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【神奈川】長編読書会コミュの次回読書会のお知らせ

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二か月に一度の開催で行ってきました長編読書会も次回で本年最後になります。
(そして次回で永遠なる最後?・・・)
ご参加頂いた皆さまありがとうございます。<m(__)m>


【次回課題図書】
マリオ・バルガス・リョサ
『ラ・カテドラルでの対話(1969)』を取り上げます。
2010年度ノーベル賞作家でございます。

現在、二種類の古本が流通しており、ともに集英社です。
A、ラテンアメリカ文学<17>,1984発行
B、世界の文学<30>,1979発行

【日時・場所】
開催日は11月ではなく、12月の第二(会場の都合次第では第一)の
土曜日を予定しています。
場所はオススメスポットがあればそちらで是非。
特にないようでしたら武蔵小杉周辺か大倉山を予定しております。

【参加条件等】
四部構成の第三部までは読了が必須。他にはありません。
なお開催一週間前で6名に満たない場合は已むえず
中止とさせて頂きます。


【プチ情報】

2011年にメキシコの偉大な作家カルロス・フェンテスが自らの視点で
20世紀におけるラテンアメリカの10大小説を発表しました。

1)J. L. ボルヘス(アルゼンチン)『エル・アレフ』
2)A. カルペンティエール(キューバ)『失われた足跡』
3)J. コルタサル(アルゼンチン)『石蹴り遊び』
4)G. ガルシア=マルケス(コロンビア)『百年の孤独』
5)J. レサマ=リマ(キューバ)『パラディソ』
6)J. C. オネッティ(ウルグアイ)『はかない人生』
7)F. デルパソ(メキシコ)『帝国通信』
8)A. ロア=バストス(パラグアイ)『至高の存在たる余』
★9)M. バルガス=リョサ(ペルー)『ラ・カテドラルでの対話』
10)T. E. マルティネス(アルゼンチン)『サンタ・エビータ』


フェンテスよりやや先に、日本では優れた翻訳者の
木村榮一氏が岩波新書にて『ラテンアメリカ十大小説』
なるものを刊行しています。

1)★ボルヘス『エル・アレフ』
2)★カルペンティエル『失われた足跡』
3)M・A・アストゥリアス(グアテマラ)『大統領閣下』
4)★コルタサル『石蹴り遊び』
5)★マルケス『百年の孤独』
☆6)C・フエンテス(メキシコ/パナマ)『我らが大地』
7)★マリオ・バルガス=リョサ『緑の家』
8)H・ドノソ(チリ)『夜のみだらな鳥』
9)M・プイグ(アルゼンチン)『蜘蛛女のキス』
10)I・アジェンデ(チリ/ペルー)『精霊たちの家』


面白いのは、どちらにも選出されている作家は
五人もいて作品も同じなのですが、リョサのみが
異なる作品で評価されているということでしょう。
ただ、リョサの作品はいずれも初期の作品という点では共通しています。

フェンテスは自らをノミネートすることはなかったのですが、
それが氏のリストの信頼性を唯一さげてしまったと言いたくなります。
しかしそれゆえに、このリストを作った価値意識や信ぴょう性が
より高く強く響いてもきます。


では詳細が決まりましたら、またイベント欄に掲載いたします。
宜しくお願い致します。

コメント(3)

〜二冊の翻訳本について〜

Bの訳で違和感があったのは冒頭の出だしくらいかもしれません。
もちろん語句に始まり、たぶんに人称(代名詞)や文章のリズムなどが
Aでは若干修正されていると思いますが、現在Bを読み進めていますが
特に困ることはありません。冒頭以外は同じと言ってもいいかと
思います(Aは既読済み)。わずかに気になる箇所はAの訳でも
同じであったりします。

では以下に、『ラ・カテドラルでの対話』の冒頭をそれぞれ引用してみます。
Aの訳

「サンティアーゴは「ラ・クロニカ」社の入口から不興げにタクナ通りを眺めやる。車、色褪せた不揃いな建物、もやのなかに浮かぶネオンサインの骸骨、灰色の正午。ペルーはどの時点で駄目になってしまったのだろう?ウィルソンのところの信号でとまっている車のあいだを、新聞の売り子たちが夕刊と叫びながら右往左往している。サンティアーゴはコルメーナ通りの方に向かってゆっくりと歩き出す。両手をポケットに突っこみうつむいて、やはりサン・マルティン広場の方に向かう歩行者たちに囲まれながら進んで行く。彼はペルーみたいだった、サバリータ、どこかの時点で駄目になってしまっていた。彼は考える、どの時点で?クリジョン・ホテルの正面で一匹の犬が彼の足をなめにくる、狂犬病をうつすなよ、あっちに行け。ペルーはすっかり駄目になってしまった、彼は考える、カルリートスも駄目になってしまった、誰も彼もみんな駄目になってしまった。彼は考える。解決の途はない。ミラフローレス方面行きの乗合タクシー乗り場に長い列ができているのを見て、サンティアーゴは広場を横切る。バー・セラのテーブルにノルビンがいる、やあ、ノルビンはチルカーノにとりかかり、靴を磨かせながら、坐れよ、サバリータ、と言って彼に酒をすすめる。ノルビンはまだ酔ってはいないようだった、サンティアーゴは腰をおろし、靴磨きに彼の靴も磨くようにと言いつける。かしこまりました、大将、今すぐやりますから、大将、鏡みたいにしちまいますよ、大将。
Bの訳

「サンティアーゴは「ラ・クロニカ」社の入口から不興げにタクナ通りを眺めやる。自動車、色褪せた不揃いな建物、霧のなかに浮かぶネオンサインの骸骨、灰色の正午。ペルーはどの時点で駄目になってしまったのだろう?ウィルソンのところの信号でとまっている車のあいだを、新聞売り子たちが夕刊と叫ばわりながら右往左往している。サンティアーゴはコルメーナ通りの方に向かってゆっくりと歩き出す。両手をポケットに突っこみ頭をうなだれながら、やはりプラサ・サン・マルティンの方に向かう歩行者たちに囲まれながら進んで行く。彼はペルーみたいだった、彼、サバリータは、どこかの時点で駄目になってしまっていた。彼は考える、何のことを?クリジョン・ホテルの正面で一匹の犬が彼の足をなめにくる、狂犬病をうつすなよ、あっちに行け。ペルーはすっかり駄目になってしまった、彼は考える、カルリートスも駄目になってしまった、誰も彼もみんな駄目になってしまった。彼は考える。解決の途はない、と。ミラフローレス方面行きのタクシー乗り場に長い列ができているのを見て、サンティアーゴは広場を横切る、するとそこにノルビンがいて、やあ、どうだい。バー・セラのテーブルにつくと、ノルビンはチルカーノにとりかかり、靴を磨かせながら、坐れよ、サバリータ、と言って彼に酒をすすめる。ノルビンがまだ酔っぱらっていないようだったので、サンティアーゴは腰をおろし、靴磨きに彼の靴も磨くようにと言いつける。かしこまりました、大将、今すぐやりますから、大将、鏡のようにしてさしあげますから、大将。

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