フィール労組(あいち悠々労働組)コミュのあいち悠々労働組合とは？

あいち悠々労働組合設立大会宣言

ここでは、私達が労働組合を設立した際の理念をご紹介いたします。
組合理念

本日、ここに私たちは「あいち悠々労働組合」を設立いたしました。

人は自らの尊厳を持ち、自らの権利を侵されることなく生きなくてはいけません。
しかし、この２１世紀の社会は、いつまでも絶えることのない戦争、一握りの人々による富の収奪、大規模な環境破壊等々許すことのできない事態が数多く起きています。平和憲法の改悪、自衛隊のイラク派兵、３万人を超える自殺者、非正規職労働者の拡大、外国人労働者の差別、豊かな自然を壊す大型事業など私たちの周りにあるたくさんの問題は決して見過ごすことはできません。そのような状況の中で生きている私たち一人ひとりは無力で、大海原に浮かぶ一枚の木の葉のようこ、波に翻ろうされて生きています。

しかし一人ではできないこともみんなが集まれば、一滴の水がいつかは大河になって海に注ぎ込むように、無名の人びとこそが社会や歴史をつくりかえてきたのです。悠々と悠然とかまえ、私たちは決してあきらめることなく夢を描き、力をあわせ、今は数人の組合員ではありますが、一緒に活動したいと思うひとであれば誰とでもつながりあい、ともに前進し輝かしい未来への道をつくっていくことを宣言します。

2008年３月３０日あいち悠々労働組合設立大会
設立趣意書

ここでは、当組合の概要・具体的な活動説明をいたします。
１、私たちの労働組合は、労働組合法にもとづいた労働組合です。

私たちの労働組合は、日本の国が憲法で定めた｢勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」(憲法28条)と明示され、労働組合法で保護されている公的な組織です。ですから、私たちの組合は労働組合法に定められている｢労働組合としての資格｣を備え、この法律に規定されているさまざまな救済を得る資格を持つ労働組合なのです。

２、私たちの労働組合は、誰でも集い交流できる事務所にします。

私たちの労働組合は、労働者をはじめ困った人たちのすべてに優しく、頼りになる組織への成長を期して努力していきます。私たちの労働組合の事務所は、名古屋市中村区井深町４－５５　伊藤２－３　に置きます。組合事務所は、いつでも、誰でも訪れることができます。気軽に交流や相談ができる組合事務所にします。

３、私たちの労働組合は、一緒に活動したいと思う人たちなら誰でも入ることができます。

日本の多くの労働組合は企業ごとにつくられ、正規雇用労働者を組織した｢企業別組合｣がほとんどです。労働法改悪（労働者派遣法）により正規雇用者は少なくなり、逆にパート、アルバイトとか臨時雇用、派遣社員として雇用契約している人たちが増えています。この人たちが企業内組合に加入することはとても難しいことです。同じ会社で働いていても当該する企業内組合とは別の組合を作るしかないのが実情です。
またパートさんやアルバイトさんとは待遇面などに差別があり、正規雇用労働者の要求に違いがある場合が少なくありません。しかし、それは会社・企業の経営上の差別であり、一人ひとりの労働者には何の責任もありません。同じ働く仲間同士助け合うことはできるはずです。私たちは会社・企業の都合で労働者が団結できないことを認めることはできません。職業や性別、年齢、学歴、宗教、門地、人種などの違いの差別は認めません。私たちの労働組合は、一緒に活動したいと思う人たちなら誰でも入ることができ活動できます。

４、私たちの労働組合は、みんな平等の権利と義務をもち組合民主主義を大切にします。

3、で述べたように私たちの組合は、正規雇用労働者だけではなく誰でも自由な意志で入ることができます。その時に必要なことは　
①　組合に入るという意思表示（加入書への記入及び提出）、
②　組合員としての義務を果たす約束（組合費の納入など）、
③　組合員としての権利の行使（規約の理解）など最低限の決まりはありますが、
それさえクリアーされればもう立派な組合員です。組合員はすべて平等な扱いを受けます。役員は特別の権限を何一つ持ちません。機関決定した活動方針を実行するのに必要な執行権のみが与えられるに過ぎません。
私たちの組合は、別に定める組合の規則・規約に明記されるとおり、役員の選出や方針の決定及び活動の経過、財政などの承認は組合員の過半数が出席して開かれる大会で決められます。

