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将軍様の下僕の日記集 コミュのLIFE CRUSADERSの夢 8-9

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SCENE・8 LIFE CRUSADERS誕生

 いく度かのライブ演奏を続けていくうちに、ホームレスのバンドは公園内でも人気を集めたバンドへと成長。ボブのベースも、観客たちからプレゼントされた、使い古されたアコギへと変貌。この日も、公園へ遊びに来た人たちや、公園の常連遊び人たちを巻き込みながら、しばし演奏会を開いていく。

ボブ:いえ〜、今日もみんなありがとなっ。
観客1:おっさ〜ん、最高だぜぇ〜!
ボブ:まさかこんなにも人気が出るなんてなぁ。これもみんなが真剣に聴いてくれるおかげだよ。
観客2:おっさんらの演奏が最高だからだよっ!!
ボブ:ありがとっ、ありがとう〜。前々から言われてたバンド名を、ようやく今日発表したいと思ってます。
観客たち:お〜っ!!
ボブ:名前は、、、命名者のヴォーカル,ジェイクに発表しておよおう。じゃあジェイク、お願いするよ。
ジェイク:何時もみんなありがとうなっ。
女性1:キャ〜、ジェイクさ〜ん、今日もクールッ!!
ジェイク:バンド名だけど、、、見てのとおり俺ら、ただのしがないホームレスじゃねぇか。まして、世の中で言えばまだまだ働ける年齢にも関わらず、こんなところで燻っちまってるど〜しようもない連中だ。だけど、こんな俺らにも夢を与えてくれたのが、このバンド活動だった。そして、こんな俺らを応援してくれるみんなの声援があったから、俺らはこうやって毎週のように楽しくライブ活動が出来てるってわけだ。俺らみんな、一度は音楽捨てたはずの人間ばかり。そんな奴らが、やっぱ再び音楽で人生を救われたんだよ。だったら、そんなどん底を見てる俺たちが、少しでも同じ痛みを持った仲間たちに幸せを与えてやりたい…そう思ったんだ。まさに音楽を通した人生の十字軍。。。俺らはそれを目指そうと思ってる。
観客1:く〜、胸に凍みる言葉だねぇ。
ジェイク:俺らは音楽を通した人生の十字軍。。。そう、LIFE CRUSADERSという名前で,俺らはこれからも「ここ」で活動していこうと思う。別におっきい夢を持ってるわけじゃない。ただ、少しでも音楽を通してみんなに笑顔を与えられたら…そして何よりも、俺ら自身が音楽を通して寂しい人生へ、少しでも生きる糧を覚えられたら、、、そのためにも頑張っていこうと思ってる。もちろんこれからは、オリジナル曲だって歌うつもりだ。
メンバーたち:え〜っ!!
ボブ:おっおい、それって俺たちも聴いてねぇよ。
ジェイク:すまん、じつはこっそり幾つかオリジナル曲を作ってるんだ。それを今度披露するから、一緒に合わせてくれないか?!
ボブ:おっ、おぅ〜。そんな話なら喜んでノッてやるぜ。だてに俺らも長年音楽やってないしな。
観客2:LIFE CRUSADERS,楽しみにしてるぜっ、オリジナル曲ってやつをよっ!!
女性1:あたしも〜っ!!
閣下:よっしゃ〜! また新しい目標も決まったし、今日はLIFE CRUSADERSの旗揚げの日だっ。思いきり楽しんでいこうぜっ!! いくぜ〜、ワン・ツ〜・スリ〜・フォ〜ッ!!!!

SCENE・9 新曲制作…そして一つ目の転機へ…

ジェイク:おい閣下、そこでビートもたれてるぞ。ヤッシ〜も台湾も、もっとビートに合わせて弾いてけよっ!
台湾:ちょっとそんなにきついこと言わんでくれよっ。こっちも久しぶりにオリジナル曲へ携わり、感覚取り戻すために四苦八苦してんだからよっ。
閣下:そうだぜっ。ましてこんな楽器と言えるかわからんような楽器を使っての演奏なんだからよっ。何処まで立派な音を出せるのか…俺らだって頑張ってんだからさぁ。
ボブ:ジェイクも、もうちょっと気持ちを緩めてやろうぜっ。俺らあくまでも趣味の延長でやってんだからさ。
ジェイク:でも、実際に見てくれる連中がたくさんいるじゃないか。せめて俺らのプライドを示そうぜっ!
ボブ:その気持ちもわかるが、もうちょっとスローペースでいこうやっ。
閣下:うちらもがんばるけどさっ、時間はたぁ〜んまりあるんだし、ボチボチッとやってこうやっ。

 少し不満げなジェイク。だが、彼も渋々納得していく。
そんな練習風景のところへ、一人の男が現れた。

記者:ちょっといいですか?
ボブ:はっ?
閣下:なんか用?
記者:みなさんですよね、LIFE CRUSADERSって。
閣下、おっ、そうだけどよ。
松爺:わしらも有名になったもんやなぁ。
ボブ:俺らがLIFE CRUSADERSだけど、それがどうかしたか?
まさか役所の人か? まさか公園から出てけってことかっ?!
閣下:そんなこと言われても、うちらここを放り出されたら、何処行けって言うんだよっ! 俺は梃子でも絶対に動かねぇかんなっ!!
台湾:俺だって、そうだっ!!ここは動かねぇぞっ!!
記者:違います、違います。僕は役所のものじゃなくて、新聞記者なんですよ。
全員:新聞記者〜っ!?
ボブ:なんで記者さんが、俺らのところに足を運んでるんだ?!
記者:最近、ここ東風山公園に住んでるホームレスの人たちがバンド活動を始め、若者たちに人気だって噂を聴いたんで、うちの新聞の日曜版の生活コーナーで紹介しようかなと思って。
閣下:マジかよっ、それっ!!
記者:失礼な言い方だけど、人生を見失った人たちが、再び音楽で新しい自立を図りつつ、若者たちと心の交流を続けてるって紹介したいなと思って。
台湾:か〜っ、嬉しいねぇ。
ボブ:こんな俺らがネタになるんだったら、喜んで協力してやらぁ。なぁ、みんなっ!!
全員:(ジェイク以外)おうよっ!!
ボブ:じゃあ、何から語ればいいんだ?
記者:まずは、バンドをやり始めたきっかけから、お聞きしたいんです。
ボブ:もともとはなっ、ヤッシーが久しぶりにアコギを持ち出して、ここの公園で弾き始めたのが、そもそものきっかけだったんだ。奴の演奏を聴いた若者がな…。

 嬉しそうな表情で語り続けていくボブ。それをメモしながら聴いている記者。

ジェイク(モノローグ):人生、何が転機になるのかわからない。一度は落ちぶれた俺たち。一度は音楽を捨てた俺たち。そんな俺たちが、再び音楽で生きる希望を得て、音楽を通し、いろんな人たちと小さな小さな繋がりを作り始めている。
 俺たちの噂を聞きつけ、小さなネタの一つとして取材に訪れた記者。彼の書いた記事は、本当にほのぼのとした、俺たちにさえ好感を抱かせる内容だった。記事の載った新聞をもらい、その内容を読んだときは、正直俺らも嬉しかった。「こんな俺らでも認めてくれる人がいるんだな」って、そのときは素直に思ってた。本当に最初のうちは、そんな素敵な出会いを重ねながら、俺らの…LIFE CRUSADERSの存在も徐々に徐々にだけど、大きくなり始めてたんだ。。。最初のうちは…な。。。


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