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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】 トルストイの日露戦争論」

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【孫崎享のつぶやき】
トルストイの日露戦争論」:戦争は又も起こった。誰にも無用で無益な困難が再来、偽り、欺きが横行、人類の愚かさ、残忍さを露呈。知識人が先頭に立ち人々を誘導。知識人は戦争の危険を冒さずに他人の扇動にのみ努め、不幸で愚かな兄弟、同胞を戦場に送り込んでいる(等)。
2022-03-03 06:4116


日経新聞「春秋」(3月2日)は次の様に記述した。

「「戦争はまたも起こってしまった。誰にも無用で無益な困難が再来し、偽り、欺きが横行し、そして人類の愚かさ、残忍さを露呈した」。1904年6月、日露戦争が勃発して4カ月後にロシアの作家トルストイは、非戦を訴える長大な論文を英タイムズ紙に寄稿した。
▼冒頭の引用はその一節である(「現代文 トルストイの日露戦争論」より)。「殺してはならぬ」というキリスト教の精神と人間の良心に絶対の信をおく晩年の文豪は、自からの祖国と日本に向け即刻殺戮行為をやめるよう説いた(以下有料)

 私はこの文を読んで異様に感じた。トルストイは知識人の責任を追及した。日経にはこの部分がないのである。私は次のツイートをした。

「日経春秋トルストイの日露戦論評引用。だが次が欠落「人類の愚かさ、残忍さを露呈。知識人が先頭に立ち人々を誘導。知識人は戦争の危険を冒さずに他人を扇動することのみに努め、不幸で愚かな兄弟、同胞を戦場に送り込んでいる」日経さん、貴方達のことですよ。自戒してますか。」

 トルストイの記述については私の『日本国の正体』で若干引用したので、下記に紹介する。

***********************************

トルストイ:知識人が憎悪を駆り立て役に

・戦争(日露戦争)はまたも起こってしまった。誰にも無用で無益な困難が再来し、偽り、欺きが横行し、そして人類の愚かさ、残忍さを露呈した。東西を隔てた人々を見るといい。一方は一切の殺生を禁ずる仏教徒で、一方は世界中は兄弟であり、愛を大切にするキリスト教徒である。

・知識人が先頭に立って人々を誘導している。知識人は戦争の危険を冒さずに他人を扇動することのみに努め、不幸で愚かな兄弟、同胞を戦場に送り込んでいるのだ。

 トルストイは一八二八年生まれ。一九〇四年六月二十七日英国ロンドンタイムス紙に「日露戦争論」を発表した。『現代文 トルストイの日露戦争論(平成二三年国書刊行社』

・(日本とロシアの)不幸な人々が数百年の間に受けた暴虐と欺瞞のために、人類、同胞同士の殺戮という世界最大の罪悪を徳行として認め、罪があることさえわからなくなった。

・(知識人は)戦争一般の認識が、残虐で無益で無意味なことについては既に認識しているのに、全てを無視することにしてしまったのだ。

・知識人は、諸国の軍拡競争が止めどない戦争につながり、一般人が犠牲になり、あるいはその双方を引き起こすことになるのを知らないはずはない。戦争の準備のために、人々の労働の結果である数十億ルーブルの財貨が、無意味、無目的に乱費されるばかりか、戦時においては数百万の強健な成年男子が、生涯の中でも最も生産に適した時期に、無残に殺戮されることになることを知らないはずはない。また戦争の原因は、常に一人の命をなげうつほどの価値のあることでもなく、いや、それに要する費用の百分の一にも値しないことであることを彼等が知らないはずはない。とくに戦争が極めて卑劣で動物的な欲望を沸き立たせ、人を殺伐で残忍にすることは万人が知る所である。

・戦争が起こると、すぐに知識人はこれらを忘れてしまい、昨日まで戦争の悪、無用、無意味を説いてきたその本人が、今度は多くの人類を殺戮し、多くの労働の生産物を破壊し尽くして、平和で勤勉な人々の間に憎悪の念を抱かせることに集中する。

コメント(1)

現在の、世界の知識人やマスコミも、同じか?

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