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大塚英志コミュのネットと自我の成長

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大塚さんは「ネットに参加する一人一人の個人がいかにして人間的に成長してゆくか」という問題を、柳田國男のエッセイ「世間話の研究」(昭和6年)を引いて検討している。
柳田はそこで、当時のジャーナリズムが世間話・噂話の類いに侵食されていることを嘆いているのだが、
それはジャーナリズムにたずさわる者たちが人々の好奇心をくすぐることができればそれでいいという浅はかな志向に安んじているからだと批判する。
そして柳田は明治に立ち上がった近代文学が、薄っぺらなジャーナリズムと違って近代的自我の成長に大きな役割を果たしたことを評価する。
そこで大塚さんも提唱する。
未熟な自我を持ち寄ってネットで現実よりもよりインモラルになった個人どうしが醜くエゴをぶつけ合い、憎み合い、敵対し合うままであり続けるなら、そこには不毛と悲劇しかない。
しっかりとした近代文学によって、私たちは未成熟な自我をより豊かに、錬磨し成長させてゆかなければならない、と。

コメント(3)

大塚さんは言う。
しっかりとした文学こそが未成熟な自我を豊かに鍛え成長させるのだ、と。
これは決して、徹底的なまでに商業主義に立つサブカルチャーが代行しうるようなことではないのだ、と。
 全員が純文学を書けってことですかね?
>>[002]

大塚さんは、文学を書かなければ自己の成長をつかみえない人間が少数ながら確かにいる、と言う。
書くことによって自己の成長をよじ登ってゆく類いの人たちが確かにいるのだ、と。
しかし全員がそうする必要はないし、できるものでもない。
サブカルチャーとは違う立派な文学を読み込むことで、未成熟な自我を鍛え上げなければならない、
と「文学必要論」を大塚さんは説く。

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