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コピペの部屋コミュの【ブーン系】( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです【83】

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(転載元)
http://boonsoldier.web.fc2.com/1164547543.html

(全話まとめ)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=6168454&id=80277036

ーー

27 名前:第83話 ◆azwd/t2EpE :2007/12/11(火) 23:45:02.62 ID:dwVE7Rkc0


 【第83話 : Lie】


 ――平原――

 会談の場は国境線上だった。


( ^ω^)「ジョルジュ大将、体のほうは」

( ゚∀゚)「何ともねーよ。心配すんな」

 例え異常があったとしても、それを平気な顔で隠す人だ。
 答えは分かっていた。しかし、何となく聞いてしまった。

 ヴィップ城に来た三人の使者が先導する形で、走っていた。
 六頭の馬が軽めに走る。騎乗の人間が、会話できる程度の速度だった。


( ゚∀゚)「馬から落ちそうになったらミルナに拾ってもらうとするさ」

( ゚д゚)「気付かず放置するかも知れんが」

( ゚∀゚)「つれねぇなぁ」

 初めて、見た。
 あの冷徹無比なジョルジュが、こんな風に会話するところを。

 きっと、ハンナバルがいたころのジョルジュは、こんな感じだったのだろう。
 そう思うと、少し気分が明るくなった。


 一度ヒグラシ城に拠った。
 会談の場はギフト城の近辺だ。ここからそう遠くない。
 今のジョルジュの体調でも、何とかなるだろう。


( ^ω^)(……もうすぐ、かお……)

 自分の気持ちを、言葉で表現できない。
 心の底に、澱のようなものが溜まっている。だからだろうか。
 自分という存在が、濁って見えるのだ。


( ゚∀゚)「まぁ……お前の……」

( ゚д゚)「いや……そういうわけではなく……」

 ミルナとジョルジュの言葉も、上手く耳に入ってこなかった。
 断片的な言葉が漂ってきて、自然と掻き消えている感じだ。
 いや、自分の精神的な問題が、掻き消しているのか。

 晴れやかな気分であろうはずもない。
 国軍を統べる者同士の会談。何を言ってくるのかも分からない。
 気負いはないが、明朗な振る舞いができるとも思えない。

 無理をするつもりもないが、分からないのだ。
 自分が、何をすればいいのか。どういう心構えでいればいいのか。

 悩んだところでどうしようもない、ということしか、分からないのだ。
 そしてそれでも、悩んでしまう。


( ゚д゚)「おい」

(;^ω^)「!」

( ゚д゚)「顔つきが強張っているぞ」

 さりげなく、ミルナが馬を並べてきた。
 ミルナとジョルジュは同じ馬に乗っている。ミルナが手綱を引いて、ジョルジュを抱える形だ。
 ジョルジュ一人では、長駆できない。


( ゚∀゚)「ひとつだけ確認しておくぞ、ブーン。
 あいつが何を言ってきても決して惑わされるな。
 言葉を弄してくるはずだからな。動揺するなよ」

( ^ω^)「もちろん、分かってますお」

( ゚∀゚)「ならいいんだ」

 ミルナが軽く手綱を引いた。
 前を走るラウンジの使者と、少し距離が開いている。
 その距離を詰めるべく、自分も同じように手綱を引く。

 やがて、国境線上に近づいてきた。

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