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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのSECONDS FROM TOUCHDOWN Propair 420便 着陸失敗事故

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1998年6月18日、CanadaのMontreal州にあるDorval空港から空路で20分ほど南西にあるPetersborough空港まで飛ぶPropair 420便(Metroliner-II型機)は、地元のGE社員らを乗せてRwy24Lより離陸した。C-GQALで登録された当該機には自動操縦装置は装備されておらず、Walter Stricker副操縦士は同便で路線チェックの査察を受けることとなっており、FL160まで全て手動で上昇していた。突然、左右の油圧が低下したため、同社のチーフパイロットでもあるJohn Provencher機長はDorval空港へ引き返すこととした。次第に機体が左へ傾くようになり、trimとaileronを使って修正を試みた。するとport sideに座っていた女性の乗客が左エンジンから煙が出ていると叫んだ。操縦士らはそれを信じて左エンジンの消火装置を作動させて停止。機長が操縦を代わって、右エンジンの推力を多少上げながら8,000ftまで降下させた。管制官へ事情を伝えると、航路の途中にあるMirable空港が最も近いので、ILS Rwy24へ誘導されることとなった。管制官はILS周波数111.7MHz、最終進入方位240°を伝え、空港の消防隊に出動を依頼した。1,900ftまで降下したところで、再び件の女性乗客から"Left engine contains fire...growing!"と大きな声で知らせがあった。機体の傾きはひどくaileronは右一杯にセットされ、手動で着陸装置を展開させるためwireを引っ張ったが、左脚は緑が点灯しなかった。高度は200ftまで下がっており、機長は着陸を続行。左へ旋回しながら接地して、裏返しとなりながら滑走路24上を左へ逸脱して、草地のところで停止したが、炎上した。直ちに消火活動と救出活動が行われたが、乗客乗員全員が死亡した。
Canadaの航空機事故調査委員会Trunne調査官らは、消防隊から着陸の様子を聞き、ATCからは着陸までの状況を聴取した。発火したとされる左エンジンをボアスコープで覗いたところ、内部に異常はなく、火災は起こっていなかった。燃え上がったのはbrake diskが高温となっていて、それに滑油が付着して発火していたと判明した。Dorval空港の管制官は、離陸に時間がかかっていたと証言しており、parking brake ONとなっていた可能性があったが、事故機の検証ではOFFとなっており、左側だけ半制動になっていたと考えられた。同様な事例は、Metroliner所有者へのNewsletterにも注意が書かれていた。CVRを解析してみると、機長が査察中の副操縦士に対して、"Drift left, more right rudder..."と注意を与えており、左車輪にbrake draggingが起こっていたことが示唆された。しかし機長は離陸時の滑走距離が長かったことは言及していなかった。着陸時に事故機がすぐさま裏返しとなってしまったことについて、着陸までの火災で左翼の強度が落ちて、翼端の接地による力で翼がもげたと推測された。同事故調査委員会はMetroliner社にbrake dragging warningを設置することを勧告した。

コメント(6)

