山上徹也君を守る会コミュの山上徹也君を守る意義・その4

仮説：日本社会に蔓延する「生き辛さ」は自民党のせいである。
＊
論証①
前掲の文章§１
かつて、神の声を聞き民衆を支配するという「神官」が国家を統治していた
時代があった。その国を「宗教国家」と呼ぶ。
「宗教国家」の一つの問題点は、本来、民衆が自らの心の中で行うべき宗教
を「神官」が独占し、民衆が自己の中に深めるべき宗教心をもたなくなってし
まうことにあった。
ちなみに、イエス・キリストが当時のユダヤ教社会の中で最も危惧したことが
このことだったのは、あまりにも有名な話である。
＊
マタイによる福音書第６章第１節
自分の義を見られるために人の前で行わないように注意しなさい。
もし、そうしないと、天にいますあなたがたの父（神様）から報いを受けること
がないであろう。　＊（神様）は筆者の注解。
＊
そして、そのような状況で、邪悪な意志が「神官」の中に入ったとき、民衆は
その邪悪な意志のままに操られ破滅することになってしまうのだった・・・・。
＊
それと同じことが、現代の民主国家の中で起こっているのではないだろうか？
＊
現在、民衆に選ばれた議員が民衆を支配するという「政治家」が国家を統治
する時代である。その国を「民主国家」と呼ぶ。
「民主国家」の一つの問題点は、本来、民衆が自らの心の中で行うべき民主
的活動を「政治家」が独占し、民衆が自己の中に陶冶し習熟すべき民主主義
的理念や方法論をもたなくなってしまうことにある。
そのような状況で、邪悪な意志が「政治家」の中に入ったとき、民衆はその
邪悪な意志のままに操られ破滅することになってしまうのである。
＊
前掲の文章§１に鑑みれば、「神官」がすべての宗教的思惟を牛耳っていた
時代には、個人の自由な思考表現は許されず、プログラムされた宗教的形式
のみが宗教であるという過剰な厳格さに民衆は従属せねばならなかった。
そのことは、次のような「生き辛さ」を民衆にもたらした。
「形式的にプログラミングされた宗教儀礼に従わなければ異端者として迫害さ
れてしまう」
たとえば、ある曜日には何もしてはいけないと「神官」が告知した場合、たまたま
幼い我が子が発熱し４０度の高熱を出したとしても（宗教的には）なにもしては
いけないことになる。
もし、その子を病院に連れて行ったら、たちまち異端者となり処罰を受けるばか
りでなく、「なぜ自分はそんなこと（我が子を救助すること）をしたんだろう・・・」
という（神様を裏切ったという）罪悪感に苛（さいな）まれるのだ。
こういう「宗教国家」の有り方が、「生き辛さ」をもたらすことは容易に想像ができ
ると思う。
＊
ところで自民党は、様々な分野で実に多種多様な法律的制限や法律以外の
国家的に行うべきとされることを国民に課そうとする。
それは人権を制限する明白な「義務」という形式のみならず、「権利」を行使
するために必要な「義務」というものであったりもする。
これらのことで、国民は多大なストレスを感じさせられるのだ。
実例を挙げれば、前者では、消費税の問題等。後者ではコロナ対策給付金
の問題等である。
安倍前総理の国葬問題も、これに含まれるだろう。
国民には何の「義務」も発生しないように見せかけてはいるが、実は非常に
巨大かつ深刻な精神的義務を課されたも同然なのである。
＊
どういうことかというと、
われわれは通常、心に思っていることを態度に現わせれば何のストレスも
感じることがない。しかし、心に思わないことをさせられたり、したりすると
体調を崩してしまうほどのストレスに襲われてしまうものなのである。
そのストレスを回避するために、人は、態度に現わしたように自分も思って
いるんだと無理矢理に自分を納得させようとする。
自民党が狙っているのは、おそらくそこだろう。
ストレスで壊れるのが嫌なら、安倍の国葬を心から肯定しろ、というわけだ。
＊
これに類したことが最近の自民党政権では、なぜか頻発している。
それは、われわれ国民自身が民主主義を実行し民主国家をつくるという作業を
怠ってきたからでもあろう。
すべてを政治家に丸投げしていたからだ。
山上徹也君は、そうした異常な制度の有り方自体を見直す切っ掛けを、われわ
れ国民に与えてくれた、おそらく最初で最後の人間だと思う。
だからこそ、彼を守らねばならないのである。