５、私たちの労働組合は、要求実現にむけ団結した力で解決をめざします。

私たちの要求は、組合員の民主的な議論によって決められます。
また、組合の要求とは別な社会的な要求もあります。これらの要求はどれも重要です。こうした要求を実現するには組合員の団結した力が発揮されなければなりません。組合民主主義を大切に組合員の団結を強め、要求の実現に努めます。

６、私たちの労働組合は、労働相談やアドバイス、平和、環境など社会問題について取り組みます。

私たちの活動は、待遇改善など労使関係の課題を解決するだけではありません。困っている人、苦しんでいる人のことをそのままにしておくわけにはいきません。
その人たちの問題は、私たち組合員も含む労働者全体の問題です。悩みごと相談ごとに積極的に応じ、必要な場合には一緒になって問題解決のために活動していきます。CO2による地球温暖化、戦争・原発による環境破壊は深刻な問題です。日米軍事再編による基地強化・軍拡で東アジアの平和は脅かされています。平和で安心して暮らすために平和問題、環境問題にも積極的に取り組んでいきます。
ひとりで社会を動かす事はなかなかできませんが、労働組合や労働者一人ひとりが団結して活動することができれば、少しずつ社会を変えることができる大きな力になります。

７、私たちの労働組合は、要求解決のために、ほかの労働組合とも力を合わせて活動します。

私たちの周りには、多くの労働組合があります。春闘では統一行動が取り組まれていますが、労働組合の協力・共同行動は前進していません。それぞれの組合にはそれなりの歴史と伝統や目的があります。一朝一夕に協力・共同行動が前進することは困難です。
けれども労働者の要求は山積しています。要求解決と実現のためには労働組合の協力・共同した闘いが必要です。私たちの労働組合は、ほかの労働組合とも交流を行い、相互理解を深め、労働組合の協力・共同した闘いの前進に努めます。

８、私たちの労働組合は、アジアや世界の人々と連帯していきます。

日本の企業は、非正規雇用労働者の賃金を無限に抑えるだけでなく、外国人労働者や外国人研修生に対し人権や最低賃金制をも無視した不法な待遇で、国内での人件費を極限まで削り続けています。
また海外に進出した、日本の企業が現地の労働者たちを不当に扱う例が少なくありません。フィリピン・トヨタの労働者が日本まで来て解雇撤回を求めて活動しているように、さまざまな事件が起こっています。資本主義経済が国境を越えグローバル化するなかで、労働者は国境を越え団結してたたかうことが求められてきています。
私たちの労働組合は、アジアや世界の人びとと連帯した国際連帯活動の前進に努めます。

９、私たちの労働組合は、政党や会社の不当な介入を許さず、組合員の主体的な活動にもとづきます。

私たちの労働組合は、特定の政党や政派や会社・企業と何らの関係を持つものではありません。むしろ働く者が安心して生活することができるよう求め、その疎外者となっている会社・企業とはたたかわなければなりません。
私たちの労働組合は、組織として特定の政党・政派との関係を持ちません。それは、ひとそれぞれが有する自由で平等に生きる権利を保障し守るためです。人は生まれながらにして自由で平等に生きる権利を有しています。
そのためには何処からも誰からも強制されず自由に生きることが保障されなければなりません。組合は当然にも組合民主主義を守り、人びとが自由で平等に生きるために努めます。組合の決定は、組合員の自由な討議によって決定されます。仮に意見が対立するような場合は多数決で決められます。
その決定に意見を異にする場合、その決定に留保することも出来ます。数による横暴を厳に慎み、少数にこそ真理が存在するとの姿勢で、一人ひとりの組合員を大切にする組織をめざします。

１０、私たちの労働組合は、専門分野の方々の協力を得ながら研鑽に努めます。

私たちがこれから取り組んでいく活動は、多岐にわたり多様です。それらを前進させるためには、知らないことは手探りででも見つけ出さなければなりません。
私たちは、懸命な努力を重ね、社会の仕組みや構造・システムなどを、闘いと運動のために学ばなければなりません。私たちの力だけではどうしても限界があります。
私たちの周りには、豊富な知識や経験を持っている方々がいます。この方々の協力を得て、私たちの活動が前進できるよう研鑽に努めます。