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高校3年の冬、ノブ夫は卒業を間近に控えていた
ノブ夫はクラスメイトのノブ子のことが好きだった

ノブ子は、顔は可愛かったが、
人付き合いは悪く、誰かに話しかけられても
必要以上のことは話さず、つっけんどんとしたタイプであった

それゆえに、クラスからは孤立しており、
クラスメイトはノブ子のことを疎ましく思い、
ノブ子はいつも1人でいた

ノブ夫は学校からの帰り道に
ノブ子が道に落ちているごみを拾っていたり、
お婆さんの手をひいて、横断歩道を渡っていたり、
迷子になって泣いている子供の親を探してあげたり
しているところを見た

学校で見せる姿とはかなり違っていた
とても優しい心の持ち主であることを感じていた

そんな優しいノブ子のことをノブ夫は好きになっていた

ノブ夫は、なぜノブ子はクラスでは
ああも素っ気ないのだろうと、不思議に思っていた

噂では両親が多忙で殆ど家にいなく、
小さい頃から、いつも1人で過ごしていて
両親との会話もあまりなく、だいぶほったらかしにされていたらしい
そのせいなのかな?と、ノブ夫はちょっと思った

ノブ夫は、卒業前にノブ子ちゃんに
自分の気持ちを伝えたいと思っていた

でも、どうせ、僕なんかダメだろうな…と思うと
なかなか告白できずにいた

ある日、クラスメイトの金持ちのイケメン御曹司が
ノブ子ちゃんに告白したという噂が流れた
イケメンだけではなく、性格もとてもよくて
男の僕からみてもすごくいい奴だった

クラスメイトの女子はもとより、他クラスの女子も
他校の女子もファンが多いとか
たしかに、そいつは僕が100人束になっても
かなわないであろうほどのイケメンで、
おまけに優しいときていて、どう考えても
僕に勝ち目はなかった

どうやら、イケメンが不良にからまれているところを
ノブ子ちゃんが助けてあげたようだ

イケメンはノブ子ちゃんに、高価なネックレスを
プレゼントして告白したが、ノブ子ちゃんは
それをあっさりと断ったらしい

とりあえずはよかった…

が…

これでは、僕が告白したって当然断られるに決まっている

さらには、学校一のイケメンがフラれたという噂を聞いて
腕試し(?)的に他の何人かのイケメンもノブ子ちゃんに
告白したとか

あるものは車のキーをちらつかせ、ドライブに誘い、
あるものは新型iPadをプレゼントとし、
あるものは手編みのセーターをプレゼントとし、
あるものは自慢のシックスパックを披露し、
あるものは自慢のセック○テクを語り、

が、ことごとく、玉砕したらしい…

ノブ子ちゃんの心に訴えかけるものは何かないか…

ノブ夫は色々考えたが、思いつかなかった…

そうだ!
素直な気持ちになればいいんだ!

そして、ある日、ノブ夫はノブ子を呼び出し、言った

「ノブ子ちゃん、これを受けとってください」

そしてノブ夫は、グーに閉じた手を差し出した


そして、ゆっくりとその手を開く…














開かれた手には何もなく、、
ノブ子は少し戸惑いの表情を浮かべた

そして、ノブ夫はその開いた手でノブ子の手を握り、

「ノブ子ちゃん、ノブ子ちゃんが道のごみを拾ったり、お年寄りの手をひいたり、心優しい人であることはよく知っているよ」

「これまでに何があったか分からないけど、もっと素直になっていいんじゃないかな」

「今、僕が閉じた手を開いたように…、心を開いてもいいんじゃないかな…」

ノブ夫は自分の素直な思いを念じて…
ノブ子の手を握り続けた

そして…

ノブ子の中で何かが変わったのか…
ノブ子は泣き出した

そんなノブ子を見て、ノブ夫はノブ子をやさしく抱きしめた

その後、ノブ夫とノブ子は付き合うようになり、
ノブ子はびっくりするくらい素直になり
いまや、誰からも好かれる存在となった

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