あの頃のまま〜僕とパルさん.コミュの僕とばりきの物語〜あの頃のまま

しーちゃんが物語を作ってくれました！

原文のまま掲載します。

不思議な夢を見ました。
僕が幼い頃の記憶で たった一つだけ鮮明に覚えている思い出です。

そんな夢の話をつぶやいたら しーちゃんが物語にしてくれました。
そして、それを二胡ちゃんが絵本にしてくれました。
ブギーさんが編集してくれて うつそみのさんが絵本を作ってくれました。
たくさんの人が応援してくれました。


　　　 あの頃のままで
「缶けりにする？」 
「メンコがいいな〜」
ぼくたちは、今日は何をして遊ぶかを相談していると 

「バラがさいた〜バラがさいた♪〜」 
と、歌声が・・・ 
「あ、ばるさんだ〜」



PiPi・・・ 


「ん。朝か・・・、懐かしい夢をみたな」 


僕は着替えて会社にいく為に家を出た。 

いつもと変わらない日常。

『なんで、あんな夢みたんだろう？久しぶりにみんなに会いたいな』 
などと考えながら、ふと反対側の通りをみると 

『え、まさか。だってもう何十年たっているんだぞ。そんなばかな・・・』 
もう一度確認してみると、その姿は風のようにきえていた・・・ 



ばるさんだったよな。もしかして他人のそら似？でも一瞬懐かしそうに、僕をみたような・・・ 

そばにあった公園のベンチすわり、僕は過去へと思いをはぜらせる 

「バラがさいた〜バラがさいた〜」

「ばるさん、メンコよやろ？」 

「ちがうよ。サッカーだよ」 

「わかった。わかった。順番な」 
けんかしたり、悪さをすると叱ってくれた、ばるさん。 

いつも一瞬に遊んでくれていたのに、ある日突然、風のようにいなくなってしまったんだ。 
でも、遊びを通して、社会のルールを教えてもらったような気がした。 


懐かしくなって、幼なじみに連絡をとってみると、誰もばるさんをおぼえていない・・・あんなにたくさんあそんだのに・・・ 
なんでだろう・・・ 
僕の記憶ちがい？ 
絶対そんな事はない。ばるさんは確かにいたんだ。 
　　　　

　

僕は家に帰りギターをとりだして、あの頃ばるさんが歌っていた 
『バラがさいた』を弾いてみる。 

弾いているうちにある光景がうかんできた。 
それは・・・ 

ばるさんかきえてしまう少しまえ 
公園に行くと、ばるさんが歌っていた。 
その時は、いつもの仲間はいなくて、ぼくひとり。 
一緒に歌っていると、とつぜん 

「ぼうず。歌は好きか」 

「うん。だいすきだよ。」 

「そうか。歌はいいぞ。人の心を癒したり、元気をあたえたり、明るくしたりもする。何より、歌うを聴いたり歌ったりする事で生きる力がわいてくる。不思議だよな。でもそれが歌なんだよな。」 

「う、うん・・」 

「はは。難しいか。そのうち、きっとわかる日がくるよ」 

「ぼうず。友達は好きか？」

「うん。」 

「友達は大切にするんだぞ。」

といいながら 
「いつまでも絶えることなく友達でいよう〜」 
少しさびしそうに笑いながらうたっていたばるさんを思いだした。 

あれから、大きな災害がなんどもあった。 
辛くても一生懸命に生きている人たちを癒し、支える、たくさんの力の中、歌がたくさんの歌声があった。


僕は今、ボランティアでギターを弾きながら歌っている。 
僕の歌で、少しでも元気がでますように、癒されすようにと、願いをこめて・・・ 

あの日、見かけたばるさんは、きっと僕へ 

「おい。ぼうず。頼んだぞ」 
ってエールを送るためにあらわれたんだと。 

そして、歌う事の大切を、誰かに伝えるために旅にでたんだと。


『ばるさん。あの時、ばるさんが言って事が、ようやく理解できたよ。僕は僕で、歌う事の大切さを伝えていこうと思うんだ。みていてね、ばるさん』

https://youtu.be/hNHlyGgcpdM

　　　　　　　　　　 　終