孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】米国大統領選挙、直前状況（更新）。バイデンリードであるがトランプ追い上げ。

世論調査でバイデンのリードは６．８％で差縮小中。勝敗決める激戦区の差は２．７％。賭けではバイデン２９％優位。ただ激戦区に郵便投票多く、一部は失効扱いの可能性。
2020-11-03 08:187

１：　私は大統領選挙の予測に、①全国世論調査、②激戦区情勢、③賭けでの比率を利用する。　

　米国選挙は各選挙区全取り（選挙人数）計５３８。共和党（中西部）、民主党（カリフォルニア、東部）の強い地域は不動。従って流動的州の　動向を積み上げる必要がある。激戦区：フロリダ（29）ペンシルベニア州（20）オハイオ州（18）ミシガン州（16）ノースカロライナ州（15）、バージニア州（13）等である。

２：先ず全国世論調査は次のとおり。
RCP 平均
10/21 - 10/28では、バイデン- 51.1　トランプ43.7、差はバイデン +7.4
10/25 - 11/1 -- -- 50.7 　　43.9 バイデン +6.8
　と若干、トランプがつめている。
　個別調査にみると、更に僅差の所がある。
　Rasmussen Reports10/28 - 11/1はバイデン48、トランプ47である。
３：激戦区全体は１１月３日時点で、バイデン48.8トランプ46.1とここもつまってきている。
　各州別に見ると極めて頻繁に変化している。
　　　　　　　　　　　　　　　　バイデン　　　トランプ
Florida 　　　　　　　　　48.3 　　　　46.6 Biden +1.7
North Carolina 　　　　　　　　　47.4 　　　47.9 　　Trump+0.5
Pennsylvania　　　　　　　　　　49.2 　　　46.3 Biden +2.9
Michigan 　　　　　　　　　49.8 　　　44.7 Biden +5.1
Minnesota 　　　　　　　　　48.0　　　　43.7 Biden +4.3
Arizona　　　　　　　　　　47.5　　　　47.0 Biden +0.5
４：賭けではバイデ64.0トランプ35.0とバイデン優位はうごかない。
５：こうした状況を判断する今一つの数字が２０１６年のトランプ対ヒラリーの選挙との比較である。この時は全国の総得票ではヒラリーが勝ったが、州別選挙人数でトランプが勝った。　　　　　　　　　　２０２０年　　　２０１６年
Top Battlegrounds 　　D +2.7 　　　D +1.1 Biden +1.6
RCP National Average　　 D +6.8　　 D +3.3 Biden +3.5
　つまり、２０１６年の再来をもたらさないバイデンの激戦区でのリードはわずか１．６％である。相当の僅差が予想される。
５：ここで波乱要素として、期日前投票、郵便投票が出てくる。両者共バイデン支持が高い。ただ、郵便投票の場合、期日内に届くか（米国の郵便状況は相当遅延）、書式が規定に該当しているかで、一部無効東響となったり、有効性が裁判に訴えられることが予想される。特に激戦区ほど、郵便投票が多い。