1:今次東京オリンピックで明確になったことは、今やIOC(国際オリンピック委員会)の目的は崇高な理念の追求でなく、利益追求であることである。米国有力紙はこれまで、バッカ会長を「ボッタクリ男爵」と呼び、「五輪開催の目的は三つある。それはカネカネカネ」との論評が出ている。 更に日本では読売新聞が、「組織委幹部“開催さえ果たせば、IOCの腹は痛まない”…巨額の放送権料確保にめど」として「IOCの2019年財務報告によると、2013〜16年の収入は57億ドル(約6300億円)で、その73%を放送権料が占めた。米メディアなどによると、IOCが米テレビ局NBCと契約した米国向け放送権料は、14年ソチ冬季五輪以降の4大会で43億8000万ドル(約4800億円)、22〜32年の冬夏6大会で76億5000万ドル(約8400億円)にのぼった。コロナ禍が急速に拡大した昨春、IOCは主催者として何度も「中止はしない」と宣言し続けたと報じている。 2:こうした中、ワシントンポスト紙は11日、「コロナ危機の中東京五輪を行うのは選手のためでなく、収益のため(Opinion: Holding the Tokyo Olympics amid the covid pandemic threat is about corporate revenue, not the athletes)という Mike Wise論評を掲げた。マイク・ワイズは “The Mike Wise Show.”のホストである。 ・開催二週間前、中止するにはあまりにも巨額の金が危機に陥る。緊急事態宣言発出はわずかばかりの後退にすぎない。 ・近代スポーツの歴史の中で最も厚かましく、人間性をおおう傲慢な金の略奪が、ワクチン接種が人口の16%に過ぎず、国民の83%が中止ないし延期を望み、天皇が五輪がコロナ感染拡大の懸念を表明している国で開催されようとしている。 ・IOCは貪欲さで金メダルを獲得している。, NBC Universal (放映権)は銀。日本五輪委員会は銅だ。公共の保健よりも経済的利益が重視されるのが永続的なストーリーだ。 ・五輪のために準備してきた選手のためという人がいる。五輪は競技者のためではないと言っても、競技者を軽視しているのでではない。五輪は、五輪バブルの中で、コロナ感染と死を企業の現実からして単なる不都合としか見ない人々のためなのだ。 ・NBCUniversalは2032年まで五輪メディア権のために、75億ドル支払った。NBCUniversalはIOCの金の卵だ。 ・東京は土曜日950名の新規感染者を出し、前週より感染者が多いのは21日連続である。 ・東京五輪委委員長橋本は「五輪は如何なるコストを払っても実施」と述べた。1941年のチャーチルのよう。 ・IOC、NBC,日本五輪委は人々を地獄に連れて行く様。 ・東京五輪では会場で喜んでくれる観客はいない。 ・東京五輪を2022年に延期するのが最良だった。 ・しかし、IOC,ネットワークの幹部、日本の公的な人々は収入に焦点をあてた。彼らが東京の住民や選手の健康よりも数十億ドルを重視した段階で、人類愛には勝ち目がなかったのだ。