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お蔵出しblauw座コミュの創作落語「有明テンガ」(花見酒より)

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仲の良い二人、そろそろ有明のコミケなので
「ひとつコミケに繰り出そうじゃねえか」と、話がまとまった。
ところが、あいにく二人とも金がない。
そこで兄貴分がオツなことを考えた。

部屋に転がっていた新品テンガ三つを持ってコミケ会場に行き、一発五百円で貸す。
薄い本に発情するとすぐにコキたくなるものなので、コミケでヒートアップしているところにテンガを貸せば必ずもうけられる。

もうけた金で改めて薄い本を買おうという、何のことはない自分たちの本代稼ぎである。
そうと決まれば有明の客が引かないなうちに
と、二人はテンガを持って、新木場駅までやって来る。駅は帰りの客で大にぎわい。さあ、有明で商売だという矢先、乗り込んだ電車で弟分は棚の上に誰かが忘れた紙袋を見つけると中には薄い本が沢山、思わず読んでしまってもうたまらなくなって二人してトイレに駆け込む。

そこで、お互いの商売物なのでタダで使ったら悪いので、
兄貴、一回やらしてくれ
と言いだして、五百円払ってギシギシアンアン。
薄い本を見ていた兄貴分もやりたくなり、やっぱり五百円出してフンガフンガ。
スッキリして改めて有明に向かう電車に乗り込もうとすると、きわどい姿のレイヤーも乗り込んで来てそれにムラムラしちまってトイレへリターン。
俺ももう一回、
じゃまた俺も、

(書いたてめえが言うのもなんだけど、この辺りの描写はやりたくねえなぁwww)

それ一回もう一回、とやっているうちに、三つのテンガは使い物にならなくなってしまった。

二人はもうグデングデンのヘロヘロ。

「感心だねえ。このごった返している中をテンガを貸しにくるとは。けれど、二人とも腰が抜けてるのはどうしたわけだろう」
「なーに、このくらい良いテンガだというのを見せているのさ」
なにしろ、おもしろい趣向だから借りてみようということで、客が寄ってくる。
ところが、肝心のテンガが、
「いけねえ兄貴、テンガは全部使い物にならなくなっちまった」
「えー、お気の毒さま。またどうぞ」
と素っ気ない返答。

客があきれて帰ってしまうと、
まだ腰が抜けている二人、売り上げの勘定をしようと、財布をあけてみると、
チャリーンと音がして五百円玉一枚。
テンガ三本使い切って、売り上げが五百円しかねえというのは? 
「馬鹿野郎、考えてみれば当たり前だ。
あすこでオレが一回、ちょっと行っててめえが一回。またあすこでオレが一回やって、またあすこでてめえが一回やった。五百円の銭が行ったり来たりしているうちに、三本のテンガをみんな二人でやっちまったんだあ」

「じゃあ、あの大量の薄い本は?」
「いつのまにか、どこかに忘れちまったなぁ〜」
「なぁに〜!!」

さてこの二人、ケンカになったか?…してませんよ。
「既にすったもんだの末に、出るところに出て」ますから。

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