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意味不明小説(ショートショート)コミュのグラタン

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 __グラタン__

 
シンはベランダに張った
 ビニールプールに居る。
水遊びは嫌いである。
目や鼻や耳に水をかぶるのが
  死ぬくらい厭なんだ。

「そうよ死ぬほどね」と
 ママが部屋への
  上がりがまちで
 料理教室の仲間クルミと
 座り込み電話で話している。
部屋の奥から洗濯機の
 作動音が聞こえて來る。
「それじゃいつもの店で
  死ぬほど食べましょ」
電話を終えたママは
 “愛のさざなみ”を
 弾んだ鼻歌でうたっている。

「ねえママ」と呼び掛ける。
「クルミが作った
  ホワイトソースの
  エリンギグラタンは
  死ぬほどうまいんだよね」
「そうよ、ほっぺた落ちちゃう。
  さあさ楽しい楽しい
  水遊びはお終あい」

かくして祖母の家にゆく。
道すがらアイスを買って貰う。
ママは隠すように
 おにぎり六個を別買いして
 実家に向かい玄関に佇む。
「はい、お昼ご飯。
  此れ美味しいのよ」と
   祖母に二個渡し
  会話があるでもなく
   背を向ける。

クルミが作る
 エリンギグラタンはパパも
  シンも食べたことがない。
クルミが誰なのか知らない。
夏の陽は中天で止まり
 ぎらぎら輝いていて
  庭で蝉が鳴く。
シンは祖母に云う。
「嗚呼、暑くて
  ほっぺた落ちちゃう。
 蝉を殺して
  グラタン作ろ」

   ***

コメント(4)

シンはなぜ最後にこんな不可解なことを言ったのか。母のように狂っているということを見せたいという自己顕示的なものを感じました。
>>[1]
ペン
コメント、有難うございます。
ママの挙動不審から来る
 ストレスと云う設定です。
分かりやすくするために
 後日、一連を挟みました。

(水遊びを終えて…)洗髪を嫌うシンにお構いなく
 シャワー全開で
 意地悪っぽく浴びせて來る。
タオルをかぶりながら
 脱衣所を通ると想った通り
 ママのブラとパンツは
 ローズピンクの買いたて。
  ***
>>[2] 解説ありがとうございます。子供も大変ですね。おかんの頭がおかしいと。
>>[3]
ペン子供は解決するところまで手が届きませんから人知れずの負担が生じますね***双子座

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