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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのDEATH AT NARITA FedEx 80便 着陸失敗事故

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2009年3月23日、中国の広州空港から成田空港へ向かっていたFDX80便(MD-11F型機)は50tonの貨物を積んで、David Bronfman副操縦士がPF、Douglas Fughes機長がPMで成田空港RWY34Lへアプローチしていた。320°からの向かい風が34ktまで突風となり、先行機からウインドシェアがあったと報告されていた。乗員は1,000ftで機体が大きく揺れた時には"Ride on cowboy!"等と軽口を叩きながら操縦していた。6:48amに着陸した際、機体はトルピード様にバウンドして、2回目にNose gearから接地した後から左へ傾いて、3回目の接地では左翼が滑走路にぶつかって千切れ、そこから出火しながら滑走路わきに裏返しとなって停止した。消防隊が直ちに消火にあたったが、機体は全焼して2名の乗員は死亡した。
国土交通省の航空機鉄道事故調査委員会の千葉勝調査官らがさっそく事故調査に当たった。同型機が1997年7月31日に米国NY州Newark空港で、FedEx14便がほぼ同様な着陸失敗事故を起こしており、NTSBからPaul Misencik調査官が招聘された。Blackboxは改修されたが、火災で損傷が大きく、FDRはNTSB本部のあるWashingtonD.C.へ送付された。CVRを解析すると、乗務員はリラックスして最後まで操縦していたが、接地直前の電波高度計がコールする50...., 40..., 30.., 20., 10ftのペースが速く、空港に設置されていた監視カメラの画像でもそれが確認された。FDRのデータが抽出され、事故前に先行機から報告されたウインドシェアは、事故機の着陸時には吹いていなかったことが確認された。機体は着陸直前までpitch0.7°のままでFlareがなく、接地2秒前の20AGLでpitch3-4°に上げられていた。同型機ではAUTO-THROTTLEが作動して50AGLでidleとなるため、接地時には通常の2倍の沈下速度であったため、バウンドしたと分かった。CVRでは事故の45分前に、副操縦士が"I'm exhausted"とこぼしており、機長は"Sleep like a baby..."と慰めていた。実際に二人はAnchorage→成田→広州→Kuala Lumpur→Manila→広州→成田と8つのTIme Zoneを超えて38.5時間飛行しており、HotelのKeycardからの時間予測では前日の二人の睡眠時間は、機長が3+17、副操縦士が4+38しかなかった。過労による操縦ミスが事故の一因として考えられた。また機長は海兵隊でF4戦闘機に乗務していた経験があるが、万世腰痛があり、暫く病欠していた。副操縦士は空軍でC5輸送機を操縦していたが、同型機の着陸経験が2か月半で75回しかなく、6週間前に着陸業務をRecertifiedされたところであった。
事故調査委員会は水平尾翼が特に小さいMD-11型機においては、Bounce recovery訓練をimulatorを用いて徹底し、乗務員の過剰労働についても是正するよう勧告が出された。

コメント(3)

着陸時にFlareが不充分で機体がバウンドした際、ポーボイズ現象を防止するため、どうしても機首を下げようとするのがパイロットの常だ。ところがMD-11ではNose-upするこが定石で、これは相当訓練して身に着けておかないと対応できないかも知れない。同型機の着陸回数が少なく、強い向かい風のなかで、疲労困憊状態で操縦していたら、そういう対応が出来なかったのも頷ける。拙い対応をして、辞退が雪だるま式に重なったとき、Go-around!を躊躇なく行える気構えも大切だ。疲れが溜まっていると、そういう積極的な事故回避策も取れなくなってしまうのだ。
成田空港は6amに離着陸開始のため、6時台の着陸がかなりある。九十九里沖のHolding pointsで待機して、誰が最初に着陸するかを競うのが「成田一番星」と言われることもあるらしい。誰もが早く着陸して、Hotelへ直行したい気持ちでいるのかなと、番組を観ていて思った。
この事故ではA滑走路が閉鎖になったため、多数の到着機がDivertした。Singaporeから帰国していた自分の兄は名古屋空港で6時間待たされて、成田へ着いたとこぼしていた。C滑走路を延伸する計画もあるが、横風対応も考えて開港当初のB滑走路を整備する計画も考えたらどうだろうか?
日本人といったらお辞儀と名刺交換のイメージが強いのだろうか?千葉調査官役のPeter KosakaとMisencik調査官役のStephen Jacksonが名刺交換しながら相互にお辞儀するシーンは微笑ましかった。P.Kosakaは日本語も達者らしく、「(事故調査を)始めるか!」と日本語で声がけするシーンはとても自然だった。

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