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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【色平哲郎氏のご紹介】 4月19日現在、感染者268人、死者ゼロの国

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記者が新型コロナに感染したことから、多くの社員が医療施設や自宅で隔離されることになり、印刷した新聞を届けるのが不可能になった。そのため、3月末から4月15日まで紙の新聞を発行するのをやめた、、、ベトナムの感染者数は10日現在、257人。死者はいない。

「失う自由は小さな代償」 ベトナムでは隔離徹底に支持
ハノイ=宋光祐 バンコク=染田屋竜太 朝日新聞 2020年4月12日

実質的な都市封鎖に当たる「社会隔離」で、人通りが途絶えたハノイの街角=4月6日、AFP時事

 スマホに突然、ベトナム語のショートメールが届いた。3月中旬の日曜日。「すべての市民は、疾病予防の最前線に立つ兵士です」。アプリで翻訳してみたら、こんな文章が現れた。新型コロナウイルスの感染を防ぐために自宅待機を要請する内容で、送り主は「首相」だった。1月にハノイに赴任して3カ月。正直、物々しすぎるのではと思った。しかし、ベトナムは外出自粛や接触者の隔離を徹底して、感染拡大を食い止めている。一
党支配の社会主義国で、人びとは自由の制限をどう受け止めているのか。

命令ではなく要請

 ベトナムは4月1日から15日まで、「社会隔離」と名付けた期間に入っている。すべての国民は不要不急の外出や3人以上で集まることを避けて自宅で待機し、スーパーや病院など社会生活の維持に欠かせない施設以外は休業している。もちろん外国人も対象で、私も在宅勤務に切り替えた。

 政府がこの措置を「禁止命令ではなく要請」と説明している点は、緊急事態宣言を7日に出した日本と似ている。

 「社会隔離」の前から外出自粛は要請されていた。当初は公園に出かけることもできたし、タクシーも窓を全開にすれば営業が認められていた。しかし、首都ハノイでは今、街角に市当局の関係者や警察が立って外に出ている市民を尋問している。バスやタクシーも営業を停止しており、事実上の都市封鎖状態にある。

 スマホの待ち受け画面左上にはいつのまにか「#Stayhome」と表示されるようになった。私の家の前の公園もロープが張り巡らされ、入れなくなった。「要請」とされながら、気がつけばスーパーに買い物に行くのもプレッシャーを感じるほど生活が厳しく制限されていることに戸惑う。

対策の柱は徹底した隔離

 ベトナムの感染者数は10日現在、257人。死者はいない。中国と国境を接しているのに、東南アジアでは際だって感染者数が少ない。検査の態勢が不十分なことが原因かもしれない、国が数字を隠している可能性もあるのではないか。当初はそう考えた。

 しかし、警戒感を高めたいなら、感染者数を表に出す必要がある。把握し切れていない感染者はいるのかもしれないが、感染者を隠す理由は見当たらない。3月に入ると、欧州からの帰国者が感染源になって感染者数が増え始めた。それでも1日あたりの感染者数の増加は3月22日の19人が最多だった。

 封じ込め策の中心にあるのは徹底した隔離だ。軍の施設や大学の寮に海外からの帰国者を収容しているほか、感染者との濃厚接触者だけでなく、接触者と接触した人も対象に自宅などで隔離している。4月9日現在で隔離されている人は約7万3千人に上る。

 南部ホーチミンでは、住民から陽性反応が出たことをきっかけに、建物全体が隔離されたマンションもあった。英字紙ベトナム・ニュースでは記者が新型コロナに感染したことから、多くの社員が医療施設や自宅で隔離されることになり、印刷した新聞を届けるのが不可能になった。そのため、3月末から4月15日まで紙の新聞を発行するのをやめた。

さかのぼって隔離適用

 「久しぶりに靴を履いたら、足が重たくてうまく歩けませんでしたよ」。ハノイで日本料理店を営む小林宏治郎さん(54)は2日に終わったホテルでの10日間の隔離を振り返った。

 仕事で3月15日に東京に一時帰国し、19日にベトナムに戻ってきた。日本に滞在している間に、ベトナム政府は、新型コロナの「陰性証明書」を持っていない外国人の入国拒否を決めた。日本ではそもそも感染していないことを証明するためにPCR検査は受けられない。入国は事実上、不可能になった。

 店の経営がある小林さんは何としてもベトナムに戻ろうと、東京都内のベトナム大使館に向かった。しかし、窓口の人に「今は日本でゆっくりしなさい」と言われただけで終わり、どうすれば入国できるか分からないままだった。

 あきらめきれずに都内のクリニックで急きょ健康診断を受けた。問診を担当した医師に頼み込んで「限りなく健康」と書いてもらった診断書を自分でベトナム語に翻訳して、成田空港に向かった。航空会社のカウンターでは、他の日本人が何人も搭乗を断られていた。小林さんが診断書を差し出すと、ベトナム人の担当者が「ノーコロナ?」と何度も念を押した末に搭乗券を渡してくれた。

 ハノイの空港での入国審査は、健康状態に関する申告書や連絡先を記入するだけで終わった。日本へ行く前から念のため自主的に隔離しようと思って1週間分を予約していた市内のホテルに、無事にたどり着いた。

 ところが、4日後に突然、店のマネジャーから電話がかかってきた。保健当局の担当者から小林さんが隔離の対象になったことを知らせる電話があったという。ハノイ市が3月7日以降に入国した人を特定して、必要があれば隔離すると独自の措置を決めたためだった。症状は何もなかったが、滞在先のホテルに通知書が間もなく届き、帰国日の3月19日にさかのぼって14日間に当たる4月2日までの隔離が決まった。

