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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】 随想㉛コンスタンチン・シモノフ「私を待っててください」1941年作

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2021-01-11 08:276


 コンスタンチン・シモノフは1915年生まれ。従軍記者として各地の戦線に赴きます。「詩・私を待っててください(Жди меня)」は女優で妻のヴァレンティナ セロヴァ」に奉げられた詩で、もともとは公開を予定されない個人的な詩です。だが友人に示し、それが世に伝わって、いくつかのバリエーションがあります。この詩は結局1942年1月プラウダ紙に掲載されます。戦争中この詩は兵士の間で高い人気を得ます。
 今日でもロシア人の間で最も親しまれている詩での一つで、男優も女優も朗読しています。各々が自分のスタイルで朗読する、如何に異なった表現をするかに驚きます。
 セロヴァは1930年代、40年代最も人気のあった女優です。シモノフが従軍記者として働いている間に、セロヴァはロコソフスキー(最終経歴元帥、スターリングラード攻防戦で戦果)との関係が噂されました。それを知るとこの詩の悲しみが一段と伝わります。
「私を待っててください」 訳 孫崎享
私を待っててください。私は帰ってきます。
ただひたすら待っててください。
待っててください。黄色い雨が
悲しみを満ち溢れもたらす時も
待っててください。雪が吹き荒れる時も
待っててください。酷暑の時も。
待っててください。他の人々が昨日を忘れ、待たなくなった時も
待っててください。遠方から手紙が来ない時も
待っててください。一緒に待っていた全ての者に待つのがうんざりした時も

私を待っててください。私は帰ってきます。
もう忘れる時と そらで知ってる全ての者を思いやらなくていい
友達には、待つのに疲れ、火の周りに座り、私の魂を追悼し、苦い酒を飲ませておけ
待っててください。彼らと一緒になって酒を飲むに急がないで

私を待っててください。私は帰ってきます。
全ての死に逆らって
私を待たない者には、ラッキーだったと言わせておけ
私を待たなかった者には、戦火の中で、貴方が待っててくれることで
如何に私を救ってくれたかを判りはすまい
私がいかに生き延びたか、それは私と貴方だけが知る
ただただ貴方だけが待つことができた
他の誰もできないように
1941 年8月作

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