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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのBLIND LANDING TANS Peru 204便 着陸失敗事故

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2005年8月23日、TANS Peru 204便(B737型機)はPeruのLima空港からPacallpa空港を経由して、Iquitos空港へ向かっていた。同機は91名の乗客と7名の乗員が搭乗しており、Octario Perez機長はGonzarez Chirinos操縦士を副操縦士へ昇格させるため、右席に着座させていた。そのためJorge Pinto副操縦士はJumpseatに着席してobserveしていた。第1legでFL330にて、機上radarで前方に赤色cellが発生したため、機長はPucallpa管制塔へ交信し、雲底3,000ftだが降雨はないことを確認した。同機はそのまま雷雲に突っ込み、FL150へ降下をリクエストして承認された。管制塔より滑走路南端に積乱雲が発生しているとのことだったが、Rwy20に着陸可能と云われて、機長はLimaへ引き返さずにPucallpa空港へ着陸することを決心した。機長は副操縦士に対して、JumpseatのSeatbeltが壊れているなら、客席に着席してSeatbeltをするよう指示した。
同機はMDAまで降下して空港を探したが目視出来ず、Chirinos操縦士は恐怖を口笛を吹いて紛らわせていた。突然に雹が降ってきて操縦席の窓にヒビが入り、当時視界は2.5kmあったが、前方の視界が悪くなった。機長が操縦を代わり、AutopilotをOFFにした。ところが1,500AGLから急激に降下して、機長が"Pull! Pull!"と絶叫したが機体は空港手前の丘陵地に墜落した。
Pucallpa管制塔のJuan Carlos Flores Pena管制官は消防から遭難の電話連絡を受けて、事故を知った。事故現場では機体後方に生存者がいたが、地元民は機体の残骸を持ち去るだけで、救助には協力しなかった。結局98名の搭乗者中、操縦要員3名を含む40名が死亡した。
Peruの航空機事故調査委員会CIAAのPatrick Frykbergは、軍の兵員にエンジンなど重要部品を持ち去られぬよう守らせて、他の部品は画像に残して回収を諦めた。かつてCOPA航空201便が豪雨と雹でengineのflame-outを起こしたことがあり、同様な原因をまず想定したが、両エンジンは墜落まで作動していた。CVRは直ぐに見つかって、解析のため米国NTSBへ送付されたが、FDRが見つからなかった。Rooterに持ち逃げされた可能性があり、$500の懸賞金をかけて探し出した。しかし墜落時の火炎で損傷が激しく、解析は困難だった。空港のradarデータも未記録だったため、Fryberg調査官はATCを経時的に分析して、飛行状況を想像するしかなかった。事故の34秒前から急降下が始まり、同時に機速が急速に低下したと考えられた。人工衛星の気象画像で、事故当時の雹を降らせた雨雲の様子が分析され、Windshearが発生していた可能性も考えられた。
CVRの解析では、副操縦士が客席へ移動したため二人だけの会話であった。墜落直前に機長は"Look for the runway outside! Do you have runway in sight!?"と外を見るよう指示しており、二人とも高度計などの計器を観ていなかった可能性があった。機長が"Pull!"と絶叫して、"Why not climb!?"と発言していた時、CVRにはE/Gの発動音が記録されておらず、throttleが入っていなかった様子であった。
この事故の半年前にも同社は同様な墜落事故を起こしており、Peru政府より運航停止措置を受けた。

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TANS Peru航空はPeru政府の肝いりで設立された航空会社であり、操縦要員の多くは空軍などのパイロットであった。輝かしい軍歴を有していても、民間機の操縦Certifficateを有していない者もいたそうで、30年間に5回の重大事故を起こしていた。番組内ではChirinos操縦士が上手にLima空港を離陸したのを見て、Perez機長が「若かった頃の自分を見るようだ」と感慨深く声掛けしていた。同社のパイロット達は、系統的な訓練プログラムを受けることなく、軍用機から見様見真似で民間機の操縦を手習いしていたのだろう。かなりの犠牲者を出して、初めて悪しき慣習に終焉を迎えた。
Perez機長役のFrancisco Trujilloと、Chirinos操縦士役のMichael Reventarは、無謀な形で悪天候に突っ込んでいったCrewをよく演じている。
CIAAのFrykberg調査官はドイツ系Peru人と思うが英語が達者で、代役のJorge Molinaに遜色ないレベルの英語アクセントだった。

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