孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】 ニューヨークタイムズのプーチン評

【孫崎享のつぶやき】
ニューヨークタイムズのプーチン評：ウクライナとの戦争の開始時、噴出する不満、緊張し怒り、混乱、だが今、危機モードからシフト。指導者は今や公に現れ、世界の危険からロシアの人々を保護するという穏やかな、父性主義的な指導者のイメージを演出。
2022-07-01 08:276


アントン・トロイアノフスキー（NYT）、

ウクライナとの戦争の初期、プーチン大統領は緊張し、怒り、さらには混乱しているように見えた。彼は世間の目から何日も隠れ、核攻撃で西側を脅し、反戦ロシア人を「スカム」として非難した。
しかし、6月に、リラックスし、忍耐強く、自信を持つ戦前の彼のイメージに非常によく似た新しいプーチンを表している。
彼は経済会議で演説し、制裁がロシアを孤立させる可能性があるという考えを却下し、彼らが西側にさらに害を及ぼしていると述べた。そして水曜日に、彼はトルクメニスタンの空港の駐機場を横切って、笑顔で歩き回り、スーツのジャケットを脱ぎ捨て、ロシア製の装甲リムジンに乗って5カ国の首脳会談に向かった。

これは、ウクライナの侵略以来のプーチン氏の最初の海外旅行であり、パンデミック以来の彼の最初の数日間の海外旅行でした。
プーチンはまた、ウクライナでの戦闘にもかかわらず、クレムリンが日常生活に落ち着いているというメッセージをロシア人と世界に送った。
この旅行は、ここ数週間で明らかになったプーチンのより広範な変革の最新のステップだ。彼は、戦時中の危機モードから、ロシア人を世界の危険から守る穏やかで父性主義的な指導者のオーラに戻るシフトを伝えている。プーチンは、ロシアの最初の軍事的失敗と西側の制裁のなだれの後、彼の戦争努力と彼の経済的および政治的システムを安定させたと考えていることを示唆している。

「最初のショックは過ぎ去り、事態はそれほど悪くないことが判明した」とプーチンの元スピーチライターであるアッバス・ガリヤモフ氏は大統領の見解を説明した。
しかし、プーチン氏の変化は、彼がまだ迫っているリスクを解決しようとする彼の古い本能に戻っていることも示している。。非常に団結して拡大しているNATO。そして、制裁の結果と戦争の死と破壊の波及効果がまだ続いている銃後の脆弱な静けさ。

今週のプーチン氏のメッセージの鍵は、ロシアの世界的な孤立は完全にはほど遠いこと、そしてNATO首脳会合での宣言（ウクライナを支援し、同盟の東側の側面を強化する決意）はほとんど懸念されていないということだ。

水曜日に、プーチン氏は、アゼルバイジャン、カザフスタン、イランを含むカスピ海を取り巻く5カ国の指導者の集まりのためにトルクメニスタンに飛んだ。
.サミットは、ロシア国内のプーチン氏の聴衆にとっても象徴的な重要性を持っており、西側の指導者がマドリードに集まったように、外交活動とロシアのソフトパワーの画面画像を提供した。

プーチン氏は簡単な記者会見を開き、戦争を終わらせるために急いでいないと再び主張した。 「仕事はスムーズに、リズミカルに進んでいます」と彼は戦いについて述べた。 「タイミングについて話す必要はありません。」

しかし、他のケースでは、プーチン氏は、クレムリンの基準によれば、自由奔放なイベントに乗り出すことができる。今月、若い起業家との市庁舎のセッションで90分以上過ごしたとき、そして1週間後に彼はサンクトペテルブルク国際経済フォーラムのステージに4時間近く出演した。

彼の戦略は今や物事を待つことであるように見え、西側の決意が経済的圧力の下で衰退し、ウクライナのゼレンスキー政府がロシアがその軍隊と都市を襲うにつれて崩壊することを期待している。

スタノバヤ氏は、プーチン氏がワシントンと一種のデタントに入ったと見ている。バイデン大統領は、より広範な大火を避けるために、ウクライナへの援助の規模に制限を設けていると判断した。

プーチン氏は水曜日のトルクメニスタンでの8分間の演説で、ウクライナや西側との対決について言及しなかった。代わりに、彼はこの地域の輸送と観光を改善し、汚染と枯渇した漁業に対処するためのロシアの努力について話した。