孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】中国・恒大集団の金融困難で習近平は困っているか。

どうもそうでないらしい。未確認情報「共産党指導部が分裂状態に＝金子秀敏」、一方に習近平国家主席、一方に李克強首相。前者は総書記3選狙う。後者は大企業と結びつく。習は「共同富裕」で大企業等を攻撃。
2021-10-07 08:058

転載：「共産党指導部が分裂状態に　個人崇拝に走るメディア＝金子秀敏（エコノミスト）
・中国の指導部は9月に入って事実上、分裂状態に。
　ひとつは共産党中央宣伝部や国家インターネット情報弁公室など習近平国家主席の影響力の強い部局で、民営企業に対する規制を強化したり、富豪や芸能人を西欧文化の害毒に染まっているとネット上で攻撃している。毛沢東時代の文化大革命の悪夢を思わせる激しさだ。
　もうひとつは李克強首相の国務院で、習主席とは逆に民営企業の支援、雇用創出など従来の経済政策を継続している。
　9月中旬、習主席は陝西省西安市を視察した。スポーツ大会の開会式のほか、軍の基地を訪れ「いくさの準備に集中せよ」と訓示した。「幻想を捨てて（国民党や米国との）闘争を準備せよ」という国共内戦時の毛沢東の言葉を踏まえ、台湾に対する武力行使や米国との武力衝突を示唆している。
　人民日報、国営テレビなど党メディアは連日、習主席の視察を1面トップで報道した。この時、李首相は広西チワン族自治区の民営工場や農村を視察した。「民営企業は中国経済の基礎」などと語ったが、党メディアは完全に黙殺し、国務院のホームページに短信が出ただけだった。
・3選持ち越しが契機
　なぜ党メディアは習主席にそれほど焦点を当てるのか。習主席は来年の第20回党大会で総書記3選を狙っているが、8月の「北戴河会議」（党指導部と長老の非公式会合）で、習主席の個人崇拝に批判が出て、3選内定が持ち越されたといわれている。
　個人崇拝の否定など北戴河会議の議論は8月26日、党中央宣伝部から「中国共産党の歴史的使命と行動価値」として通達された。8月末の党中央政治局会議では、11月開催の党第１９期中央委員会第６回全体会議（６中全会）でこの文書をもとにした「歴史決議」を採択することが決まった。
　「歴史認識」は過去に毛沢東時代と鄧小平時代に出された。鄧時代の「決議」は文革と個人崇拝を否定して改革開放政策の土台を作った有名な文書だ。１１月の「決議」がこれを踏まえたものであれば、習主席は総書記三選の道がさらに険しくなる。
　だが習主席はかえって個人崇拝を強める一方、反対勢力支持の富裕な企業経営者を攻撃した。
　「北戴河会議」直後の８月１７日、習主席が主任を務める中央財経委員会が「共同富裕」を決定した。毛沢東時代に行った、富裕階層の資産を国に寄付させるという急進的社会主義政策だ。
　習政権は、電子商取引のアリババやオンラインのテンセント、不動産大手の恒大集団等民営大手大企業に対する規制を強め株価を下落させ、経営を悪化させてきた。その狙いは企業の背景の江沢民派などの反対勢力に打撃を与えることだ。芸能人もプロダクションが反対勢力と関係があると叩かれている。
　習主席は個人崇拝と富豪たたきで６中全を強硬突破する構えだ。しかし、李首相の地方視察をメディアに報じさせないほど政策が乖離してきた。
　江蘇省公安庁の羅文進・元刑事警察総隊長が昨年７月、「要人暗殺計画」容疑で調べを受けたという情報が流れた。治安の悪化を物語っている。

コメント(10)

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[1] mixiユーザー 10月08日 17:33

中国は、経済は自由資本主義だが、政治は共産党独裁の国家。内情はなかなか外部の者にはわからない。習近平主席は、行き過ぎた資本主義の悪弊、貧富格差を社会主義的に修正しようとしているのだろうか？？？

[2] mixiユーザー 10月09日 15:22

>>[1]

有難うございます。
中國は私の理解力を超えています。ただ即断せず、すーちゃんさんやなる報道など参考になるご意見を虚心坦懐に聴こうと思っています。

[3] mixiユーザー 10月09日 18:03

>>[2]

中国事情については、私の尊敬する、丹羽宇一郎さんの見識が一番だと思います。彼は、現地に根差した事情通、そして高邁な判断力、品格、経営力抜群。

[4] mixiユーザー 10月10日 07:48

＜中国共産党の路線をめぐる争い＝権力闘争＞
　
　A 　習　近平（毛沢東路線）
　　・「平等」
　　・「分配」
　　・「共同富裕」
　　・「個人崇拝」
　　・「文化大革命」
　　・「長期政権」（三選）

　B　李　克強（鄧小平路線）
　　・「自由」
　　・「成長」
　　・「貧困の解消」
　　・「個人崇拝の否定」
　　・「改革開放」
　　・「任期による政権交代」（三選阻止）

　「長期政権」（ロシア）か「任期制」（アメリカ）か？

　　興味深いですね。
　

[5] mixiユーザー 10月10日 09:28

>>[4]

まとめた解説ありがとうございます。
どうも、この図式のようですね。
権力闘争はどこまで、いつまで、続くのか？
中国人は、ロシア人とは違うから、プーチンのようにはならないとは思いますが・・・

[6] mixiユーザー 10月10日 09:43

>[5] すーちゃんさん

　中国の政治家の「権力欲」「権謀術数」はすごいですね。
　「史記」なんて、「陰謀」や「復讐」の話ばかりで、嫌になります。

[7] mixiユーザー 10月10日 09:56

>>[6]

たしかに、その点、日本の政治家、３Aとか、知れてますね。
アメリカの傀儡だし、本家のアメリカの権謀術策も、トランプのように、すごいものがありますしね。
日本は、CIAのような、スパイ活動がないから、シンプルですね。

[8] mixiユーザー 10月10日 10:40

>>[7]

　ロシアも中国も政敵を「暗殺」する。
　明らかに「政府の仕業」と分かるのに、「政府批判」は起きない。
　批判すれば「抹殺」される。「恐怖政治」ですね。

[9] mixiユーザー 10月13日 16:36

>>[3]

有難うございます。参考にいたします。

[10] mixiユーザー 10月13日 16:37

>>[4]

詳細な実態に、ほんとに参考となりました。