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MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのSTEEP IMPACT Atlantic South East航空2311便 墜落事故

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1991年4月5日、ASA2311便Embraer120型機は、米国Georgia州Atlantaから同州Brunswickへ向けて短距離ローカル飛行を順調に続けていた。同便には3名の乗務員と20人の乗客がいたが、その中には元NASA宇宙飛行士のSunny Carter医師と共和党上院議員のJohn Tower氏が含まれていた。途中20度ほど針路右側へ避けたが、Greencoe空港が視認できるところまで来て、Hank Johnson副操縦士は着陸装置を下した。各ギアの3-Greenを確認したが、その時から異音があり左プロペラ回転数が異常となり、Mark Friedline機長は左スロットルをidleへ落した。すると機体は左へ大きく傾いて、そのまま森へ突っ込む形で墜落した。
NTSBはJim RitterとTom Haueterを調査に充て、同州Green郡の墜落現場へ派遣。Ritterは機体が森へほぼ90度の角度で衝突したことを確認した。エルロンの故障はなく、他の操縦装置にも異常は認められず、エンジンも墜落時まで作動していたことが確認された。プロペラのscratch markから右プロペラbladeは22度あったが、左側3度と極めて浅く、空気を遮るような位置になっていることを見つけた。Ritterらはプロペラquillのteethが摩耗するとtube内でslipが発生して、blade-angleが浅くなるのではないかとの仮説を立てた。プロペラを製造したHamilton社はtube内に異常が発生しても、feather-positionになる筈と否定的な見解であった。同社のプロペラはtransferが固く、quill teethが柔らかいため、摩耗による動作異常は考えられた。Haueterらは同社の試験プラントで地上に固定されたタービンエンジンに同型のプロペラを装着し、どうような摩耗状態での動作確認を行った。プロペラはfeather状態となり、同社の主張が裏付けられる結果となった。
Haueterはよりreal worldに近い実機で振動を与えた状態ではどうなるかを確かめるため、BrazilにあるEmbrer社へ出向いて、同社のテストパイロットであるGilberto SchittiniにEMB120による実機調査を依頼した。実験中の墜落を防ぐため、propella positionが22度まで浅くなったら、そこで止まる仕掛けにした。これにはHaueterのほか、Hamilton社の担当者も立ち会った。実験機は人口過密地帯を避けて飛行し、transfer tubeが噛み合わない形で実験を開始した。当初はプロペラ角度は変わらず、その後順調に42度まで上昇してfeather positionになった。ところがさらに続けるとangleが減少し始めて、throttleを下げるとエルロンで補正しなければコントロール出来ないほど機体が傾いた。Haueterの洞察力が勝ったことで、事故原因が究明された。

コメント(2)

Quillteethが摩耗してtransfer-tubeと噛み合わなくなるという不具合は徐々に進行する異常である筈だから、事故機のprop作動異常は事故前に予兆がなかったのだろうか?部品の選定に関する問題であったのだから、同型機のpropは安全だったのか?
如何なる理由でもblade-angleが浅くなってしまった場合、エンジンを停止しても風車効果でrollingは止められないものなのか?
Mayday!シリーズで最高傑作に挙げられる番組。恐らくTom Hauerterにとっても、最も調査官冥利に尽きる事故調査であっただろう。"You can't rely on assumptions"~決め込んではいけないよ、という番組最後のコメントは、事故調査に限らず全ての問題解決プロセスに云えることだ。このassumptionsによって引き起こされた悲劇は、Hamilton社、ASA航空、FAA、誰が賠償したのだろう...。

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