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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのPACIFIC PLUNGE Alaska航空261便墜落事故

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2000年1月31日、MexicoのPUerto Vallarta空港から米San Franciscoを経由して、Seattle空港へ向かうAlaska航空261便(MD83型機)は、Tedd Thompson機長とBill Tansky副操縦士ら乗員5名と乗客83名を乗せて離陸後のFL310まで上昇していた。突然、水平安定板に異常を示す表示が出て、PFのTansky副操縦士は自動操縦装置を解除すると機首がカクンと下がることに気付いた。大きな力で操縦桿を引き上げて、離陸21分後に同機はFL310へ到達した。自動操縦装置を入れると機体姿勢が落ち着いたが、Thompson機長はLos Angeles空港へのdivertを考え、Alaska航空のSeattleにいるdispatcherと連絡を取った。dispatcherはLAXのtraffic flowが混雑していることを挙げて、横風着陸となるがSFOまで飛行することを指示した。LAXベースの同航空整備士に状況を説明すると、circuit brakerをチェックしてみて問題なければ、LAX到着後に点検するとにべもなかった。
仕方なくThompson機長らはスーツケースの取っ手と呼ばれるTrim handleを動かして、水平安定板を安定させようと試みた。自動操縦装置を切ると機首が下がり、機体がdivingしてガタガタ震えた。機長は「ワーォ!」と驚きの声を上げ、speed brakeを立てて80秒間で8,000Ftまで急降下したが、何とか態勢を立て直した。同社の整備部門にTrim-upさせようとすると下がってしまう故障を伝え、LAXへ緊急着陸することを決めた。機長はFlapを11°入れて問題がないことを確認し、高速で着陸する覚悟を決めた。先ほどの急降下から8分後、ガタンと異常を感じた後から機首が再び下がって、今度は機体が左へ旋回した。ついには機体が裏返しとなってしまい、機長はMayday!を宣言した。その事は付近を飛行していたSky West154便からATCへ報告された。両エンジンがコンプレッサーストールを起こして停止し、speed brakeも役立たずで、乗員がHere we go...!と叫ぶ中、同機はAna Capa島の沖合に墜落して、16:21に水深700Ftの海底に沈んだ。
NTSBはJeff Guzzetti調査官らを現場委へ派遣し、米海軍のソナーや遠隔操作ロボットを使って、Black boxと水平安定板の回収を試みた。9日後に回収された水平安定板のジャックスクリューは、ナットが数れて、水平安定板から外れていた。Joe Epperson調査官はジャックスクリュー全体にグリスが付着しておらず、ネジ山が削れて、上下端に乾いたグリスのカスが残っているだけとなっていることに注目した。事故の4か月前に水平安定板の定期保守整備を行った際の状況を、整備士に聞き取ったところ、事故機は夜間に屋外で整備士が昇降機に乗って行ったこと、グリスは手に取ってジャックスクリューに塗り付けていたこと、グリスガンで注入孔からうまく注せたかどうかは目視していなかったことが分かった。また同社の水平安定板のグリス注入間隔は、1987年までは500時間ごとだったのが、1991年には1,200時間、1996年には2,500時間まで引き延ばされていた。更にJohn Leachin主任整備士がジャックスクリューを交換すべしとLogbookに記載していたのに、後で別の整備士がwithin limitと改竄し、そのまま翌日のフライトで飛ばしていたことも判明した。
事故後、グリス注入間隔は飛行650時間ごとと改められた。

コメント(2)

事故当時の米国航空業界は、厳しい価格競争に晒されており、Alaska航空も少ない機材をやり繰りして収益を出していた。僅か数ドルのグリスを注入することを怠り、時間をかけた整備を怠ったツケは88名の命以上に大きなものとなった。
Mayday!で取り上げられたFlapやSabilizerの不調が原因の墜落事故を見ていてつくづく感じるのは、深刻な故障と思われる場合は下手にスイッチを弄らずに、そのままの状態で緊急着陸するのが得策に思える。それにしても、機体が裏返しになっても何とか元へ戻そうと死力を尽くした乗務員は、元軍人であった壮絶な最期であった。
本番組はMayday!シリーズ1のCUTTING CORNERSのリメイク版である。Jeff Guzzetti調査官(Simon Henderson)とJoe Epperson調査官(Jeff Madden)の回想が加わって、事故発生の背景がより生々しく語られている。前版は事故後間もない時期に制作されたため、法廷問題も絡んで深堀り出来なかったのかも知れない。

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