ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのCAUGHT ON TAPE Trans Asia 235便 離陸後墜落事故

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2015年2月4日、復興航空235便(ATR72-600型機、B22816)は、Liao Chien-Tsung機長とLiu Tzu-Chung副操縦士および同型機の飛行システムを習得するためのベテラン操縦士をJump席に載せて、55名の乗客と共に、10:49am台北松山空港から金門空港へ60分のフライトに出発した。離陸後直ぐにMaster Cautionが作動し、Liao機長は自動操縦装置を解除して操縦を交代した。Heading Modeへ偏向して、針路095°を取った。Liu副操縦士は"Watch airspeed"と警告したが、次第に減速して1,620ftで失速警報とStick shakerが作動。副操縦士はMaydayコールしてE/G Flame-out both sideと宣言した。機体は高速道路の路肩に左翼を当て、そのまま基隆川へ墜落した。機体は暫く浮いており、キャビンへ浸水したが救助隊が駆けつけて15名が脱出した。乗員3名を含む43名は死亡した。
台湾航空機事故調査委員会ASCのThomas Wang調査官とSteven Sin調査官が主導して事故調査が開始された。たまたま墜落直前に高速道路を走行していた自動車のドライブレコーダーが事故機の墜落の様子を撮影しており、それがTVで報道されたのをみて、同機が左右のプロペラは回転していたものの、左ロールして高速道路に引っかかりながら基隆川へ墜落した様子を確認した。左右のエンジンを川から引き揚げて点検したところ、左エンジンは正常で、右エンジンはFeatherポジションになっていた。
FDRを解析したところ、右エンジンのTorqueがスパイク状になっておりセンサーが誤作動した可能性が示唆された。これによってプロペラが自動的にフェザーに移行したと考えられた。実際センサーの回路板に傷が見つかり、Torqueを正しく感知できない不良品であった。
他方、左エンジンは常に正常に作動していたが、次第に推力が落とされて、最後はShut-downされていた。同機にはAuto-throttleは装備されておらず、Liao機長がそうした結果だった。
CVRを解析してみると、事故機は離陸してTaipei approch119.7MHzへ周波数変更して直ぐにMaster Cautionが作動し、機長が操縦交代してA/PをOFFにした。副操縦士はEngine failure checkedとcallしたが左右は云わなかった。10:52:43に機長はPull back #1と言い、その後Shurt downした。副操縦士がCross checkと言ったものの、機長がNew heading!...Come on!と遮ったため、副操縦士は095°と答えた。高度が徐々に低下して機長はRestart engine!と命じたが、副操縦士はI can't start engine!と叫んだ。10:54:14に機長はI shut down wrong engineと自らの非を認めて呟き、その後墜落して音声が途切れた。
Liao機長の経歴を調べると空軍上がりの経歴で、主要な訓練課程で不適合を受けており、"Prematurely responded situations"と評価されていた。
同型機のsimulatorで事故を再現したところ、離陸後37秒で警報が作動し、PMが#2をShurt downし、PFが#1をGuardしたところ、機体は上昇を続けられた。また乗員が全く手を出さなかった場合でも、同じ状況となった。ASCは事故調査報告で機長の思い込みによる過ち(change blindness)が事故の主原因であったと結論した。

コメント(2)

双発機のエンジンが不調となった時に、Rudderを踏み込んだ側が故障していると教わるものだが、全てが自動化されたハイテク機材では、Flightコンピュータがsick engineを判断して表示してくる。細かい文字の英語で表示されても、動転して記帳している乗員には判読できなかったのだろう。發動機故障=右邊と大きく表示されれば良かったのにと思う。航空用語にいくら英語が頻用されていても、いざという時は母国語で大きく表示されないと、頭真っ白な状態では理解できないかも知れない。
Liao機長は当初は機体を市街地へ墜落させぬよう最後まで頑張り続けた英雄と讃えられながら、真相が判明すると罪人扱いされる運命を辿った不幸な最期であった。
操縦席にはAT72型機に精通していたLiu副操縦士とベテランそうな習練中のパイロットが乗っており、機長のchange blindnessに気づくことは出来なかったのだろうか?復興航空222便の墜落事故(BLOWN AWAY)でも機長の誤った判断に異を唱えない副操縦士が描かれており、同社のCRMは劣悪だったことが想像される。同社は急速に営業拡大した航空会社であったが、2016年11月に運航停止している。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

MAYDAY メーデー!ナショジオ 更新情報

MAYDAY メーデー!ナショジオのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。