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くつろぎ読書コミュの6/2『くつろぎ読書会』終了レポート

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6/2(土)15:00-『くつろぎ読書会』の終了レポートです

参加人数:5名(男性2/女性3)
課題本:『恥辱』  J.M. クッツェー (著) / 鴻巣 友季子 (翻訳)

『恥辱』あらすじ:
52歳の大学教授デヴィッド・ラウリーは、2度の離婚を経験後、娼婦や手近な女性で自分の欲望をうまく処理してきた。だが、軽い気持ちから関係を持った女生徒に告発されると、人生は暗転する。大学は辞任に追い込まれ、同僚や学生からは容赦ない批判を受ける。デヴィッドは娘の住む片田舎の農園へと転がりこむが、そこにさえ新たな審判が待ち受けていた・・・

著者紹介:J.M. クッツェー / 2003年 ノーベル文学賞受賞
1940年、南アフリカのケープタウン生まれ。コンピュータ・サイエンスや言語学を南アフリカとアメリカで学ぶ。1974年、『ダスクランド』で長篇デビュー。『石の女』(1977)と『夷狄を待ちながら』(1980)で、南アフリカで最も権威あるCNA賞を受賞。1983年に発表した『マイケル・K』で、英国のブッカー賞、フランスのフェミナ賞を受賞するなど世界中で高く評価される。1999年発表の『恥辱』で、史上初の二度目のブッカー賞を受賞。2003年にはノーベル文学賞を受賞した。同年には『エリザベス・コステロ』(早川書房刊)を発表している。2002年よりアデレード大学で客員研究員となり、オーストラリアで執筆活動を行なっている。現在78歳。

ノーベル賞受賞理由:
アウトサイダーが巻き込まれていくさまを、無数の手法を用いながら意表をついた物語によって描いたこと

参加者意見:
登場人物に感情移入しにくいという意見が多く出ました。
特にデヴィッドは不人気で様々意見がでました。

例えば、
・主人公の思っている世界を他の登場人物が思っている世界が異なる。
 あまりにセルフィッシュで怒りを感じる。
・自分のことを悪いとはまったく思っていない。病気なのか?
・娘のことに関しては常識人なのに、自分の行動にはなぜか返ってこない。
・男性の本能だから、ある程度は仕方ない。

また、娘のルーシーに関しては
・何故彼女がここに住んでいる(居たいのか)不明
・頑固で理解できない
・悲惨な事件だが、子供を通して土地の民、住民として受け入れられるのでは?
結果オーライだったのでは?

また、ベヴ・ショウやぺトラスに関する意見もでました

べウ・ショウ
・何でも受け入れる姿勢。何故そのようになったのかとても興味深い。
・生い立ちや若い頃のことを知りたい。

ぺトラス
・ルーシーに起こることを、どこまで知っていたのか
・首謀者ではないだろうが、ある程度は把握していたのでは?
・不穏な空気は感じていたはず
・今後のルーシーとの関係

最後に、『人間の普遍性や心理描写・内面部分など、どれだけ人間性が描けているかが重量。作家の力量が問われる部分。ノーベル文学賞作家だけあって、その辺の描写は素晴らしい。』という感じでまとまりました。

少人数ではありましたが、様々な意見が飛び交い、大変充実した時間となりました。
作品の内容だけに、男女で意見が分かれる部分が多かったように感じます。
またそれも作品を違った視点から見るきっかけとなり、課題本読書会の醍醐味かと思います。ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

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