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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのSHATTERED IN SECONDS 中華航空611便 空中分解事故

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2002年2月7日、China Airlines 611便(B747-200型機)は台湾の中正空港から香港のチェックラップコック空港へ向けて、乗員19名、乗客206名を乗せて、14:50に出発した。Yi Ching-Fung機長とHsieh Ya-Shiung副操縦士は50歳代のベテランで、機長は鼻歌を歌いながらShipをFL260へ、引き続きFL350へ上昇させていった。15:38に澎湖諸島の北東約18Km付近で、機影が突然4つに分かれて消失した。直ちに沿岸警備隊などが捜索に当たり、機体の残骸や遺留品を回収して、台湾海峡へ墜落したことが確認された。
中華民国飛航安全調査委員会(ASC)のKay Yongらは、米国NTSBよりJohn DeLisi(総括)、Frank Zakar(金属材料)、Clint Crookshanks(機体構造)らの専門家を招聘して、合同で事故調査に当たった。事故現場の地政学複雑性から、中国軍による撃墜、空中衝突、爆発物による墜落を検証したが、回収された機体の残骸や遺体からは爆発物による損傷は認めなかった。本事故の6年前の1996年7月17日に、米国NY州でTWA800便B747型機が、エアコンの多用と電気系統のショートにより機体中央の燃料タンクが爆発して墜落した事案があり、本機も22年以上経過した老朽機であったことから、その検証も行われた。回収された機体中央の燃料タンクは爆発した形跡がなく、この仮説も棄却された。事故から25日後に海底からBlackboxが回収された。CVRを分析すると、Noiseが多いものの、機長の鼻歌や「(FL350まで)あと2,000ft」とコールしている声も記録されており、その直後にドーンと大きな音がして録音が途絶していた。
海底から回収された機体の残骸中に、客室窓側の足元にあるBent panel(与圧の排気口)が回収された。全部で65か所あるうち19か所が回収され、うち4つがOpenしていた。機内で圧を逃さねばならない事態が発生していたことが予想された。
ASCは800TW便の墜落状況を解明する際に使用されたプログラムを用いて、海底に散乱した機体の残骸に番号を付与して、その回収場所から空中分解の様子をCG化した。すると尾翼部分が最初に脱落したことが判明した。このうち#640の残骸はDoubler板が張り付けられて、この残骸の両端を切断して、中山化学研究院へ送付したところ、破断面がOver load (=stress)ではなく、Fatigueによる亀裂を呈していて、断面が錆びている部分もあった。
事故機の飛行履歴を詳しく観てみると、この事故のちょうど22年前の1980年2月7日に、引き渡しから6か月後であった同機は、香港啓徳空港で着陸時に尻もち事故を起こしており、その際に#640付近に継当てのDouberを張っていた。Boeing社の修理マニュアルでは大きな傷の場合は損傷部のSkinを張り替えることが指示されていたが、事故機は損傷部を磨いてDoublerで覆う修理で済ませていた。そのため離着陸の度に亀裂が2-3mmずつ大きくなり、2万回超の離着陸を経て、最後は蜘蛛の巣様に亀裂が大きく広がって破断したと考えられた。Doubleroを剝がしてみると、その下には茶色い染みが機体後方へ流れており、タバコのヤニと判明した。CALでは機内での喫煙が認められていたのは同機の場合7年間であり、15年前からの痕と思われた。同機は事故のOrient Thai航空へ売却の予定があり、それに合わせた重整備が近く予定されていたが、その前に事故が発生してしまった。
ASCとNTSBは、機体表面をDoublerで継当てする際の危険について注意喚起すると共に、目に見えない程の僅かな亀裂を発見するため、超音波検査機器を導入することなどを勧告した。

コメント(2)

台湾は21世紀初頭まで重大な航空機事故が多発しており、Kay Yong調査官に言わせれば4年に1度は大事故が発生していたという。この事故でも原因が直ぐに特定できなかったため、CALのB747型機は数週間飛行停止となった。JAL123便の墜落事故と同様、台北−香港間はドル箱路線であり、B747のような大型機を頻繁に往復させて運航していたため、老朽機の金属疲労による与圧システムの破綻は充分考えられる状況だった。ある面JAL123便の教訓が活かされなかった事件と言える。WIKI日本版によれば、この事故機は本来Orient Thai航空へ145万ドルで売却される予定であったが、たまたま代替機として急遽フライトに使われて墜落したとのこと。OT航空によっては、とんでもない機体を掴まされそうになった訳だ。
Mayday!には英語を母国語としない航空機事故調査官が度々英語で証言しているが、この番組に出演しているKay Yong調査官は訛りの少ない綺麗な英語を話している。代役のHenry Chanは風貌が似ているので、どっちが代役だったか分からなくなってしまうほど自然な演出となっている。Yi China-Fung機長(Ho Chow)とHsieh Ya-Shung副操縦士(Richard Tse)もベテラン操縦士の雰囲気が出ていて、何の予告もなしに突然事故が起こったことを彷彿とさせる演技だった。

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