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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【色平哲郎氏のご紹介】 ・なぜ日本に来たのか

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・非人道的ひじんどうてきな医療体制いりょうたいせい

・長期ちょうき収容のダメージ

・日本政府は何を考えているのか

・収容所の外でも人権がない

E 仮放免になっても、いまは安心してくらせない。
さっきも言ったけど、ルールは「はたらいてはいけない」、
「無許可で県外に移動しない」の2つ。
でも、5年も10年も仮放免にしておいて、
「はたらくな」って、じゃあどうやって生活すればいい?

K 日本の憲法けんぽうには、国籍も民族も関係なく
基本的人権きほんてきじんけんを保障すると書いてある。
それならば、仮放免者にも移動する自由をあたえなくてはいけない。
自分が住む都道府県とどうふけん以外に行くのに、
いちいち許可をとるなんて合理的ではない。
友人や親戚がたおれたときなど、急用でもでかけることができない。
かといって、ばれたら再収容です。

そして、生存する権利は基本的人権にふくまれる。
生きるためには、たべなければいけない。
たべるためには、かせがなくてはいけない。
条件つきでいいからはたらかせてもらいたい。

E 日本人の女の人と結婚して、その女の人がはたらいて生活していたけど、
子どもがうまれて、仕事ができない。
家族のためにアルバイトをしていた仮放免のおとうさんが、つかまって収容された。
これじゃ生きていけない。
けっきょく、女の人はちがう人と結婚しなければいけなくなって、
子どもは児童相談所じどうそうだんじょに入ることになった。
なんでこんなことするの?
意味ないじゃない?
日本ははたらく人がほしいんじゃないの?

むかし、入管の職員はやさしい人がおおかった。
仮放免者がはたらいても知らないふりをしてくれた。
でも、いまはダメ。
すぐ再収容だね。
奥おくさんと子どもがいる仮放免のおとうさんが1週間だけ
アルバイトに行っちゃった。
それで、仮放免更新のときに、「いま、あなたはなにをやっているの」
ときかれて、「すこしだけアルバイトやりました」といったら、
職員が別の人を呼んで、「今日、あなたは帰れない」とすぐに再収容。
1年半たったいまも収容されている。
生きるためにすこしはたらいただけで、家族がバラバラにされるなんて。

U あと、仮放免のおおきな問題は、健康保険けんこうほけんに加入できないこと。
保険がないと10割負担わりふたんだから、1回の受診ですごい金額きんがくになる。

・徹底てっていした監視
・・・
K 去年のことですが、入管職員が、仮放免者の部屋ではなく、
となりに住むおばあさんをたずねて、かれのことをいろいろたずねた。
おばあさんは、「あの人は本当にやさしい。
いつもたすけてくれる。
だから小こづかいをあげたよ」といったら、「はたらいた」とみなされて、
かれは再収容されました。
仮放免者は、ボランティアをやってもいいし、
お米こめや野菜やさいをもらってもいい。
でも、お金は10円でももらったら再収容となる。
・・・

・再収容と強制送還きょうせいそうかんへの不安

・どうすべきか

ーーあまりのひどい状況に、言葉ことばをうしないそうになります。
最後さいごにひとことずつ、おねがいします。

K まず、基準を明確にしてほしい。
難民申請者全員に無条件むじょうけんにビザを出せといっているのではありません。
だれが見ても納得なっとくできる難民認定基準をもうけていただきたい。
おなじく、仮放免の基準も明確にすべきです。
合理的な基準をつくり、それに合致がっちすれば仮放免を出す、更新する。
合致しなければ出さない、更新しないという形にしてくれればいいんです。
そして、不許可の場合は、その理由をつたえるべきです。

さらに、特別な犯罪をおかした場合などをのぞいて、再収容はするべきではない。
長期収容もです。
ダメージがおおきすぎます。
韓国かんこくでは平均へいきん収容期間が17日、カナダでは3日を超えないよう
にしています。
イギリスは収容しないのが原則です。
収容は行政処分にすぎないのに、無期収容という、刑事犯よりひどいあつかい
をするのは、ありえないことです。

E 滞在がながい仮放免者にはビザをあたえてほしい。
とくに、仮放免者の親から生まれた子どもも仮放免になっているから、
日本で勉強べんきょうしているのにはたらくことができない。
これは本当にかわいそう。
私たちは、仮放免者に何かしらのビザを出して、というアピールを
何回も日本政府に出しています。

U 私の難民認定申請は2018年11月8日に不認定となりました。
さらに、法務大臣ほうむだいじんが特別に滞在を認めてくれる
「在留特別許可ざいりゅうとくべつきょか」も「許可しない」と決まったのが
おなじ月の28日。
そのとりけしをもとめる裁判さいばんを今年、おこしました。
東京地裁ちさいで11月22日に第2回口頭弁論こうとうべんろんがあります。

M 裁判は、おなじ立場の仮放免者の方々の状況をよくするため、
なにかのきっかけになれば、と考えています。
実際、夫が仮放免なら収入の面もきびしいわけで、そういう人はいっぱいいます。

U わたしはできることはしたい。
いまの入管政策はどう考えてもおかしい。
わたしはこの国で10年、生きてきたけど、このままずっと奴隷どれい
のあつかいで生きていきたくないんです。
世界せかいのどこにいってもこんなことはありえない。

K そう、考えられないことがおきている。
わたしは本当に、この問題についてどう伝えるか伝えないか、
日本のジャーナリズムが問われていると思います。

ーー本日はありがとうございました。

聞き手 本誌編集長・熊谷伸一郎  協力・樫田秀樹

【「世界」19年12月号 難民「仮放免」者座談会・わたしたちに人権を!】

コメント(2)

日本の難民移民対策は何も出来ていない。受け入れる資格がない。
>>[1]
同感です。
むしろ人種差別のひどさは目にあまります。

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