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【ギャラリー新宿座】コミュの【ARCHIVE 過去の展示】 『少女病展』

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2015年10月12日(月・祝)〜25日(日) 『少女病展』


自然主義文学の代表者の一人、田山花袋といえば『蒲団』(1907、明治40年『新小説』9月号)が広く知られていますが 彼はその4ヶ月前『太陽』1907年5月号に『少女病』を発表しました

主人公の名は杉田古城
『蒲団』の竹中時雄と同じく田山花袋自身をモデルにしており 千駄ヶ谷村(現渋谷区、千駄ヶ谷三・四丁目付近)、代々木駅、甲武鉄道(代々木―お茶の水)、東京電気鉄道外濠線(お茶の水―錦町河川駅)、神田錦町三丁目付近など 明治39年から死去まで過ごした代々木を中心にした沿線が主な舞台です

若い頃は少女を讃える新体詩等で名を馳せた中年文学者である杉田の抱える「病」は、「少女への憧れ」あるいは「憧れるだけで満足する性的不能者」といった推測の体で語られますが 「病」の詳細が断定されることはありません

田山花袋が劇中で描いた「少女」(海老茶袴の女学生が主)は 明治30年代に世間の目を引いた「堕落女学生」よりも清らかかつ規範的なイメージの女学生、少女雑誌、良妻賢母規範といった諸要素によって構築された「少女」のイメージが投影されたものでしょう

大柄の中年男が憧れの美少女を見つめ続けるあまり 急ブレーキをかけた電車の戸口から線路に転落し、反対車線の電車によって轢死するという結末までを読み直すたび、今日における「少女」というモチーフに付随する「清廉」、「純潔」、「幻想」、「魔性」、「憧憬」、「懐古」、「残酷」、「耽美」、「境界」、「成熟」、そして「恐怖」や「愛憎」などを
「少女病」に描かれ 主人公に凝視され 他者の言葉で描写され続ける「少女」たちに見出すことが多々あります

では現代の「少女病」とは何でしょうか?

袴姿の女学生という象徴的なイメージが消え去り「少女」というモチーフはますます不定形なものとして流通し「少女」という言葉、〈それ自体〉も多くの人の関心を惹きつけるフェティッシュとして定着している印象があります

明治40年の「病」は 今なおその感染範囲を拡大させ続けており パンデミックを止める術はもはや無いでしょう
ですが広がり続ける「少女病」と対峙すること それこそがパンデミックに対する唯一の抵抗手段かもしれません

本展示はいわば 世代や作風は異なれど少女性をモチーフにした作品を展開するという共通点を持った罹患者をお招きし 様々な「少女病」が表象された作品を展覧することで 現代の「少女病」の一側面を考える契機を促すためのプレゼンテーションといえるでしょう




■会期  2015年10月12日(月・祝)〜25日(日)
■時間  12:00〜20:00(last day17時迄)
■入場料 ¥500



〜出展作家(予定)〜
お耽美写真家 憬kay(写真インスタレーション)
鈴木真吾(写真)
ひらのにこ(絵画)
根橋洋一(絵画)
大寺史紗(絵画)
脳髄博士(絵画)


(お陰さまを持ちまして終了致しました)

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