 それまでは自由に外に出て知人らと会っていたが、部屋から一歩も出られないことになった。ちょうどビザの更新時期を迎えていて、当局からは「隔離終了証明書を出さない限り、ビザを更新しない」と言われた。ホテルの責任者からは「あなたが陽性だったらうちが強制閉鎖されてしまう」と責められた。

 ホテルのスタッフが午前と午後に部屋の前に運んでくる体温計で検温し、表に書き込む日々が始まった。外に出ることがなくなったため部屋の中ではバスローブだけで過ごし、隔離が決まってから慌てて買い込んだ鉄亜鈴を持ち上げたり、歩き回ったりして運動した。食事は、朝はホテルの朝食、夜は自分の店から出前を取った。

 それでも部屋から出られない日々が続くと、精神的な圧迫を感じるようになった。「5日くらい経つと世界観が変わってきた気がした」。時間があるから難しい本に挑戦しようと、電子書籍で哲学者ニーチェに関する本を読んだ。ニーチェが論じるルサンチマン(恨み)の概念を知り、日韓関係について考えたという。

 10日間の隔離を終えて自由に出歩けるようになった日の朝、放っておいたワイシャツとズボンにアイロンをかけた。食事を1日2食にしたせいか、体重は3キロ減った。

 ホテルの近くに設置された保健当局の出先事務所でスタンプを押してもらい、ようやく自宅に戻った。外に出てみると、4月1日から始まっていた事実上の外出制限で人通りが消えていた。店も休業せざるを得ない。ハノイに住んで26年で初めての事態。「有事には国家が最優先になるベトナムのやり方は、日本にはできない。
ただ、ベトナムは豊かさより命を一番に考えているのかなとも思う」

ベトナム人の受け止めは

 厳しく自由を制限する政府のやり方を、ベトナム人はどう思っているのか。「ベトナム戦争で米国に勝った国。こういう時は一丸になるんですよ」。周囲の日本人やベトナム人に尋ねたら、こんな風に返された。

 3月13日に留学先のイタリア・ベネチアから帰国して軍の学校で2週間隔離されたブ・フオンさん(22)は「長旅の疲れを癒やす休みになったし、万が一で家族にうつす心配もなくなるから良かった」と話した。

 大きな部屋には18床のベッドが並び、他に13人が隔離されていた。起床は午前6時半で、消灯は午後10時。決まった時間に3食が出る。外部との面会はできないが、マスクをしておくことと施設内では人と2メートルの距離をあける以外に制限はなく、本を読んだり、音楽を聴いたりして過ごしたという。「今は絶対に必要な措置だと思う」

 英国人のギャビン・ウィールドンさん(27)は3月14日にベトナム人のフィアンセに会うためにハノイに来て、空港からそのまま28日まで軍の施設で隔離された。

 自由が制限されることについてどう思いますか――。私が投げかけた質問にギャビンさんは迷いなく答えた。「世界中で感染が広がる今の状況では、自分の身近な人たちを感染から守ることが一番大切。隔離で失う自由は小さな代償に過ぎない」
(ハノイ=宋光祐)

隣国タイは79%が「不十分」

 タイは「足りない」、ベトナムは「適切」――。自国政府の新型コロナウイルス対策に満足しているかを問うドイツの市場調査会社「ダリア」のアンケートから、各国での規制に対する様々な受け止め方が浮かび上がった。

 「政府の新型コロナへの現在の対応はやり過ぎか不十分か、どちらだと思うか?」

 ダリアは3月24〜26日、各国政府の対応を国民に「適切」「不十分」「過剰」などから選んでもらうアンケートを実施。タイでは回答者の79%が「不十分」と答え、全45カ国の中で最も高かった。これにチリ(76%)、スペイン(66%)、フランス(64%)が続き、日本では「不十分」が64%を占めた。日本は緊急事態宣言が出る前の時期だった。

 「検査態勢も不完全だし、全てにおいて政府のやり方が足りていない」。バンコク都庁に勤める男性(31)は憤った。タイではバンコク首都圏で3月22日からショッピングモールなどが閉鎖され、飲食店も持ち帰りを除いて営業が禁止された。26日には全土に非常事態宣言が出され、外国人の入国を原則禁止。県境を越える移動の自粛なども強く求められ、4月3日からは全土に罰則つきの外出禁止令も出た。

 バンコクでは繁華街や観光地から人が消え、商店はのきなみシャッターを下ろした。交通量は激減した。ただ、夜間の外出禁止は午後10時から午前4時までで、昼間の外出については自粛を呼びかけているものの強制ではない。この男性は「政府はロックダウン(都市封鎖)してウイルスを閉め出すべきだ」とさらに強い措置を求めた。

 タイでは旅客機の乗り入れを全面禁止したのが4月4日。これを「遅すぎた」(バンコクの51歳の男性タクシー運転手)という声も上がる。

 一方、ベトナムは、政府の対応が「適切」と答えた人が対象国で最も多い62%だった。3月中旬に海外からの入国を事実上禁止し、外出自粛を求めている。

 4月1日から始まった実質的な外出禁止措置に対しても、大きな騒動は起こっていない。仕事がないバイクタクシーの男性運転手(35)は「食べるものがおかゆしかなければ、おかゆを食べるだけ。今は家にいるしかない」と言う。
(バンコク=染田屋竜太、ハノイ=宋光祐)

https://digital.asahi.com/articles/ASN4C7H2YN46UHBI02L.html?pn=14

コメント(1)

「食べるものがおかゆしかなければ、おかゆだけ」この精神で日本人も対処しよう。
働きすぎの日本人。

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