木曜劇場『医師たちの恋愛事情』コミュのインタビュー#6『大根良太役三宅弘城』

大根というキャラクターを演じるにあたって、制作サイドと何かディスカッションされましたか？
ディスカッションというほどではないんですけど、裏設定などについてはうかがいました。大根は、出世ばかり気にしているようなタイプの医者なんですけど、裏設定としては、１度、江洋医科大附属病院を出て開業して、また戻ってきたということらしいです。なかなか戻りづらいらしいんですけど…。そういう事情があるので、あまり上の人間に対して頭が上がらないとか、それでも何とか出世したいのでいろいろな人に媚売ったりとか、ということらしいです。偉い人の後ろについて回っているような、スケールの小さい人間ですね（笑）。
人間くさいキャラクターですね。
そうかもしれないですね。誰もが表に出さないだけで、心のどこかに思っているような部分が表れているようなキャラクターなので、そういう面では、違う“欲”を担っているんじゃないでしょうか、恋愛ではなく（笑）。でも、意外と腕はちゃんとしているんですよ。医療指導の先生にうかがったら、大根みたいに手術中に雑談していることもあるんだそうですよ（笑）。結構俗っぽい話をする、っておっしゃっていました。だから、３話に出てきた「教授でも愛人できるんだな」みたいなシーンは、リアルな感じらしいです（笑）。

医師役を演じる難しさもあると思うのですが、いかがでしょうか？　専門用語も多いですし、セリフを言いながら手術や治療をするシーンでは正しい動きが求められるわけですし…。
手術シーンや救急のシーンなどはやっぱり注意して演じています。手際の良さっていうのは、やっぱりちゃんとやらないと表現できないものなので。医療指導の先生たちに細かく教えていただいたり、何回もリハーサルをしたりしながらやるしかないですね。例えば、使ったものをどこに置いたらいいのか、ということひとつとっても、僕らにはわからないわけです。そういう細かいところにも、みなさんとてもこだわって作っているんです。実際に聞いてみると、「それ、投げちゃっていいですよ」「そこに置いちゃっても大丈夫です」とか言われるんですけどね（笑）。当然のことながら、お医者さんはボーっとしているようなときはないそうです。押さえているとか、手を添えているとか、必ず何かしらの作業はやっているそうなので、そういうところも医療指導の先生たちに伺いながら演じています。だから、大変なんですけど面白いんです。僕らにとって完全に非日常の世界ですからね。
千鶴役を演じている石田ゆり子さんも、役者にとって医師役と教師役は面白い、とおっしゃっていました。
薬とか器具の名前とか、知らない言葉ばかりですからね。「結紮（けっさつ：血管などをしばること）して」なんて、字も読めなかったですよ（笑）。でも、苦労するからこその遣り甲斐はありますね。

守田春樹役を演じている斎藤工さんの印象は？　大根先生にとっては、何かと煩わしい存在でもある役柄ですが…。
斎藤さんは、今回の役にも通じるような真っ直ぐな方だと思います。あと、僕にもとても優しいんです。「三宅さんに是非観ていただきたい映画があるんです」と言ってくれたり…。その映画はまだ公開されていないんですけど、彼はもう観たんだそうです。ドラムの映画だったんですけど、そのチラシを見せてくれたりして…。「何て優しいんだ！」って思いました（笑）。
斎藤さんの映画に関する知識は凄いですよね。
そうなんですよ。ご自身でも自主映画を撮られていたり…。ホントに好きなんでしょうね。
今回は、大人のチームなので、現場は普段からとてもいい雰囲気ですね。
集中したいときはみんなが集中していますし、ドラマとは関係ない話で盛り上がるときもみんなで盛り上がって…。「しゃべって場を盛り上げなきゃ！」という風に感じている人もいないと思います。カンファレンスのシーンはそれぞれタブレット端末を持っているんですけど、カメラ機能があるので、みんな自撮りをしたり、ゆり子さんのどアップを撮ったりしたこともありました（笑）。この間は、ちょっとエッチなクイズを出してキャーキャー言ってました。なので、そんなに大人でもないな、と（笑）。

今後、大根先生の恋愛話などもあるんでしょうか？
出てくるかもしれないですね（笑）。可能性はゼロではないと思います。
実際のお医者さんも恋愛模様も気になりませんか？
ある看護師さんに「お医者さんとの恋愛とかあるの？」って聞いたら、「ないない、絶対ない！」とは言っていましたけどね（笑）。ホントのところはどうなのか、僕も気になります（笑）。
最後に、視聴者のみなさんに向けて、メッセージをお願いします。大根的みどころも是非。
みなさん、背が高いんですよね。僕は165cmなんですけど、小さく見えませんか？でもそれは、みんなが大きいんだよ、ということです。みんな180cm超ですからね。なので、僕を基準にして見ていただくと、みなさんが長身だということがおわかりいただけると思います。あ、逆に僕がいかに小さいか、ということでもいいですけど（笑）。あとは…医者だって恋をする、というキャッチフレーズは、医者だって人間だ、ということでもあると思うんです。そういう視点で見ていただくと、これからお医者さんを見る目も変わってくるのかな、なんて思っています。最後まで応援よろしくお願いします。