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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【色平哲郎氏のご紹介】「第29回若月賞」を受けた 邉見へんみ公雄さん

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「第29回若月賞」を受けた 邉見へんみ公雄さん

察する医療「恕」(じょ)を信念に  全国公私病院連盟会長 

「山麓清談」  信濃毎日新聞 2021年8月4日


旧満州(中国東北部)で生まれ、1歳の頃、母に背負われ実家のある徳島県三野町(現三次市)に引き揚げました。母は途中で体調を崩し、下関(山口県)で入院したと聞いています。
私は吉野川でよく魚を捕って遊び、本が好きで将来は小説家もいいなと思っていました。
高校生になり、森鴎外など医者で小説を書く人が意外に多いと知り医者もいいなあと。
20代後半にフィリピンで戦死した父が軍医だった影響もあります。戦争で亡くなった方々のためにも輝いて生きたいと思っていました。

京都大ではボート部で、ずっと琵琶湖にいた-と言ってもいいくらいこいでいました。鍛えられましたよ。外科医として長年、何時間も立ちっぱなしで手術をしたので、体力には自信があります。

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平成の初めころ、院長をしていた赤穂市民病院(兵庫県)に中年女性が訪ねてきました。どこが悪いのかと聞いてもなかなか答えてくれない。お尻を診ると、ザクロのようなものが肛門から出てきていました。直腸がんのステージ4。人工肛門以外に対処のしようがない段階でした。なぜこんな状態にまでなってしまったのか。
女性なので言い出しにくかったとも思いますが、もう一つ、聴覚障害があったんです。身近に手話ができる人がいなかったことが、発見が遅れた背景と考えました。地域に根ざした医療をしたい、困っている人に助け舟を出したいと改めて思いました。看護師数人と、手話を習う教室に通い始めました。

私の信念は「恕」(じょ)です。
相手の立場を察する、まるで母親が口移しで子供にご飯を与えるような心のこと。英語ではホスピタリティー。社会保障の根本の精神です。

病院は、病気を治すだけでなく、予防する、つまり病気ではないけれど健康でもない「未病」を治す場所でなくてはなりません。健康で過ごすための指導もする。佐久総合病院(佐久市)の名誉総長の若月俊一先生(故人)が熱心に取り組まれました。

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国は2019年、人口減と高齢化に対応するため再編統合の議論が必要な対象として全国424の公立・公的病院を公表しました。ところが昨年以降、新型コロナウイルス感染拡大によって全国各地で病床が足りなくなった。稼働率が低く「いらんのじゃないか」と思われていた病院が活躍しました。1995年の阪神大震災でも同じ。
医療には遊び、余裕が必要です。
普段からフル稼働だと万が一の際に受け入れられない。病院をどうするかは、現場を知る人間が決めるべきです。

お産ができる病院がなく、妊婦が遠方まで行く必要がある地域もあります。医師にだけ地方で働けと言っても偏在は解消されない。国はこうした点にも目を向けてほしいですね。

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京都大学医学部卒。外科医。大和高田市立病院(奈良県)などに勤務、
1978年に赤穂市民病院(兵庫県)に移り、院長を経て名誉院長。
2019年から全国公私病院連盟会長。77歳。
県厚生連佐久総合病院(佐久市)が草の根の活動を表彰する「第29回若月賞」を受けた。同病院で。

コメント(2)

全国に、辺見先生のような医師がたくさんおられたら、いいのにね。
>>[1]

地味でもきっとたくさんいることを信じたいですね。
げんに辺見先生やそれを紹介した色平先生がいるように。

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