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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】 随想「猫の脱走」

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昨日家の前で車を待っていた。2時50分に迎えに来る約束である。だが駐車して待たれると交通が渋滞する。それで8分前に道に立った。目の前の電柱に張り紙がある。見ると二羽のインコの写真だ。北の丸公園でいなくなったという。北の丸公園から電柱までゆうに三キロはある。探すのは容易じゃないなと思いつつ写真を見てると「それ猫」との女性の声がする。マスクをしているから年齢は判らない。
「いやインコです」
「そう。猫かと思って。。。。私、昔猫が逃げて、電柱に猫を探すビラを貼って回ったです。それだけじゃないんです。仕事を休んで、探し回ったんです。10日目にクビにすると言われました。でも探したんです。見つかったんです。10日頃して、家に車が来て、 “これ貴方の猫じゃないか”って。」
「どんな猫だったんですか」
「白い猫でした」
「見つけた人、貴方の家からどれ位離れていたのですか」
「三キロほどです」
「三キロ先までビラを貼ったんですか」
「ええ」
「でもよかったですね。どうして逃げたんですか」
「夜私が夫の先に寝たんです。夫が夜中に戸をあけてベランダに出て煙草を吸って。戸をちゃんと閉めなかったんです」
「そうなんですか」
「必死に探してもいなかったんです」
「それでね。猫帰ってきて、家に入ると、仰向けになって降参のポーズなんです」
 「ご主人、謝ったでしょう」
「そう。でも猫なくなりました。18歳です」
「そうなんですか」
「でもね。今家には犬と猫がいるんです。」
「いいですね」
「主人がね。小さい子猫を拾って来たんです」
「そうなんですか」
「でもね。彼らをみとってあがられるか」
「貴方、いくつなんですか」
「もう72です」
「じゃー大丈夫ですよ」
 その時車が来た。急いで乗った。落ち着いて、外を見た。もう彼女はどちらに行ったのか、姿は見えなかった。

コメント(1)

すーちゃんさん
有難うございます。

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