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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのNOWHERE TO LAND TACA 110便 不時着事故

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1988年5月24日、BelizeのBelize City空港から米国New Orleans空港へ向かっていたTACA110便(B737-300型機)はFL330でMexico湾上を航行していた。同便は2週間前に納入された新造機で、Carlos Dardano機長、Deonicia Lopez副操縦士、Arturo Soley予備機長が乗務していた。激しい雷雨の中を目的地へ向けて降下していたところ、FL170で計器がOFFとなり、throttleが入らなくなった。エンジンがflame outしたと分かり、バックアップpowerでエンジン再スタートを試みたがうまく行かず、Dardano機長はMaydayを通報し、両エンジン停止を伝えた。New Orleans管制は方位280°でNew Calendar海軍基地のRwy22へradar誘導を開始した。途中で両方のエンジンが再スタート成功したので安心したが、直ぐに両エンジンとも火を噴いて停止した。高度は3,500ftまで低下しており、管制官はInter State Highwayへの緊急着陸を提案したが、地表は雨雲に覆われて目標物を発見できなかった。New Orleansにはあちこちに水路があり、Dardano機長はditchingを決心した。機体が雲底から完全に抜けるたところで、水路の脇に適当な土手があったので、急遽そこへ不時着することにした。機長はside slipで高度を調整して、土手の手前にあるコンクリート壁をギリギリで超えて濡れた草地へ着地した。幸い出火することなく機体は停止し、side slidersから乗客は脱出して、全員無事だった。不時着地点はNASAのSpace Shuttle用部品を製造する施設だった。
NTSBのDonald Eikらはまず機長へ聞き取りを行い、直径1インチほどの雹が降っていたと証言した。そこでボアスコープを用いてCFM5型エンジン内部を観察したところ、ダービンが火災で溶け落ちていた。事故機の機体は43tonあり、停止位置でタイヤが泥地にめり込み始めていたため、急遽右エンジンを取り換えて、New Orleansまで最低限の燃料を搭載し、テストパイロットが事故機をferryした。
Ohio州にあるGE社のテスト施設で同型エンジンが大量の降雨でflame outするか実証試験が行われた。throttleを下げると雹がエンジン内部へ入ってしまい、停止することが分かった。更にエンジンを再スタートさせようとすると、hot startとなるため過熱して火災となることも分かった。
GE社ではエンジン内部に水が溜まらないよう、脱水孔を下面に設置する改良を加えた。
事故機はその後修理され、再就航することが出来た。

コメント(2)

数あるMayday!の中でも、稀に見る心がスカッとする素晴らしいairmanshipが描かれている。TACA航空はEl Salvadorの同族企業で、Dardano機長は操縦士一家の3代目として、かつて内戦下の同国でCessna機でair taxi業務に従事していたそうだ。ゲリラの襲撃に遭って左眼を失う銃撃を顔面に受けたが、単眼でATPに昇格した強者だ。そういう修羅場をくぐってきた操縦士だったから、最後まで適切な判断が出来たのかも知れない。着陸直前にside slipを加えて高度調整するところが圧巻だ。
彼は息子と娘をパイロットに育て上げ、事故の20年後に4代目を譲ったそうだ。
Dardano機長(Victor Gomez)、Lopez副操縦士(Diego Fuentes)、Soley予備機長(Gui Mansilla)は、いずれも冷静ながら緊迫した操縦室内の様子を好演していた。

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