国家の利害の下、住民は蚊帳の外に置かれる。これが国際援助の裏の顔だ。日本も例外 ではない。第七回アフリカ開発会議(TICAD7)において日本はザンビアへ300万ドル の無償資金協力を決定した。お産時に使用するヘルスケアキットの購入に充てられるよ うだ。8月31日、この一件を報道したZAMBIA DAILY MAILの記事で見逃しがたい1文 が掲載されていた。「Mr. Abe asked Zambia to support a Japanese candidate for t he position of Judge at the United Nations(安倍首相はザンビア政府に対して国連 判事の日本人候補に投票するように依頼した)」。
今後、ザンビアと中国の関係はどうなっていくのだろうか。現在ザンビアで空港を建設 してる中国国営企業、中国航空工業集団有限公司(AVIC:Aviation Industry Corporat ion of China, Ltd.)のマネージャーとたまたまバーで知り合った。彼は非常に戦略的 だった。「これまで中国企業は確かに中国の利益を最優先にしてきた。でも、それだけ では事業がうまくいかないことも分かってきた。最近は地域の学校とか病院にたくさん 支援をしている。そっちの方が長期的な関係を築けるからね」。 その翌日の新聞で、AVICがコッパーベルト州にある学校にカバンやノートを寄付したこ とが取り上げられていた。