのか!?な…

♪Let it go ありのままの姿を見せるのよ　と歌われるが、自分の目の前に殺人鬼に姿を表してほしくない。癌細胞はなくなってほしいし、殺人鬼は逮捕されてほしい。

『ありのまま』という状態は固定的ではない。あらゆるものは変わり続ける、無常である。ありのままを受け入れるということは、変わり続けることを受け入れるということ。

♪Let it go ありのままの姿を見せるのよ　と歌われるが、だめだめな自分を晒すだけではだめで、だめだめなところを変えていこうとする姿勢も示す必要があるだろう。そのうえでありのままを受け入れることが肝要ということなのだろう。

♪Let it go ありのままの自分になるの　と歌われるが、何物も何者もすでにそれ自体になっているし、それ自体変わり続けている。何も歌われるほどのものでもない。ありのままの自分に悩む方もいるようであるけれど、自分を固定的に捉えているからかもしれない。自分であり続ける以上、良きにつけ悪しきにつけ変わり続ける。あるいは、変わり続けることが受け入れられないで悩み、恐れるのだろうか。ただ、何物も何者も無や死に向かって変わり続けるのは認めざるを得ない。

ありのままに、良いも悪いもない。
ありのまま、は、ありのまま、にすぎない。
さあ、ありのままを楽しもう！