滑走路との摩擦で着陸装置が過熱し、それが翼内へ収納されることで火災となる事例は、Mayday!ではNigeria航空2120便のSaudi Arabia Jeddah空港での事故が取り上げられていた。航空機が離陸する際にbrake draggingが起こると、相当な高熱が発生していることを肝に銘じておかねばならない。自分自身もSanta Paula空港でC-172を離陸させる際に、P-brakeが半落ち状態になっていることを右席のowerから指摘され、再度レバーを捻り押したら解除された経験がある。dragging状態に気付かず着陸すると、片方であれば滑走路から逸脱したり、両方であれば前のめり気味となって最悪でんぐり返しとなる恐れがあろう。
いま乗っている機体もparking brakeの表示はあるが、半かかりの警告灯はない。taxiや離陸時の機体挙動で異常を感知する勘が必要なのだろう。事故時のフライトが副操縦士の路線チェックでもあっただけに、気づかれなかったことが悔やまれる。同型機の設計に問題はなかったのだろうか?
着陸装置の格納スペースは翼根部を通るいろんな部品があるため、高温となったブレーク近くの滑油が発火したことは理解できるにしても、滑油が漏れ出した原因はやはり高熱だったのだろうか?一瞬にして左右エンジンの油圧が下がったことの理由が分らなかった。左エンジンを消火、停止した後に発火していることについて、番組内では操縦士は直接目視確認していなかったが、一刻も早く着陸装置を手動で展開していたら、無事に着陸できたのだろうか?本編は事故の再現シーンにかなり時間が取られているため、事故検証部分に不明点が残った。
Provencher機長(Oliver Lamarche)とStricer副操縦士(Markjan Winnick)は最期まで冷静に機体を飛ばしていた乗員を好演していた。副操縦士の娘が番組に出演していて、当時自分が8歳で母親が悲嘆に暮れていたことを回想していた。最後まで生還することを諦めなかった父親を尊敬しているともコメントしていた。亡くなった乗客の遺族に対しても、自分の父親が全力を尽くしたことを伝えたかったのだろう。
John Provenche機長(Olivier Lamarche)とWalter Stricker副操縦士(Markjan Winnick)は機長昇格試験に気を取られて、ブレーキがかかったまま走行していることに気づかなかったのかも知れない。自分もC172でhand brakeが半分かかったままだったことに気づかず、Taxi中に右席の同機Ownerに指摘されたことがあった。脚を翼内に収納しなければ起こらなかった事故であり、ある面で固定脚機の利点を別の面で感じさせるエピソードだ。
Stricker副操縦士の娘がインタビューで事故を回想しており、当時は9歳ほどの少女であったが、父は全力を尽くして帰投を試みたのだろうと話していたのが印象的だった。
見直し版のサマリー:1998年6月18日、CanadaのDorval空港からPeterborough空港へGeneral Electric社の社員を乗せて向かっていたProp Air 420便(Metroliner SA226-227型機)は、John Provenche機長(Olivier Lamarche)とWalter Stricker副操縦士(Markjan Winnick)によりRway24Lから離陸を試みた。当便は副操縦士の機長昇格テストも兼ねていて、同型機に経験豊富な査察機長が左席に着座していた。
Taxi中から期待が左へ向かう傾向があったが、その度に機長がRudder操作を指示して、同便は24Lをいつもより長く滑走して離陸した。離陸直後の7:27amに左右の油圧系統の低下が認められ、機体が左へ傾き始めた。左席に座っていた女性社員がエンジンから火が出ていると大声で操縦士に知らせた。機長らは水平Trimで平衡を保ちながら、左エンジンを停止。最寄りのMirabel空港Rwy24へ緊急着陸することとした。
同機はRwy24の手前まで来てGear downを試みたが、左脚が下りず、副操縦士が手順に従って主導で脚を下ろそうとした。しかし機体は左へ90°傾いていき、そのままRwyへ接地した。Rwy上で機体は裏返しとなり、滑走路脇に停止して爆発炎上した。
Canada航空機事故調査委員会は左翼の過熱について警報があり、30秒後に自らOFFとなった点に注目。左主輪の制動装置がかかったままで、piston housingが溶解していたことから、左脚が1,100℃超を11分間以上続いていたと推定した。その原因は、ブレーキがかかったまま滑走・離陸し、加熱した脚を収納したため、油圧系統のパイプが解けて、滑油に着火したと結論付けた。エンジンは火災を起こしていなかった。
同型機は1988年に同様な事故を起こしており、Brake Draggingの危険性をService Bullitenで周知していた。しかし、この現象は滑走中にHandle捜査していても気づかないものであった。管制官らの証言から、事故機は通常1,800ftほどで離陸するところ、4,100〜5,100ftで離陸していた。また左翼の過熱で翼表面が変形して揚力が落ちたため、機体が左へ傾いたと考えれた。滑走路に接地後、左翼が折れて裏返しとなったのも、加熱で翼強度が低下していたのが一因と結論付けられた。

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