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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのTHE PLANE THAT FLEW TOO HIGH West Caribbean Airways 708便墜落事故

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2005年8月16日、West Caribbean Airways 708便(MD-82型機)はPanama-cityのTokumen空港から仏領Martinique諸島へ向けて夜間飛行に出発した。同社は財政難で燃料の支払いなどで2時間遅れとなり、満席のためcrew2名も搭乗できず、深夜1時にRwy21を離陸した。Omar Ospina機長40歳とDavid Munoz副操縦士21歳は、FL310への上昇を許可されたが、Columbia上空で前方にTSがあり、左手にdiviationして、更にFL330まで上昇することを要請した。エンジンの調子が悪く、anti-iceをOFFにしていたところ、副操縦士が窓枠が氷結してきたことを発見した。乱気流の揺れもあり、機長はFL310へ降下することを要請し、自動操縦装置をOFFとした降下しようとしていた際にstick shakerが作動した。副操縦士はstallingと発声したが、機長は左右両方のエンジンがflame outと考えて、ATCにその旨を通報させた。機長は操縦桿を引き続けたため、deep stallに陥って、Venezuela北西域の山岳地帯に墜落した。乗員8名と乗客152名全員が死亡した。
墜落の事故調査はVenezuela航空機事故調査委員会(JIAAC)が当たったが、同国が反米のChavez政権下にあり、出発地がPanama、航空会社はColumbia、目的地はFrance海外領、機体メーカーは米国と複雑であった。JIAACのCol.Lorllys RamosとManuel Puertaは米国NTSBよりJoseph Sedor調査官を招き入れたが、現場から回収したblackboxは仏BEAで分析するよう主張した。
事故現場検証で空中分解は否定的であり、SedorはPlatt & Whittney社の技術者とエンジンを検分して、墜落時に高速で回転していたことを確認し、エンジンに故障はなかったと考えた。
CVR解析では副操縦士が失速していると発生しており、FDRでもそれが示唆されたが、elevetor, rudder, heading, engine pressureのパラメータが抽出できず、結局NTSB本部で再分析されることとなった。CVRで機長が除氷装置をOFFとし、その数分後に窓枠にicingを発見してONにするなど付けたり消したりを行っていたが、再分析されたFDRデータで、icingは起こっていなかった。
同社Panama-cityカウンターでの重量計算は甘かったので、再検産されたが、15.5万Lbの最大離陸重量のところ、148,023Kbと推計されて、過重量ではなかった。
同機の制限高度は除氷装置ONの時には推力が低下するためFL310までで、それを超えると失速したことが考えられた。更に自動操縦装置をONにしていると高度維持のため速度が低下し、機首上げ姿勢が強まって失速状態に陥ることがBoeing社のbulletinに記載されていた。機長はFL310へ降下させる判断は正しかったが、機首上げ姿勢のままTSの中へ戻ったため、上昇気流に遭遇して更に機首が持ち上げられて、失速状態に陥ったと結論付けられた。21歳の副操縦士が失速を指摘していたが、機長はtunnel visionになっていて、機首を下げなかったため、12,000fpmの高速で降下して、3分で墜落した。

コメント(3)

操縦していた二人が違う判断をして、相互に合理的な対処を取らなかったため、高速で失速墜落したのは、Air France447便の大西洋上墜落事故(AF447: VANISHED)を思い起こさせる。たとえF/Oが21歳の若造でも、理屈が合えば強調するのがCRMの精神だ。
同社は経営難にあり、燃料代が直ぐ支払えないばかりでなく、従業員の給与が6か月間も遅配となっていたという。機長の家族は、本人はbartenderをして生計を立てていたと証言している。機長は周囲のことなど何も見聞する心の余裕がなかったのかも知れない。
嵐の中を必死に飛んでいたOspina機長とMunoz副操縦士をCarlos DiazとEdsson Moralezが熱演していた。Munoz副操縦士はStall!だけでなく、Push down! Nose down!!と具体的な対処法をもっと口にしていたら、失速墜落するまでの3分間に、機体が回復できたかも知れない。
FranceのBEAで解析できなかったFDRが、NTSBでは可能であったというのはどういう差があったのだろうか?先進諸国の民間航空機事故調査委員会の技術的な交流や意見交換は日常的に行われているのだろうか?それとも機密保持のため逆なのだろうか?

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