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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】 『枕草子』

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「春はあけぼの。やうやう白くなり行、山ぎはすこしあかりて」、春なら通常、桜、新緑等。何故あけぼの?枕草子には自分の情事部分、「冬の夜のいみじう寒きに、おもふ人とうづもれ伏して聞くに」、曙に男が帰る恋愛ほのめかす。孫崎享著『日本国の正体』
2020-03-15 08:271


枕草子:鋭敏な感性から生まれた文体、キーン

・『枕草子』鋭敏な感性から生れた文体、これ以降、無数の日本人が随筆を書くことになるが、清少納言の声を真似出来た者はいない。

・紫式部と清少納言、二人のライバル意識は、『紫式部日記』の一部に「清少納言こそ、したり顔でいみじうはべるほども、よく見れば、まだいとたらぬことおほかり」とあることからもわかる。

・枕草子には自分の情事にふれる部分がある。

「又、冬のいみじう寒きに、おもふ人とうづもれ伏して」

ドナルド・キーンは一九二二年生まれ。米国の日本文学者。・日本学者。『日本文学史 古代・中世三』を参照。

ドナルド・キーンは「日本の「随筆」とよばれるジャンルで、きらめくような才気煥発ぶりを発揮している作品といえば、誰もが清少納言の『枕草子』をあげるだろう」と高い評価を与えている。p7

そして、清少納言の個人について、「清少納言は少なくとも二回は正式に結婚しているが、それ以外にも、宮中の何人かの男性と関係を持っていた。枕草子には自分の情事にふれる部分がある」として、「冬の夜のいみじう寒きに、おもふ人とうづもれ伏して聞くに、鐘の音の、ただ物の底なるやうに聞ゆる、いとをかし」の部分を引用している。

『枕の草子』第一段を見てみよう。「冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし。」上の「冬の夜に」を重ねると、特別の意味合いが出てくる。それを「春はあけぼの。やうやう白くなり行、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる」と結び付けてみよう。これは「逢い引き」歌ではないか。(注、関心のある方は五味文彦元東大教授の見解を参考にされたい)。

ドナルド・キーンは『枕草子』の約1660の形容詞中「おかし」が445例、他方紫式部の作品に典型的に見られる「あわれ」と対比させ、以降の日本文学では「あわれ」は「おかし」の何倍も使われている、他方、日本文学では『枕草子』にみられるユーモアはきわめてまれであると指摘している。

コメント(2)

娯楽、エンターテイメントの少なかった、1000年前、恋愛事が小説の唯一の題材であったことだろう。
>>[1]

ええ。
源氏物語も恋愛が基軸ですし、万葉集古今和歌集など圧倒的に恋愛を詠んだ和歌が多いですね。恋愛観も古典と明治以降と変遷していますよね。

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