孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】ブルムバーグ報道

【孫崎享のつぶやき】
ブルムバーグ報道「習主席がコビッドゼロを推し進める一方、李克強首相は経済について警告する。トーンのコントラストは、パンデミックからの出口計画をめぐる混乱を助長している。」習主席CovidZero戦略。李克強首相は“複雑で深刻な”雇用状況に関する警告」
2022-05-11 07:421

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中国のトップリーダーからの入り混じったメッセージが指導部分裂との憶測を呼んでる

習主席がコビッドゼロを推し進める一方、李克強首相は経済について警告するトーンのコントラストは、パンデミックからの出口計画をめぐる混乱を助長している。
土曜日の中国の「複雑で深刻な」雇用状況に関する李克強首相の警告は、何ヶ月も警報を鳴らした人にとってさえ、特に悲惨だった。しかし、それは別の理由からも注目に値しする。というのは、習近平主席のCovidZero戦略については言及されなかった。

ほんの数日前、習と李の双方が参加した政治局常任委員会は、上海を含む全国の都市を封鎖しているCovid管理政策に疑問を呈しないように中国の市民に警告した。対照的に、その声明には経済についての言及は含まれていなかった。

コビッドを排除し、同時に経済を成長させる方法を見つけなければならない地方当局者を混乱させることに加えて、中国の最も強力な指導者からの混合メッセージは、パンデミックからの最善の方法を超えてトップに分裂があるかどうかについて疑問を投げかける。

習と李の間のスペースは、中国の不透明な政府で展開している権力闘争の兆候ではないかと綿密に精査されている。かつてトップの座のライバルと見なされていたこの二人は、政策立案における別々の系統の標準的な担い手と見なされ続けており、習はよりイデオロギー的な翼を表し、李はよりテクノクラートの伝統に関連付けられている。

習と李は個人的に仲が悪いというのは多分拡大解釈であろうが、彼らの発言はCovidとその影響に関するシステム内の意見の相違を表している」「中国は、さらなる封鎖のために支払われる代償が経済的損害に値するかどうかについての真の議論の必要性に達しつつある」と「中国共産主義の支配者の秘密」の著者Richard McGregorが述べている。

ワクチンが拡大し、ウイルスによる死亡が減少するにつれて、世界の多くが正常な状態に戻ろうとしている中、中国はCovid Zeroを推進しており、政策に対する反対意見と習を転覆させようとする動きとを一体化させている。。北京は、中国の統治モデルが米国やヨーロッパの民主主義よりも優れていることの証拠として、政府が手に負えなくなる前にコロナの発生を阻止することに成功したことを誇示している。

それでも、封鎖に依存する戦略は、国の最大の都市である上海で持続的な社会的緊張をもたらした。上海では、2500万人の多くが1か月以上制限されている。首都北京でのカーブも厳しくなっている。

先週の常任委員会はコビッドの統制と経済成長のバランスについて言及しなかったが、李氏の声明は失業率を強調し、その失業率は2020年5月以来の最高値である3月に5.8％に上昇した。李は「雇用を安定化させることは人民の生計の問題である」「そうすることが「経済が合理的な範囲内で機能するための重要な支援でもある」と述べた。

失業は、李氏が定期的に提起するトピックであり、3月の全国人民代表大会で、習氏の支配を拡大する可能性のある党の再編後、来年は首相に戻らないと発表した。中国の経済は2022年に1600万人の新しい都市の求職者を見るであろう、そして彼らの雇用を確実にすることはより大きな政策支援を必要とするであろうと李は述べた。