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不思議大好き!コミュの一方通行の移動をする生き物

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ウスバキトンボというトンボがいます。
全世界の熱帯域を中心に幅広く分布するトンボで、日本には熱帯域より飛来して繁殖と北上を繰り返し、夏頃から各地で大発生が見られます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%83%90%E3%82%AD%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%9C


この繁殖速度の秘密は長距離飛行に特化した体の作りと、時に幼虫の生育期間1ヶ月程度という生育速度の速さ、水田はおろかプールまで利用する幼虫のタフさにあります。
僕の活動する能登では水田にはあまりヤゴが見られないのですが、観察・調査をしている水田では夏以降、ウスバキトンボ幼虫が頻繁に見られるようになりました。


ところがこのウスバキトンボ、圧倒的な繁殖・移動速度に物を言わせて大発生する反面、熱帯域起源の昆虫らしく、日本の冬に対する耐性がありません。
折角増えても、冬に全て死に絶えた末に翌年、また南方から飛来します。
多大な犠牲を払ってまでの北上も、最終的には無となります。


このような一方的な移動分散は無効分散と呼ばれています。
同様の一方的な移動をする昆虫には、稲の害虫トビイロウンカ、コブノメイガなどが知られています。


魚ではハリセンボン、チョウチョウウオ、スズメダイなど熱帯起源の種に見られ、海流に乗って日本の沿岸まで来たこれらの魚は、結局冬を越せずに死に絶えるとされており、この場合は死滅回遊と呼ばれます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9E%E9%81%8A#.E6.AD.BB.E6.BB.85.E5.9B.9E.E9.81.8A



本来無効とされるこれらの分散でも稀に定着例が確認されることもあります。
上記のウスバキトンボでは、九州以北では越冬出来ないとされながらも、中には九州以北での越冬に成功している個体もいるのではないか?との噂を聞いたこともあります(あくまで、確証はありませんが)。本来なら死滅回遊で終わる筈の魚の定着もしばしば観察されるそうです。
これらを温暖化の兆しとすることも出来そうですが、極めて偶発的な出来事かもしれません。



冷徹な観察者であれば、特に存在することに意味を持たない生物の物理現象的側面を見出すかもしれません。
目的論者は、犠牲の末に新天地を獲得する生命の不思議さに驚嘆し、そこに生命の存在意義を見出すかもしれません。



一見殆ど無意味なこれらの分散・移動活動、皆さんなら何を見出しますか?

コメント(9)

ウスバキトンボは子供の頃 丁度今頃沢山飛んでた盆とんぼですね。
台風に乗って飛んでくるって言われてました。
飛んでる状態はあまり羽ばたかなく飛行機が飛んでるように風に乗ってて
急激な機動をするときだけ羽ばたいてたように記憶してます。

この飛行特性から省エネで航続距離が長大になってると思います。
つまり風の流れでの一方的な移動分散となり生存に適さない環境からの移動が出来ず結果的に無効分散となるのではないでしょうか?とここまで書きましたが、
じゃぁ一回この無効分散を行い全滅したウスバキトンボはどうして翌年また同じ
一方的な移動分散を行えるのでしょうか? 謎です。
>2 のむらさん 

軽量で脆弱なボディって 零式艦上戦闘機(ゼロ戦)ですね。
生物と工学を比較するのも何ですが、飛行距離の長さの為に
どちらも同じ選択をしたようですね。

生物の集団移動で有名なんはトビバッタが居てますね。
個体数が少ない時は羽根が短く近場で生活してて個体数が増えて食料が少なくなると羽根が長くなり新たな食料を求めて飛んで行くってやつ。

このウスバキトンボも案外、
定地性の集団から発生して長距離移動を行ってるんではないでしょうか?と何の根拠も無く思いました。

発生源の特定を含めて金と暇があれば調べてみたいけど、
金と暇が出来たら他のことをやってしまいそうなんで、そこは専門家さん達へおまかせして報告を待ってます。
それ読んで難しくてよく分からなかったのですが、トンボが長い距離かけて移動したのに現地の環境に適応できなくて死んでしまう。なら何故わざわざ移動したのか? という意味ですか?

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