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意味不明小説(ショートショート)コミュのレコマネ

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ああ、またか・・。
クレジットカードの明細を見て、ため息をつく。
完全に赤字。
このままじゃあ、貯金も底をつく。

どうして計画的にお金が使えないのかなあ。

よし!家計簿をつけよう!それしかない!



・・・3日後。

「カンパーイ!」
「ねえねえ、こんなに毎日飲み会やってて大丈夫なの?」
「え?まあ、大丈夫だって、これまでも、なんとかなってるし、なんとかなるんだよ、なんとか。」
「はいそっち、何暗くなってんの?カンパーイ!!」


・・翌日。

あたたたた、頭がいたい。
二日酔いじゃあない。
財布の中身を見て、頭痛がするんだ。
こりゃあまいったな。
パンの耳でも食って、給料日まで過ごすか・・。

うーん、家計簿も2日しか持たなかったし。
なんで続けられないんだろう。

「それは、君がひとりだからなのよ。」

???
部屋の中、オレは一人でいるはず。
なんだ?今の声は?

「それに、面倒くさいしねえええ。」

???
なんだ?
さっきの声は女性の声だったけど、
こんどは男っぽい声だ。
やけに間延びした声だったけど。


そのとき、机の引き出しがガタガタと鳴って、
中から2つのぬいぐるみが飛び出してきた。

ひとつは豚の貯金箱のようなぬいぐるみ。
というか、これは、豚の貯金箱だ。

「わたしはレコちゃんよ」

ぬいぐるみが喋っている。
これは夢か?
でも、現実感がある。

困惑していると、もうひとつのぬいぐるみが、喋りだした。

「ぼかあ、マネくんだよ。ああ、面倒くさいなあ、詳しくはレコちゃんに聞いてよ。」

どうやらナマケモノをかたどったぬいぐるみだ。
それが、間延びした声で喋っている。

悪夢にしてはファンシーな状況に、なんともいえない居心地の悪さを感じる。
とりあえずレコちゃんの話を聞くことにした。

「わたしたちは、あたらしい家計簿『レコマネ』をあなたに教えるためにやってきたのよ。」

「家計簿?レコマネ??」

「あなたのような、若くて、無計画で、でもお給料は毎月入るから
 なんとか生きているような、ダメ人間を救うためにやってきたってわけよ。
 ね?マネくん?」
「うんそうだよー」

なんだかむかつくやつだな。
「じゃあ、その家計簿とやらを教えてくれよ。」

「あせらないで、そういうところがダメなのよ。
 あなたモテないでしょ。」

「うるせえな!窓から捨てちゃうぞ!」

「まったく短気ねえ、マネくんを見てみなさいよ。」

マネくんは完全に熟睡していた。

「のんびり構えていないと、お金もすぐに出て行っちゃうの。
 とりあえず説明を聞きなさい。」

オレは嫌々ながら説明を聞くことにした。


「いい?あなたのような人が家計簿を続けられない理由は3つ。

 ・明確な目標がない
 ・ひとりだと続かない
 ・つけなくてもなんとかなる

 こんなところよ。
 覚えがあるでしょう?」

確かに、なんとなく支出を減らしたいだけで
明確な目標はなかった。
ひとりで書くだけだと、誰もチェックしないから、
まあいいか、と書くのをサボってしまう。
それに、今までだって、なんとかなってきたのだ。


「こういうものは必要不可欠なものじゃないから、
 普通にやってたら続かないのよ。」

なるほどね。

「だから、私たちが教えてあげる家計簿は、こういうものなの。

 ・まず欲しいものをいつまでに買うか決める
 ・ツイッターで周りの人たちと進捗を共有して、励まし励まされながら家計簿をつける
 ・ゲーム形式で、欲しいものが買えたら得点がたまる

要は楽しく続けられるように、家計簿をソーシャルゲームにしたってわけなの。」



「ふうん。」

「ふうん、っって、このすごさがわからないの?!」

「いや、やってみないと、なんとも言えないし・・」

「あ!あと大切なことを忘れてたわ!」

「そうだと思ったよ。」

「ゲームのマスコットキャラが私たち、レコちゃんとマネくんなの!!」


「・・・」


「とりあえず、やってみて!!」


つづく

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