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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのIN BOUND 米空軍IFO21 便着陸失敗事故

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1996年4月3日、政府高官などDistinguished Visitorsを輸送するIFO21便(B737-200型機#31149)はBosniaのTuzla空港からCroatiaのDubrovnik空港へRon Brown商務長官らを乗せて移動していた。旧Yogoslavia内戦のため内陸部は戦闘地域であり、同便は逆コの字型に制限区域を避けて、Adria海沿岸を南東に降下してDubrovnik空港へアプローチしていた。
空港ではCroatiaの首相と駐Croatia米Peter Galbraith大使らが到着を待っていた。大使らが搭乗した機は雲底が低く、やっと着陸できた。21便はAshley J. DavisとShaferのダブルキャプテンの操縦で、2pmにFL160から左旋回でRwy12手前にあるKLP-NDBへ降下していた。同空港は1991年にServia兵士らによって占領され、ILSやradarなど主要な空港設備が破壊された。そのためRwy12手前とRwy12脇にある2つのNDBで非精密誘導されていた。同便は付近を飛行していたWACS(Magic51)からRestricted Areaへ入っているのでcourseに注意するようair-to-airで通報され、Davis機長が海側へ変針した。空港格納庫内にいたGalbraith大使は9A-CROのコールサインで同便に対して呼びかけ、地上は雨天でbroken 500ftと雲底低いため、divertも検討するよう指示があった。操縦室では左旋回して5,000ftまで降下し、KLPを4,000ftで通過して、outbaound119°でRwy12へapproachする手順が確認されていた。3pmに管制塔からcleared for beacon approach Rwy12, wet surfaceと通報があり、同機は進入を続けたが、雲間から前方に丘が見えて、両機長は慌てて上昇を試みたが間に合わず、丘の頂上付近に衝突した。
管制塔と同機の通信が途絶したとCroatia首相から伝えられたGalbraith大使は、本国国務省へ消息不明を連絡し、付近に展開していたMA-16ヘリコプター2機が捜索開始した。
事故機にはCPIという遭難信号発信機が取り付けられていたが、悪天候によりSt.Jonh’s Hillに墜落現場が確認されたのは19:30となった。救助隊が現場に到着した際、事故機は尾翼部が残っており、瓦礫の中にtechnical sergeantのShelly Kelly伍長が脊髄損傷の状態で生存しているのが発見された。彼女はBrown商務長官などを客室内で接待していて、着陸前には最後尾の座席に座っていた。近くの病院へ収容される途中、救急車内で息を引き取った。Clinton大統領はBrown商務長官ら乗員全員の死亡を発表した。
米空軍のHoward Swancy調査官は事故機がCVRやFDRを未搭載だったため、Magic51のradar航跡を確認したところ、KLPからHDは112°でoutboundしており、119°から7°もずれていた。反米勢力がDecoyビーコンを発信していた可能性も考えられたが、そのための手間は大変で、時間的に準備できる状況ではなかった。事故機にはADFが1つ回収されたが、このアプローチではADFは2つなければ困難であった。Swancy調査官らは事故機の機長らはINSを使ってアプローチしていたため、inboundコースを誤った可能性を指摘した。Jeepsenのアプローチchartが使用されていたが、MDAは2,800ftとなっているべきところ、2,100ftに設定されていた。そのため標高2,150ftの丘頂上部分に衝突したものと考えられた。
事故機はGermany駐留Ramstein空軍基地のAir Lift wing Group所属で、Lofsky指揮官は軍法会議でこの点を指摘されたが、"not my knowledge, Sir"と証言した。
米空軍は、同空港に対して早急にILSシステムを再装備すること、乗組員の技量向上、空軍にはBlackbox装備と事前の着陸許可条件を明確にすることが7,000ページに及ぶ報告で示された。

コメント(4)

商務長官が搭乗するDV機の着陸であり、AWACS機であるMagic51が航路を監視していたのだから、Magic51がKLP-NDB以降のfinal approach courseをradar vectorすれば何ら問題なかったのではないかと思うのだが、この点について空軍調査委員会はどう評価したのだろう。
Galbraith大使(Donald Burda)からdivertを考慮するよう連絡されたDavis機長(Niel Whitely)とShafer機長(Jeff White)はairmanでもない大使からの助言に一顧だにしない態度であった。空の素人からのアドバイスでも時に正しいことがある。DV機のtechnical sergeantとは客室乗務員のことのようで、Shelly Kelly伍長(Kristi Angus)は上品にDVへ振舞っていた。最後尾に座っていた彼女位は、もっと早くに救出されて、助かって貰いたかった。
世界中で愛用されているJeepsenチャートにも重大な誤りがある一例だ。本事故ではJeepsen社への責任追及はなかったのだろうか?戦時国下のチャートについて、そのliablilityはどうなっていたのだろう。

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